マイペースおくやまの進化的考察

進化の研究は楽しい!というわけで、日常の研究生活で考えたこと、感動したこと、あるいは思いつきのネタの備忘録です。

植物園フェスタにお越しあれ

2010-07-21 23:28:26 | 研究
久々の更新です。
こいつの準備で休めない日が続いていましたが、ようやく公開です。
プロジェクト・バンブルビーとは何を隠そうマルハナバチの展示のことだったのです。

企画展示「決戦!植物vs昆虫」はさりげなく最新の研究成果を盛り込んだ渾身の一作です。マルハナバチだけでなく、カンコノキとハナホソガの絶対送粉共生やツバキとツバキシギゾウムシの軍拡競争なども実物を交えて紹介しています。あと、とある新発見の紹介もあります。

ぜひぜひお越し下さい!

なお、完全な展示が楽しめるのは7月末までです。
生ものですのでお早めにお召し上がりください。いや、ほんまに。
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これが噂の

2010-04-05 22:02:16 | 研究
次世代シーケンサー(稼働中)です!
一応原理は勉強していましたが、実際に動いているものをみてどんなものか実感できました。
なんというか、全然仕組みは違うのに見た目はわりとキャピラリーシーケンサーに似ています。
しかし、でかい。
あとはランニングコストがもう少し下がれば言うこと無いのですが、、、。

さあ、これでガシガシすごい研究できるか、、、!?
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ひさびさに更新して何ですが

2010-03-21 00:39:13 | 日常
最近ツイッターに登録してみました。そこでもつぶやきましたが、これ、面白すぎる。北斗の拳知ってる人なら100%楽しめます。
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発表終わって

2010-02-23 00:39:45 | 研究
いやー楽しかったです。いくつか大変面白い研究のお話も聞けたし。

僕の発表は、、、とりあえず時間オーバー。そしてやはり最後のまとめがうまくいきませんでした。もう少し考えを整理しないとなあ。意気込みがうまく伝わっていればよいのですが。

さあ、そろそろ論文も書かなきゃ!外部への研究発表は当分お休み。
発表したことで満足してしまうところがあるので、今年は学会活動控えめで行こうと思っています。なるべく参加はするつもりですが。
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駒場デビュー

2010-02-21 22:59:46 | 研究
明日2月22日月曜日、駒場進化セミナーで発表させていただきます。

内容は以下の通り、、、になるかなあ。要旨で大風呂敷を広げすぎて、収拾がつかないかも、、、。
お近くの方は良かったら聞きにきて下さい。次世代シーケンサーがすげえ!(でも本当にすげえのは地道な野外データの蓄積)というお話をする予定です。

ゲノム時代の多様性生物学:
チャルメルソウ属の進化・自然史研究からの展望


 地球上のあらゆる地域を気軽に旅することができ、またその気になればいかなる生物のゲノム情報にもアプローチできる現在は、大航海時代以来、再び発見の宝庫としての「多様性の生物学」が輝き始めた時代である。
 発表者はふとした発見をきっかけとして、
チャルメルソウという植物の仲間を一貫して研究してきた。9属約80種からなるユキノシタ科チャルメルソウ類は、特に北米と日本で際立った多様化を遂げており、また遺伝学的に扱いやすいこと、花の形が風変わりであり、かつ多様であることなどから、被子植物の種分化、多様化のプロセスやメカニズムを解明する上で大変興味深くまた優れたモデルであると考えたためである。とはいえ、個人研究のレベルであり、またいかなるモデル生物との類縁性も遠い植物であるため、アプローチの方法は限られていた。それはなるべく多くの種をカバーするような網羅的な野外観察と、ちょっとした操作実験、そして保存的な遺伝子領域を利用した分子系統解析といったものである。
 しかし新しい分析技術、
すなわち高性能の化学分析と新型DNAシーケンサーを用いた遺伝子発現解析を導入することで、これら従来の「記載的」な研究成果に大きな価値が付加されることが次第に明らかになってきた。
 本発表では、種間比較と系統学の方法論によって、
チャルメルソウ類の起源およびその多様化の秘密にどこまで迫ることが出来たかをまず紹介する。特に花形質の多様性のパターンが送粉者に対する適応として生じていることを示した上で、日本産チャルメルソウ属の種分化を直接引き起こしたと考えられる花の匂いの実体とその遺伝的基盤についての最新の知見を示したい
 「多様性の生物学」の可能性が広がる現在は同時に、
発見の源たる生物多様性がこれまでにない速度で失われつつある時代である点も見逃せない。このような研究を通じ、生物多様性の新たな価値をいかにして社会に提示できるかについても議論を深めたい。

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えー

2010-02-14 16:52:14 | 日常
行きつけのタリーズコーヒーが閉店してました、、、。確かに、落ち着いて本読んだりできるってことは、いまいち客足が悪かったってことなのかもしれませんが。でも土日はそこそこ混んでたと思うけどなあ。

