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Astro Dragon's blog

天体写真を撮影しています。

M78

2014-11-03 | 天体写真

あららぎ高原で撮影したものが、ようやく完成しました。 

 

 

[撮影]
ε-130D (fl:430mm, F:3.3)
QSI 683ws (-20℃), Astrodon Tru-Balance filter
L:10min x 14, RGB各10min x 2 (total:3h20m), MaxIm DL 6
SXP
Pencil BORG(fl:175mm) + QHY5L-2M, PHD2 
@長野県(あららぎ高原スキー場), 2014/10/25 0:18〜
 
[画像処理]
- StellaImage 7
キャリブレーション, デジタル現像, LRGB合成, 傾斜補正
- CCDStack 2
アライメント, スタック
- Photoshop CC
カラーバランス, ローカルコントラスト, 傾斜補正, ノイズ処理
 
#使用ディスプレイ
EIZO CG247(100cd, 5,000K, γ2.20, sRGB)
--
 
前回の記事で書きましたが、先々週の金曜にあららぎ高原で撮影しました。よっちゃん氏、星太朗さん、Tukaimaさんと一緒の遠征でした。他に現地で、のんたさん、ninzyaさんとお話出来てとても有意義な時間でした。少し遠い場所でしたが行って良かったです。皆さん、ありがとうございました。
 
以前より行きたいなと思っていた撮影地は、天気、透明度、シーイングともにかなり良かったと思います。 15時過ぎには現地到着し、余裕を持ってセッティングする事が出来ました。
 
前回死に体だった星像はよっちゃん氏の神調整(笑)のおかげで、復活どころかパワーアップしたような気がします。光軸ビギナーの僕一人だったらいつまで悩んでいたか分かりません。他にもピント合わせ、構図合わせ他、一連の撮影技術をじーっと観察していましたが、さすがと言うか色々と勉強させてもらいました。ただ、ご本人は終始動画撮影にご執心だったような 笑
 
 
せっかくの良質素材ということもあり、画像処理はかれこれ10日くらいかかってしまいましたが、半分以上はフラットやカブり取り等の傾斜補正だったと思います。やっぱりここが一番大事ですね。比較的淡い対象なので何度も手戻りするのは仕方ないかもですが、眼力を鍛えて素早くやりたいところです。その次に時間を費やしたのがオリオン座名物の人工衛星除去でした 笑
 
 
あららぎ高原にはまたいつか行きたいと思っています。
 
 
 

 

 


馬頭星雲

2014-10-21 | 天体写真

先週土曜日に茨城で撮影しました。

 

 

[撮影]
ε-130D (fl:430mm, F:3.3)
QSI 683ws (-20℃), Astrodon Tru-Balance filter
L:10min x 12, RGB:各10min x 2 (total:3h), MaxIm DL 6
SXP赤道儀
ペンシルボーグ(fl:175mm) + QHY5L-2M, PHD2 
@茨城県(花立自然公園), 2014/10/18
 
[画像処理]
- StellaImage 7
キャリブレーション, スタック, デジタル現像, LRGB合成, 傾斜補正
- Photoshop CC
カラーバランス, ローカルコントラスト, 傾斜補正, ノイズ処理
 
#使用ディスプレイ
EIZO CG247(100cd, 5,000K, γ2.20, sRGB)
--
 
色々と問題のある撮像ですのでこれ以上大きくは載せられません 笑 酷い星像のおかげで画像処理をするモチベーションは上がりませんでしたが、なんとか真面目にやりました。
 
 
二度目の花立公園は、前回と同じく星太朗さんと一緒でした。18時過ぎには現地に到着してセッティング後、まったりしながらオリオン座が上がるのを待ちました。馬頭星雲に望遠鏡を向けシャッターを開けたところでよっちゃんからSkypeがかかってきて、そのまま世界初遠征実況トークなどをやっておりました 笑 ちなみに神曰く、馬頭星雲は(あえて不安定な)縦向きで美しく見えてなんぼとの事でしたので、戒めも込めて立ててあります。
 
