Vばら 

ある少女漫画を元に、エッセーと創作を書きました。原作者様および出版社とは一切関係はありません。

アントワネットとローズ・ベルタン

2016-05-17 22:52:43 | つぶやき

 アントワネットのウェディング・ドレスはどんな感じだったのか?当時の様子を伝える版画があった。

↓ この絵はどこまで、ありのままの二人を描いているだろう?

↓ アントワネットのウェディング・ドレスだと言われているのが、これ。上の絵に描かれているドレスとデザインや、袖の感じがよく似ている。ウエストから下の部分が写っていなくて残念。ライン川の中州に作られた離宮で、花嫁お引き渡しの儀式の際、オーストリア製のものは1本の糸すら身に着けていくことは許されず、レースもリボンも十字架も下着も、すべてフランス製のものに換えさせられた。

↓ 池田先生が描いたウェディングドレス姿のアントワネット。おでこを出した髪型、マントなど上の版画がベースになっているのだろうか?

 ローズ・ベルタンがアントワネットに出会ったのは1774年。この年の5月10日、ルイ15世が天然痘で亡くなり、ルイ16世は正式に国王の座に就く。王妃となったアントワネットの贅沢な生活が本格的に始まる。週に2回、ローズ・ベルタンは新作を持って宮殿に上がり、アントワネットとファッション談義を楽しむ。アントワネットは年に約300着ドレスを新着し、同じものは2度と着なかった。(ローズ・ベルタンの工房以外にも、注文を出している。)ローズ・ベルタンは、アントワネットのお抱え美容師とタグを組み、髪型とドレスをトータルコーディネートさせ、髪飾りのデザインも行う。年に約300着ということは、アントワネット華やかなりし栄光の時代に、1,000着近いドレスを発注したのだろうか?けれどそれらの多くはのちにアントワネットが親しい人にあげたり、あるいは革命の騒動で宮殿に押しかけた女性たちが持ち帰ったりして、今は肖像画を見て想像するしかないのかもしれない。

 アントワネットは、母マリア・テレジアや姉妹たちにフランスのドレスを見せたくて、陶製人形(小さいものもあれば、等身大サイズもある。)を作らせた。贅沢なドレス作りにうつつを抜かす娘に対し、マリア・テレジアは穏やかな気持ちではいられなかっただろう。

 ロココのファッションが、20世紀のデザイナーたち(ディオール、ジバンシー、サンローランなど)に繋がっていき、豪華な馬車がルノー、プジョー、レンジローバー、ワーゲンなどヨーロッパ名車の発展の礎となったかもしれない。

 読んでくださり、ありがとうございます。



6 コメント

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marineさま (りら)
2016-05-20 00:46:24

コメントをありがとうございます。

 marineさまのおかげで、まいさまの元気な様子を知ることができました。本当にありがとうございました。

>まりまり様紹介のヴェルサイユの風というお菓子、つい一昨日デパートに行ったので私も探してみたらもう販売されてませんでした(泣)。販売期間が短かったのですね

 ええっ!もう終わってしまったのですか!?春限定のお菓子だったのですね。来年また発売されたら、今度はタイミングを逃さず、買おうと思います。

>石鹸の方はどんな仕上がりでしょうか?機会ありましたら記事にしてください

 了解いたしました。マルセイユ石けんはとても具合が良く、入浴後の肌に良質な油分(オリーブオイル、ココナッツオイルなど)が残るため、しっとりします。おすそ分けした友人複数からも「また作って!」等の声を頂いています。はい、喜んで記事を書かせていただきます。
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まいさま (りら)
2016-05-20 00:40:29
 コメントをありがとうございます。

 まいさま、久しぶりにコメントを頂けて、本当に嬉しかったです。「まいさま、このところず~っと、何も書き込みされていないけれど、どうしていらっしゃるだろう?お元気かなあ?」と思っておりました。まいさまともっといろんなお話をしたいなあ、けれど無理強いしてもいけないし…。そこへちょうどmarineさまがまいさまを気遣うコメントを書いてくださり、今回お返事を頂けて本当に安心しました。痛む手で入力してくださったのでしょうか?だとしたら申し訳ありません。私は何もすることができませんが、それでもまいさまがこんなブログでひととき、心を癒していただけたら、これほどうれしいことはありません。

