Grazie mille!

美しさは日々の小さな積み重ねから。

「東北の手仕事展」Part2 工芸品

2012-08-04 14:51:48 | AVANTI通信

                 



         地方紙「上毛新聞」に掲載されたお陰で
         水曜日からお問い合わせがとても多く、
         素敵な女性達が連日ご来場されています。
         前橋での開催をお誘いした私にとっては、
         あ~良かった・・と胸を撫で下ろしています。

         今日は、展示されている作品の一部を少しご紹介させて頂きます。
         最初の写真は「曲げわっぱ」・・大変有名な秋田県の工芸品ですね。
         東北の厳しい気候風土、生活の中で育まれた人の知恵の大結集だろう・・と
         私は思っています。
         樹齢200年に及ぶ杉の木の力を借りて生まれたという「曲げわっぱ」
         両手に抱えた瞬間、作り手の方の「想い」が伝わってきて
         何とも言えない温かさがこみ上げてきました。
         木の薫りにとても懐かしさがこみ上げてきて・・
         祖母の姿が重なりました。
         お釜で炊いたご飯をお櫃に入れて、釜の底についたおこげを
         よく小さなおむすびにしてくれたものです。
         この曲げわっぱのお櫃の木の香りは、私にとっては祖母の薫りでした。



        

         桜皮細工はやはり秋田県の工芸品。
         山桜の皮でないとこの工芸品は出来ないそうです。
         奥深い山の厳しい自然の中で育った桜の木の皮を丁寧に剥いで
         作られるものです。
         味わい深い木のぬくもりを感じますね。
         こういう工芸品には、自然に対する畏敬の念を感じて
         本当に丁寧に扱えます。
         丁寧に扱うということは、作法をわきまえるという
         そんな姿勢までも育んでくれますから、学びに繋がっていきます。

        

         このバックには感動致しました。
         仙台箪笥の職人技のご紹介です。
         仙台箪笥といえば、男の羽織と刀が納められるように作られたという武士の箪笥。
         武士の時代が終わり、この箪笥は影を潜めましたけれど
         それでも、仙台箪笥の美しさはファンもいらした事と思います。
         箪笥の需要が減ってきたことから、箪笥用で用意してあった木を
         こんなに美しいバックに仕上げたそうです。
         このバックの美しさに勝るバックを私は見たことがありません。
         木と木を止めるのに釘は使わず、「ヤイト」と呼ばれる2ミリ幅のパーツを
         使います。この製法は仙台箪笥を作る技と全く同じです。

         今、日本の工芸品は後継者不足が大きな課題になっています。
         どうしたら後継者を増やせるのか・・
         増やせない実情には、消費率が下がっているという現状がありますよね。
         子供の情緒を育てる為には、人の手で作られた物を小さいころから触れさせ
         丁寧に使う気持ちを育み、自然と共に生きている人間のスタンスを
         教えなくていけない・・と、思ってしまいます。
         そうする事で、文化が継承され、日本の技術も進化しながら
         遺されていくのではないだろうか・・と、改めてこの作品たちを見ながら
         心に刻んでいる私です。

         是非、遊びにいらして下さい。

         日程:7月31日~8月5日  10:30~18:30
         会場:前橋市千代田町3-6-15  AVANTI 4F


         お会い出来ます事を、楽しみにしております。


    


         



         
         
         

最新の画像もっと見る

コメントを投稿