ヒヨコピヨピヨ

いつの間にやら5年目も終盤。会社の策略にはまり北の地への赴任。もう少しがんばります。

素晴らしきかな我が故郷

2007-10-21 00:18:59 | Weblog
10/12(金)~14(日)、我が地元佐原でお祭りが行われました。

佐原の大祭という関東三大山車祭りの一角になっているお祭りで
2004年には重要無形民俗文化財になっています。

まずざっと概要を説明しますと…

佐原市(今は合併して香取市)は市内を流れている小野川を境に本宿区、新宿区と大きく2つに地区が分かれており、それぞれの地区にある神社に奉納する祭事として夏と秋に1回ずつお祭りが行われています。
本宿区では八坂神社の祇園祭を7月に、新宿区では諏訪神社の大祭を10月に開催しています。

区は更に細かく町内という地区割りがされていて、それぞれの町内で山車を出しています(山車を持たない町内もあり)。
夏祭りでは10台、秋祭りでは14台が曳きまわされます。
市内を流れる小野川沿いを山車が引き回される様は素敵ですよ。

私の実家は本宿区内にあり、夏には毎年祭りに参加しています。
社会に出てからも相変わらずやってます。
(今年の夏は一級の試験とかぶってしまい不参加だったのですが…)
秋祭りの時は気楽に見物人として参加してます。
引き手になると、朝早くから髪を結いに行って、
夜遅くまで山車を引いて…とクタクタになるので他町内をゆっくり
見物する時間はあまり無いのです。

概要はこんなところ。


今年も帰って見物を決め込んできましたので紹介します。


祭りといえばやはり夜、ということでまずは夜の曳き回し風景をご覧下さいませ。
いかが?
山車の上には人形が乗っています。
この人形は町内により様々で、日本武尊、楠正成、浦島太郎など歴史上の人物から
神話上の人、架空の人?までおります。

しかし夜の写真は難しい。
夜景モードだとなぜかぶれてしまう。
感度を限界まで上げてフラッシュ無しの方が撮れるけどどうしても荒くなっちゃうのでイマイチ。
やっぱり2年前の機種だからかなぁ。

川沿いの手すりにカメラを乗せてぶれないようにして撮ったのがコレ。
ぶれぶれ
一見するとブレ写真なのですが、手すりによりかかる眩しいジャンパーを着た
おじさんがはっきり写っているのわかります?
シャッターを押す直前山車が動いたためこんな写真になりました。
期せずして不思議な写真。

この大きい山車が狭い路地を通る所も見物。
狭い路地
秋祭りをやっている新宿区側は車がすれ違えないような細い路地が多く、
そんな道を山車が通ります。
やはり慣れていて、微妙にクネクネと曲がる道を
どこにぶつかる事も無くスルスルっと抜けていくのです。
本当の住宅街の中なので観光客はあまりここまでは来ないと
思うのですが一見の価値あり。


昼間ももちろん山車は出ています。
2日目にその14台が勢ぞろいしました。
なかなかの壮観。
義経

すれ違うところ

曳き回しの他に、のの字回しというのもやります。
山車には前から綱を引く人と後ろから押す人がおり、
後ろの人の力だけで山車をぐるぐると回すんです。
山車の重さは4t位はあるそうで、対して後ろの人は多くても20人位かと。
毎度思うけど、人の力でこれが動くんだもんなぁ。すごい。

あまり大きな声では言えませんが町内によって上手い下手があります。
途中でつまってしまう町内もあり、かと思えば路面が車輪で擦れる音すら
聞こえない様な所もあり。力量の差が出ます。



山車の曳き回しに合わせて演奏されるお囃子は「佐原囃子」といって
これも山車と一緒に重文になっています。
山車に乗って演奏している人達のことは「下座(げざ)」といいます。
この下座の人達の集まりが「下座連」と言い、いくつかの団体があります。

各町内決まった下座連がいて基本的には毎年同じ下座連に乗っていただいてます。
同じお囃子を演奏していても、やはり下座連によって違います。
聞き分けられるようになったら相当な通。だと思う。




と、色々ダラダラと書いてきましたが、私が思う佐原の祭りの1番の特徴は、
若い人が多いということ。
なんでかというと、ある種徹底的な洗脳教育の賜物。

佐原の名前を冠する小学校では週に何回かの朝、踊りの練習をしていました。
無表情の女の人が踊るお手本ビデオを流しながらみんなで朝っぱらから踊るのです。
今考えると相当シュール…しかしこのおかげか踊りは体に染み付いています。
中途半端な所からお囃子が流れてもちゃんと踊れます。

あと佐原の名前を冠する中学、高校ではこのお囃子を演奏する部活が存在します。
そこから下座連入りして山車に乗って演奏している人も。

しかし、1番大きいのは人の繋がりでしょうか。
小学校低学年位までは、小さな半纏を着た子供が親に連れられて
わっしょいわっしょいやってるパターンが多いのですが、
もう少し大きくなるとさすがに親同伴というわけにもいかなくなります。

その頃同じ町内に祭り好きの同級生がいると一緒にお祭りやろうと誘われる率が高いです。
逆に同じ町内に同年代の人がいないとそのまま疎遠になりいつの間にか「お祭り大嫌い!」ってなる人も。
こんな感じで中学生頃からまっぷたつに分かれます。

ちなみにうちの妹は後者の方で、祭り期間中はまず帰ってきません。

自分の話をしますと、中学生の時友人に誘われたのがキッカケでした。
それに加えて自分の父親も「若連」という町内の組織に入っていたため
色々サポートしてもらえて今まで祭りを続けています。
父親と仲がいいのもお祭りをやっているおかげかもしれません。


高校位までは夜遅くまで遊べて楽しい!という位でお祭りに参加していましたが、
社会に出てからは誇れる地元があるのは素晴らしい、と思う様になりました。

恐らくそう思う人が多いからお祭りがちゃんと続いているんだろうなと思います。


みなさまも機会がありましたらゼヒ一度訪れてみてください。
来年の夏祭りは7月第2週目の金~日で開催するはずです。

最近は観光化にもかなり力が入っていて、オシャレなお店もありますよ。
次の記事ではその辺を紹介したいと思います。


秋に奉納している諏訪神社は少し離れた所にありますので
祭り中は出張してきていただきます。
お参りしたらこんなのいただきました。
頭を垂れる稲穂かな
縁起物ですね。ありがたい

*参考リンク*

香取市HP
http://www.city.katori.lg.jp/kankou/event/su_009.html

佐原観光協会
http://www15.ocn.ne.jp/~skk/

江戸まさり佐原の大祭
http://shibuya.cool.ne.jp/sawaradasi/framepage1.htm