個人的には、平均するとスターバックスより出てくるカプチーノの味が良いと思っていたので(出来不出来のばらつきはどちらも大きい)、ほんまに残念です。

すっかりカフェ難民です。まあそれでも盛岡までいかないとスタバもタリーズも無かった岩手時代よりはマシですが、、、。

ちなみに関西では、京都のWorld Coffee白川本店と、梅田のCafe Bahnhof(本店は別にあるらしい)がダントツお薦めです。
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冬は嫌いだが、雪は好き

2010-02-13 19:53:15 | 日常
冬は大嫌いで、はっきり言ってなんかコンディションすら悪くなるので春の到来を今か今かと待ちわびているのですが、雪は好きです(多くの関西人にとって雪は貴重なものなのです)。昨年岩手に1年住んでいたわけですが、まあ昨年は大して降らなかったこともあり、全然懲りてません。

今日気づいたのですが、車のフロントウィンドウ越しに降ってくる雪を見ると、結晶のかたちがよく分かって楽しいです。

明日は『雪ノ下』のチャルメルソウたちの写真でも撮るかなー。
(注・チャルメルソウはユキノシタ科)
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リジェクト故に、人は苦しまねばならん。リジェクト故に!

2010-01-26 23:04:35 | 日常
最近なぜか仕事中毒気味です。にもかかわらず仕事がちっとも片付かないのはなぜだろう、、、。 リジェクトも食らうし、、。
日曜日にはなぜか韓国のテレビ局のインタビューを受けるはめになったし(別に何か悪いことした訳ではありません)、テレビカメラの前に立つのなんてはじめてだったのであり得んくらい緊張しました。日本で放映されない(たぶん)のが救いです、、、。

本日の大きな進歩は、練習としてはじめて書いた簡単なperlのプログラムがちゃんと動いたことでした。マニュアルでは到底成し得ないデータ処理力に感動!
しかしこの程度のもの(たった15行)を作るのにえらい苦労しました。しかもいろいろやり方を考えたのにほとんどは実行不可のバグプログラムになってしまい、その原因もさっぱり理解できないし。
コンピューター、融通きかなさすぎだぜ!まあ変に融通きいてもかえって困るでしょうが。
自在に目的の解析が出来るようになるにはまだまだ道のりが長そうです。
でも次世代シーケンサーのデータ納品は迫っています。ワクワク。
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なん、、、だと!?

2010-01-23 21:59:47 | 研究
24時間かからずエディターリジェクト!久々に食らいました。

正直これは予想外でした。

イネの仕事だけにやはり材料への愛の差でしょうか、、、。
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モデル生物からの脱却

2010-01-21 17:40:15 | 論文紹介
最近研究が面白すぎて他のことが手につきません。
研究を仕事だと思ってはいけない気が真剣にしてきました。

さて、モデル生物からの脱却というタイトルで昨年末の種生物学会のポスター発表をしましたが、ついにScienceに凄い論文が出ました。
The Genetic Map of Artemisia annua L. Identifies Loci Affecting Yield of the Antimalarial Drug Artemisinin. Science 5963: 328-331.
全く遺伝学研究のためのリソースが整備されていない材料(ヨモギの1種)で、一気に高密度連鎖地図を完成させ、さらに実質QTLの原因遺伝子と思われるものを2つも単離してしまっています(コンプリでの確認まではしていませんが)。

しかしこの種、はっきり言ってホモ接合の系統さえ準備していない分チャルメルソウより材料としては悪いんじゃないかとさえ思えます。この論文を読んでいてようやく気づいたのですが、マッピングをするためなら、必ずしもF2まで世代を進める必要は無かったのですね。片方の親でヘテロになっている遺伝子座同士であればF1の段階で連鎖解析できますね。当たり前ですね。うーむ遺伝学の基礎が分かってなかった、、、。

マーカーの多くは454シーケンサーでESTを読みまくって、in silicoでSNP探索を行って作成しているようです。そしてilluminaのGoldenGateアッセイで一気にジェノタイピングです。これだけ新技術が使えると、もはや研究の律速は形質のスコアの部分だけなんだろうとも思います。きっとプロジェクトが始まってからまだそんなに時間が経っていないんだろうなあ。

まだかなりのマンパワーがかかっている仕事ですが、今後このレベルの仕事が個人研究で出来るようになると思うと、ほんまに楽しいですね。

折しもRocheからはGS juniorという卓上型454シーケンサーが今年中に発売になって、しかも価格は3130xlと同程度との噂です。

適応遺伝子の先に何があるのか、何を求めるのかが、多様性研究の今後のテーマになるでしょう。とはいえ、今はとにかくやってみたい!
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