 
撮影時はばっちりだと思ってはしゃいでいた星像ですが、帰宅して等倍で輝星を見るとスパイダーの光条が二重になっています。あと微恒星がおにぎり型に歪んでいたりと散々です。主鏡の圧迫や斜鏡の取り付け角度を疑っていますが、撮影時に発見出来なかったのが痛恨の極みです。僕の撮影用PCのしょぼいモニターではとってもシャープに見えたのですよ…(と言い訳)。 撮影時の星像確認方法を工夫する必要がありそうです。それにしても調整ズタズタなのに、一見良像に見えてしまうイプの性能はきっと凄いのでしょうね。
 
あと左上と右下に謎のケラれが発生しています。これまでも気にはなっていて、フラットの精度不足だと思い込んでいたのですが、どうも違うようです。まずはカメラ周りから調べるつもりです。
 
 
たくさん問題を抱えてはいますが、いつかイプのパフォーマンスをフルに発揮させてあげたいものです。
 

IC405(勾玉星雲)

2014-09-26 | 天体写真

お約束の富士五合目で撮りました。

 

 

[撮影]
ε-130D (fl:430mm, F:3.3)
QSI 683ws (-20℃), Astrodon Tru-Balance filter
L:10min x 9, RGB:各10min x 2 (total:2h30m)
SXP赤道儀
ペンシルボーグ(fl:175mm) + QHY5L-2M, PHD2 
@静岡県(富士山須走口五合目), 2014/09/23
 
[画像処理]
- StellaImage 7
キャリブレーション, スタック, デジタル現像, LRGB合成, 傾斜補正, 彩度
- Photoshop CC
カラーバランス, 傾斜補正, ノイズ処理
 
#使用ディスプレイ
EIZO CG247(100cd, 5,000K, γ2.20, sRGB)
--
 
 
この日も23時頃から晴れ間が広がり、完全ではありませんが雲海も出来たのですが、星が結構瞬いていました。先日の茨城のドライな空とは対象的だったように思います。そのせいなのか鏡筒の結露なのか、またはその両方なのか、星像がウェッティです。ポヤってます。主鏡の圧迫の影響と思われた星像のゆがみは解消していただけに心残りです。
 
現状は結露対策として、フードに穴を開けて乾燥空気を送り込んでいるのですが、風量が心もとないので一回り大きな水槽用ポンプを導入予定です。それでもダメなら鏡筒ドリルいきます 笑
 
画像処理はステラ+PSのみでやりました。かなり久々でなんだか新鮮でした。ステライメージの"Lab色彩調整"というのを試しに使ってみましたが、なかなか良いかも?
 
当夜の五合目はたくさんの方が撮影されていて、何人かの方々とお話しさせていただいて楽しかったです。ただ気温が氷点下まで下がって死にそうでした…。

NGC1333

2014-09-25 | 天体写真

久しぶりの更新となりました。撮影と画像処理に没頭しておりました。

先週末、星太朗さんと一緒に茨城県へ行って来ました。これまで富士山と千葉と都内でしか撮った事がなかったのですが、今回初めて北関東で撮影しました。

 

 

[撮影]
ε-130D (fl:430mm, F:3.3)
QSI 683ws (-10℃), Astrodon Tru-Balance filter
L:10min x 19, RGB:各10min x 2 (total:4h10m)
SXP赤道儀
ペンシルボーグ(fl:175mm) + QHY5L-2M, PHD2 
@茨城県常陸大宮市(花立自然公園), 2014/09/20
 
[画像処理]
- StellaImage 7
キャリブレーション, スタック, デジタル現像, LRGB合成
- PixInsight 1.8
傾斜補正, ローカルコントラスト etc. 
- Photoshop CC
カラーバランス, 傾斜補正, ノイズ処理 etc.
 