>本当に皆様から、気持ちに潤いを与えて頂いており感謝しております。

 私も皆さまからのコメントで、新たな情報を得たり、「あれも書こう、これも書こう。」とアイディアを頂いています。とてもありがたいことです。ブログを続けていて良かったなと実感します。

>リストのピアノ独奏曲 「リゴレット パラフレーズ」 を昔ちょっとやったことがあり 

 リストも「リゴレット」から着想を得て、作曲しているのですね。「リゴレット」はあちこちに影響を与えている様子。まいさまがまたピアノを弾けるようになることを、心から願っています。

>私が稚拙なコメントをするのも恥ずかしくなってしまって差し控えさせて頂いておりましたが

 そんなこと、言わないでくださいよ!コメントは人に強制すべきものではありませんが、頂けるととても嬉しいです。これからもまいさまのお体の調子が良いときに、お気軽にいらしてください。お待ちしております。今回元気な声を聞くことができて、安心しました。
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こんばんは (marine)
2016-05-20 00:05:29
りら様、この場をお借りして失礼します。

まい様、近況を教えていただきありがとうございました。
減薬により、また痛みが強くなったとのこと、お仕事もされてる中、パソコンにコメントを入力するのも辛かったのではと思います。すみませんでした。
でもでも、コメントするのが恥ずかしいだなんて!まい様ほどの方がそんな事をおっしゃったら私は地に埋もれなくては(汗)。
まい様からも、色々私も教えていただき、いつも興味深く読ませていただいてます。

そして、まりまり様紹介のヴェルサイユの風というお菓子、つい一昨日デパートに行ったので私も探してみたらもう販売されてませんでした(泣)。販売期間が短かったのですね。今は桃のお菓子だそうですね。

りら様のご厚意にいつも甘えてすみません、記事とは関係のない内容で失礼致しました。
そう言えば、石鹸の方はどんな仕上がりでしょうか?機会ありましたら記事にしてください。
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りらさま marineさま お気にかけて頂きありがとうございました (まい)
2016-05-19 15:17:25
すっかり御無沙汰しております。今日は休暇を取って久々家でゆっくりしております。コメントはしていないものの毎日楽しみに拝読させて頂いておりました(^.^)が・・・、リウマチが暫く寛解状態が続いていたので大学病院の主治医と相談しMTXという薬を12㍉~段階的に減量していたところ、手足の関節が再び痛くなってきて(T_T)ピアノはおろかフライパン持つのも、自宅や駅の階段を降りるのも、勿論ピアノのペダルを踏むのも、痛みが走り苦痛・・・
9/10に都内の老人ホームでの演奏があるのに全然練習出来ず主人にも八つ当たりしたり気落ちしていて・・・同じくリウマチの金柑さまはどうされているかな...とか思いを馳せたり。再び薬を増量したので少し和らぎましたがピアノが弾けないと困るので、痛みが継続するならば来月あたり再びステロイドの注射を右手首に打ってもらおうかと考えています。

りらさまの記事で、溜め息の出るような邸宅のらせん階段の写真や豪華な刺繍をあしらったロココ時代のドレスの数々を拝見して・・・どれも、ひととき気を紛らわせることが出来ました。
また、marineさまからの番組情報により池田先生が出演されたハイドンの回も観れましたし雑誌eclatも(購入しようと思っていた矢先に)行きつけの美容院で雑誌を出してくれてベルばら特集を読めたし(➩ラッキーでした)、まりまりさまからの情報で「ヴェルサイユの風」という和菓子もデパ地下で見つけられ、姑様が京成ばら園に行きたいというのでアラレさまからの オスカルにちなんだ香水の情報を思い起こしたり・・・と、本当に皆様から、気持ちに潤いを与えて頂いており感謝しております。
昨日久々にPCを開いたので、りつこさまのリゴレットのコメントをようやく拝読いたしました。リストのピアノ独奏曲 「リゴレット パラフレーズ」 を昔ちょっとやったことがあり ヴェルディのオペラ第3幕の四重唱「美しい恋の乙女よ」から編曲したことくらいの浅はかな知識しかなかったため、これを機に内容が解り大変勉強になりました。手足の痛みが改善したら またピアノの練習に集中したいです。
西欧文化や歴史全般に長けたりらさまを筆頭に、多才で博学な方が沢山訪問される素敵なブログに私が稚拙なコメントをするのも恥ずかしくなってしまって差し控えさせて頂いておりましたが、いつも素敵な建築物やドレスの写真により18世紀フランスの異空間に毎回いざなわれているようで、楽しく拝読しております(*'▽')
これからも細く長くお続けになられて頂けたら嬉しいです。

