ピアノ教室 アトリエムジカ

  Atelier Musica♪(徳島県鳴門市) ART in YOU!! アトリエムジカ。

2018年の3月に東京でみたもの 1

2018年04月02日 | エキシビション(展覧会)




熊谷守一展最終日にすべりこみ。守一様式の赤い輪郭線、
山も人物も等しく赤で縁どられている。その赤がまた不思議で、
光のような血のような、やっぱり生命のような。

「影ってもんは陰気でしょ」と、だんだんと影を省略する守一さん。
早くに両親を亡くし、次々と子どもも亡くしたこともきっと影響してる。
影のない世界を描いて自らを癒し、人をも癒す。
なんとなく歳を重ねることが楽しみになるような、そんな希望を与えて
くれる。晩年になるほどとても明るく洗練されてる。

身体をこわしてからは自宅の動物や植物を描いていく。
おもしろいのはアリ。幾年もほおづえをついてアリを見てると、
アリは左の2番目の足から歩き始めることに気づいたのだとか。
そんなそこはかとない、重大な発見をそっと教えてくれる友達がほしい(笑)

晩年の〈夕映〉や〈夕暮れ〉というシンプルな日輪を描いた作品も、
とても良かった。

壁には守一の言葉が。
「生きていたいと思いますね。
わたしってしみったれですから、幾つになっても命は惜しいです。
命がおしくなかったら見事だけれど、残念だが惜しい。」と。





半蔵門から紀尾井ホールまで歩いて、着く頃にはびしょ濡れ。
そして連日の仕事+研修や総会などのプチ疲労で、
不覚にも多くの時間を寝て過ごしてしまった。
コンシタンチン・リフシッツのイギリス組曲全曲リサイタル。
全曲ってかー!?と思って驚いて東京行きをこの日に決断した。
なのに寝てしまうという大失態。

第1番のプレリュードは今までに聴いたことがないくらい華やかな
音で始まり、シフよりも装飾音符をクルクルまいて、
びっくりするような音空間だった。

その次にちゃんと意識を持って聴いたのは第6番。
しかもサラバンドあたりから。
これがもう、ちょっとありえないような天上界の響きだった。
紀尾井ホールのシャンデリアのまわりをキラキラと音が流れているのが
見えるような。本当に衝撃の音色だった。
こんな素晴らしい演奏を寝て聴き逃す衝撃もさらに増す。
続いてガボットは、これがまた衝撃的な、これがバッハなのかというような音!おそらくソステヌートペダルを使ってるのだと思うけれど、ピアノから立ちのぼる倍音が、まさに降り注いでくる!!倍音の雨!!外も雨だけど、なんてありがたいこの音の雨!!
あと3日東京だけど、帰ってさっそく実験してみたい!

18日が大阪、21日が東京、24日が横浜と、なぜか行動スケジュールだけがリフシッツ氏と同じというどうでもよいプチ奇跡に感動した山本は、帰ったら真面目にイギリス組曲に取り組むぞ!と決意したのでありました。




コンシタンチン・リフシッツを聴き終えて、銀座シックスへ向かう。
たまたま東京滞在の日程が一緒になったムジカに通ってくれている
生徒さんと一緒に食事。祝日だけどあまり人がいなくて、
レストランの男前が青森の食材について、いろいろ説明してくれる。
確かに長〜いもやしも、りんごのタルトも美味しかった。

   

外は雨だから、六本木の森美術館へ。


レアンドロ・エルリッヒ展。
これは一人で観るより誰かといた方が楽しい。




水がないのに浮かぶ船、



鏡は姿を映すもの、建物は垂直に建つもの、
という普通はそうだろという概念をいい具合に壊してくれる。
あーおもしろかったー。



最後に京都松栄堂さんのアイリスのお香があり、いい香りが漂っていた。
壁に立てかけてる巨大なお香は「飾りですよね??」とスタッフに尋ねた。
そしたら、「本物です」と。ほほほ。



これ、ジャンプ展コラボのメニュー。フリーザ様。いけてる。

ホテルに帰って見た世界選手権の女子SPは、カロリーナの圧巻のパフォーマンスになんか、ジワっと泣けた。さとこちゃんも頑張れ!!!
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