仕事の結び目

コンサルタント&ファシリテーターの朝尾直太が仕事に関係するテーマについて記すコラム。

Learning bar@Todai 研修の先にある「未来」

2007年05月01日 | 人材育成・学習支援・研修

「企業内人材育成入門」の著者である東大の教育学者 中原淳 准教授(4月から助教授でなくなった)の催す研究会 Learning bar(※)に初めて参加した。

企業内での人材育成について、今後「研修」よりも「現場での人材育成(Workplace learning)」のニーズが高まるであろうから、人材育成担当者はその変化に対応すべきだ、というのがおおよその主張だ。

二人目の講演者の産能大教授、長岡健氏の主張は、研修におけるインストラクショナルデザイン(ID)が、かつて経営の意思決定におけるオペレーションズリサーチ(OR)が辿った道を連想させるというもので、とても挑戦的・刺激的なものだった。

コ メンテーター(と私を含めて参加者の大半)は、「研修」担当または業界の人だったので、全員が長岡氏の主張に反論するものだった。議論というほどの時間が なかったのが残念だったが、最後に長岡氏は「コメントは全員、ORの正統派と同様だった」と述べた。――ORの正統派は衰退の道を歩んだ。

私の印象では、両者の議論が同じタイムスパン上でなかったので、噛み合わないのは当然だとは思う。

とはいえ、研修を生業にするものの一人として、「研修」というフレームワークから飛び出して現場に入っていく必要性を改めて感じた。

※ Learning bar について
4/27 のLearning bar についての中原氏のブログ

主催: NPO法人エデューステクノロジーズ
    (副代表理事:中原淳 氏)
共催: 東京大学大学院 学際情報学府 中原研究室