救いの手

私の好きな笑い話（？）で、こんなのがあるんです（確か前にも一回紹介したことがあるはずなので、「あーその話もう読んだわ！」という方、すいません！！）。

大洪水に見舞われたある町に、とある信心深い女性が住んでいました。

大洪水の恐れがあるというニュースを聞きつけて、町の人は避難を始めるんですがこの女性だけは

「神様が助けてくれるので心配ないわ～」

と余裕のよっちゃん（死語）。

みんなが車に荷物を詰め込んで遠くへ逃げてる中、一人家の中でノンビリしているこの女性の家に近所の人が訪ねてきます。

「ちょっと！何やってんの！早く避難しなきゃだめじゃない！ウチの車に一緒に乗って逃げましょう！」

せっかくのご近所さんのお誘いにもこの女性は

「神様が助けてくれるので心配ないわ～」

とお断り。

ノンビリしているうちに水位も上がり、既に車での移動は不可。そんな時にボートに乗った人が通りかかり窓の外から彼女に声をかけます。

「ちょっとあんた、こんなときに何してんの？！さぁ早く私の船に乗りなさい！一緒に逃げましょう！」

もちろん彼女はそれでも

「神様が助けてくれるので心配ないわ～」

とお断り。

そうこうするうち水は家の中にも入ってきてしまい、仕方が無く彼女は屋根の上へ。すると空からヘリコプターがやってきて救急隊が彼女を助けにやってきました。

「危機一髪でしたね！さぁもう大丈夫、一緒にヘリコプターに乗り込みなさい」

それでも彼女は頑固に「神様が・・・」と言い張り屋根から一歩も動きません。

そしてとうとう押し寄せてきた水に流され、そのまま溺死してしまいます。

気がつくとそこは彼女は天国の入り口らしきところにいました。彼女は天国に到着するや否や早速神様に大クレーム！

「ちょっと！どうなってるのよー！神様を信じて待ってたのに、死んじゃったじゃないのー！！」

すると神様は言いました。

「え～？！何言っちゃってんですか～？！ちゃんとあなたを助けるために車も船もヘリコプターも送ったじゃないですか～！」

チャンチャン。

妊活のように「自分の努力だけじゃどうにもならない事」に直面すると、後はもう祈るしかない状況ですよね。

で、とりあえず祈ってみるんですが、何せ祈ってる相手は神様なもんで、まるで魔法のように「テクマクマヤコン・テクマクマヤコン・妊婦にな～れ！」とばかりにダイレクトに妊娠させてくれることを期待しちゃいませんか？

もちろんそうなってくれれば一番なんですが、でも実際はもっと意外な形や方向で救いの手がやってきてる可能性があるんですよね。そして下手すると私達は「妊娠させてー！テクマクマヤコンって言ってー！」と目をギラギラさせすぎて、せっかく近づいてきている救いの手に気づかなかったりするのかもしれません。

救いの手はもしかしたら、誰かのブログに書いてあった「このサプリが効果あり！」というニュースかもしれないし、「私はこんな風にして心を落ち着けてまーす」というアドバイスかもしれない。

旦那さんの「妊活も疲れただろうから、ちょっと休んでみたら？」という一言かもしれないし、突然頭に閃いた「鍼に通ってみようかな～」というアイディアかもしれない。

妊活が長引き、「もう全てやりつくした！他にはなーーーんにも出来ることなんて無い！」とヤケクソ気味になっている私でも、まだまだ「あ！まだこんなことが出来るぞ！」という事に気づかされることがあります。

アレもコレもと頑張りすぎるとかえって疲れちゃうのかもしれないけど、「もーダメだ・・・」と心の泥沼にズブズブ沈んでいくよりは、「神様助けて！」と力いっぱい祈り、そして神様が送ってくれる小さなプレゼントの一つ一つを見つけて行きたいな・・・と思う今日この頃です。

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