(内容を大きく逸脱した上に支離滅裂・長文で 申し訳ありませんでした。)
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marineさま (りら)
2016-05-19 01:03:28
 コメントをありがとうございます。

 ローヴ・ア・ラ・フランセーズ風のドレスが一世を風靡した時代…タイムトラベルできるのなら、ぜひ覗いてみたいです。ローズ・ベルタンのアトリエはどんな様子だったでしょう。豪華な馬車もそうですが、当時の優秀な職人・お針子さんが集まり、こつこつ手作業でモノヅクリしていたと思うと、なんとも贅沢な時代だったなあと羨ましさを覚えます。

>当時のフランスでは、モーツァルトよりもハイドンのが人気だったとは、全く知りませんでした。

 私も驚きました。原作には一度もハイドンは出てきません。モーツァルトはその人生が映画にもなったりして、クラシック音楽に詳しくない人でも、彼のことを知っている人は多いです。でもフランスで、さんざんな目に遭っていますね。

>前回は「セビリアの理髪師」でしたね。こちらもちょこっとベルばらに出てくるので

 原作では、この作品は王侯貴族を皮肉っているので、オスカルはアントワネットがこれを上演することに、危惧の念を抱いていましたっけ。

>N響アワーから変わったものなので、玄人好みから素人向けに変わったような印象です。私のような素人にはとてもわかりやすいです

 N響アワーは正統派のクラシック音楽番組で、あまり見ることはありませんでした。民放に「題名のない音楽会」があるように、多くの人にクラシック音楽に親しんでもらおうとする番組は、ありがたいです。

>音楽関係で言えば、まい様はどうなさっているでしょうね?お変わりないといいですが。

 そうなんです。私も時々「まいさま、どうされているだろう?」と思っています。もしこれをお読みになられたら、近況をお知らせしてくださると嬉しいです。
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りら様 (marine)
2016-05-18 15:25:19
こんにちは。
アントワネットの衣装に関する記事は、本当に見ていて読んでいて楽しいです。
このドレスも、ため息が出るよう…。
当時はまだ化繊もないし、金糸銀糸が織り込まれ…さぞ重かったろうと思います。
頭もあんなじゃ、りら様も書かれてましたが、貴婦人は体力がないとつとまりませんね。
さて、りつこ様のハイドンのコメント、読ませていただきました。
目から鱗でした。
リゴレットが随所にモチーフとして使われているとのこと、早速リゴレットのあらすじを調べました。なんとも胸の詰まる悲劇で終わってしまいますが、名前などはきっと拝借されたのでしょうね。
そして、当時のフランスでは、モーツァルトよりもハイドンのが人気だったとは、全く知りませんでした。現代の日本では、一般的に知名度が高いのはモーツァルトの方だと思うので、仕方がないのかしら?
モーツァルトの待遇が悪かったのも、ハイドンのように音楽プロデューサー的な人に恵まれた幸運が彼にはなく、また時代が彼に追い付いてなかったのかもしれませんね。今の状況をみて、モーツァルトはどう思ってるでしょうね?いつかの、偉人に質問するサイトに、聞いてみたい気もしますね。
こうして、専門家の方のお話をピンポイントで聞けるのも、りら様のブログのお陰ですね、いつも色々な記事をありがとうございます。

そう言えば、前回は「セビリアの理髪師」でしたね。こちらもちょこっとベルばらに出てくるので、明日の再放送で見てみます。
らららクラシックは、前番組のN響アワーから変わったものなので、玄人好みから素人向けに変わったような印象です。私のような素人にはとてもわかりやすいです。

音楽関係で言えば、まい様はどうなさっているでしょうね?お変わりないといいですが。

長文失礼しました。
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