#使用ディスプレイ
EIZO CG247(100cd, 5,000K, γ2.20, sRGB) 

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黄色い鏡筒でLRGB撮影したのは今回が初めてだと思います。イプならではのシャープかつクリアな星像、といきたいところでしたが、温度変化による主鏡の圧迫が発生していたようで、星が若干いびつな形になってしまいました。少し控えめなサイズにて掲載させていただいております…。カメラも一度結露しました。QSIを急冷するのはやめようと心に誓いました。

撮影方向に少し光害が見られたものの、星がほとんど瞬いていなかったので、空の条件としてはまずまずだったのではないでしょうか。露光はしっかりできたかなと思います。ちなみに0時を過ぎた頃には星太郎さんと僕で貸切状態でした。またいつか行ってみたいと思います。

 

画像処理ですが、淡淡すぎて、強調するとフラットのズレが出現して散々苦しみました。パーフェクトフラットはいつになれば撮れるのでしょうかね…。あと近江商人さん、左上は諦めましたのでご了承ください!笑

 

星太朗さんは初めての遠征との事でテンションが高かったようです 笑 お疲れさまでした!

 

 

 


M45(プレアデス)

2014-09-09 | 天体写真

先週、富士山にて再撮影する事ができました。

 

 

[撮影]
ε-130D (fl:430mm, F:3.3)
A7S (Normal)
4min x 25, 6min x 15 (total:3h10m), ISO:1,600
SXP赤道儀
ペンシルボーグ(fl:175mm) + QHY5L-2M, PHD2 
@静岡県(富士山須走口五合目), 2014/09/05, 13℃
 
[画像処理]
- PixInsight 1.8
ImageCalibration(フラット・ダーク), StarAlignment, ImageIntegration, AutomaticBackgroundExtraction, DynamicCrop
 
- StellaImage 7
デジタル現像 
 
- Photoshop CC
レベル補正, 色相・彩度, CameraRawフィルター(カラーノイズ), ハイパスフィルター
 
#使用ディスプレイ
EIZO CG247(100cd, 5,000K, γ2.20, sRGB) 

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先日別の場所で撮ったすばるは14分露光という残念な結果に終わりましたが、今回のリベンジ撮影は標高2,000mの雲海の上で雲にほぼ邪魔される事なくたくさん露光する事が出来ました。現地で落ち合ったJamesさんと富士山雲海貸切状態でした。天頂付近には彗星がさしかかっているという、はくちょう座天の川が素晴らしい輝きを放っていましたが、二人ともガン無視で東の空を向いていました 笑 この日の下界は天気が悪いところが多かったので、少しもったいなかったかもしれませんね。

 

画像処理は今回初めて"HDR的アプローチ"で、M45本体および恒星の色保持と、周辺に漂う分子雲抽出の両立を試みました。スタックした同一素材をステライメージで明部(M45本体)と暗部(周辺の分子雲地帯)にそれぞれ主題をわけてデジタル現像し、Photoshopレイヤーでブレンドしています。ちなみに露出時間を二段階にしていますがそれらはまとめて全部スタックしています。これは撮影時にヒストグラムの状況から途中変更したためで、たまたま(?)です。デジタル現像したものをまたPixInsightに戻してつづきを処理する選択肢もありましたが、今回はPhotoshopに重心をおいてみました。

 

今回、よっちゃん氏に非常に多くのアドバイスをいただきました(インターネット越しに)。中には高度すぎて消化できていない事も多々ありますが、自分なりに解釈出来た範囲で反映したつもりです。今回はエラーが見つかっては何度もはじめからやり直したため、かなりの処理時間がかかってしました。こんなに時間をかけたのはさすがに初めてでしたが、やってみると楽しいものです。今後は同じくらい時間をかけようかなと思っています。

 

撮影中の機材トラブルの関係(画角ズレ)で一部クロップしたりはしましたが、今年のすばるはひとまず満足です。次は何撮りましょうかねー。