http://www.nikkei.co.jp/digitalcore/local/18/index.html (事例紹介記事)
http://www.geic.or.jp/geic/partnership/casestudy/055/index.html (事例紹介記事、町について)
http://www.irodori.co.jp/ (事業会社のHP)
最近は「起業したい」という人が増えているようです。先日会った人(学生)もその一人ですが、しかし何で起業したらよいか(どんな事業をすればよいか)分からないで少し悩んでいるようでした。
「起業したい」人が増えているのは、世の中の風潮のせいもあるでしょう。一昔か二昔前(もっと前?)なら「脱サラ」や「独立」という言い方だったものが「起業」に代わっているだけかもしれませんが、最近の特徴は若い人の「起業」志向が目立つようです。
私も、自らが起業家の端くれであるだけでなく、仕事で「起業」講座をしていますから、こうした風潮に加担している一人ですから、若者の悩みに責任の一端があるかもしれません。
私がアドバイスを求められたら、
「起業は目的(目標)ではないのでは?」
と問い掛けます。形としての「起業」にこだわる必要はないのではないでしょうか。
「起業したい」という気持ちの背景には、何らかの生き方や価値観、欲求があるのだと思います。自ら事業を起こすことで世の中での存在感を得たり、事業の理念を通じて何かを世の中に訴えたり実現したり、あるいは事業の成功を通じて富や名声などを手に入れたりしたい、という願望です。
そうした願望を実現することが目的であって、「起業」という形にこだわらなくてもよいのではないでしょうか? ですから、「起業したい」理由を自分に問い掛けることが大切だと思います。「何で起業すればよいか」の答は出てこないかもしれません。でも「なぜ起業したいか」の答はどこかにあるはずです。カッコいいキャリアのスタイルだから、という理由であってもかまわないと思います(この場合は、もう一歩深く理由を掘り下げるべきでしょうけど)。
こういう考え方をすると「起業」できないかもしれません。少なくとも先延ばしになってしまうおそれはあります。しかし背景にある願望がかなえられるなら、べつにかまわないはずです。それに、より根っこに近い部分を大切にして育てれば、結果的にいずれ起業することになる確率は高くなるように思います。