振り向けばカジュアルウォーターII

某ゴルフサイトで連載していたコラムの続編です。

No.2 試行錯誤

2004-10-10 | ゴルフ
屋久島 もののけ姫の森


【今週の1枚】屋久島 もののけ姫の森
雨上がりの屋久島。苔むした森に漂うもやが、非日常的な光景をさらに幻想的に演出してくれる。そこかしこに潜んでいる木霊たちは、木々の間から差し込む薄日に驚いて逃げ出してしまったようだ。
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日本でいちばん古いゴルフのメールマガジン“SW Club”を廃刊したのは20日ほど前。その直後の2日間で、読者から126通ものメールが届きました。どのメールも感謝の言葉でいっぱいで、たいへん感激しました。それらのメールを読んでいるうちに、このまま何も続けないことは、メールをくださった方々にたいへん失礼だと思い、この連載を始めることにしました。

メールマガジンというメディアが登場したとき、私はたいへん有用だと思いました。多くの方々に一度情報を提供できるという点、読む側からはなんらアクションを起こすことなく情報が届くという点、既存のメディアにできない情報を発信できるという点、などなど。当時のインターネットの状況では、様々なゴルフの情報を取得するのはけっこうな労力を使う、あるいは欲しくてもなかなか情報が入手しづらかった。だからこそ有用だと感じたのです。

しかし、現状はどうでしょう。情報提供という名のもとに、ただただ不要な文章が大量に垂れ流されている。メールマガジンという名前を騙ったダイレクトメールばかりが配信されているのが実情でしょう。もちろんすべてではありません。しかし、圧倒的にそのような類が多い。

メールマガジンをビジネスに使うのは自由です。それが有効な手段でもありました。しかし、そこにメールマーケティングなどという言葉が入り込み、読み手の都合、興味を考えず、配信側の一方的な思惑だけで配信されるメールは、はたして読者のためになるのだろうか。私はそうは考えられません。さらにSW Clubがそれらと同じようになってしまっていまいか?と考えたとき、廃刊を決意せざるを得ませんでした。

どんな雑誌も、その中に欲しい情報があるからこそお金を払って購入します。それがタダだからといって人に押しつけるということはありません。もちろんメールマガジンは、読者が購読したいからこそ読者登録するわけではありますが、そこにあふれかえる広告には、私自身辟易します。

読みたい人に読みたい情報を提供する……もはや、メールマガジンは本来の主旨を失ってしまったと感じています。だからこそ、このブログに切り替えました。ブログであれば、RSSリーダーを用いることで、更新されたことがすぐにわかり、読みたい人に確実にリーチできる。私の書く文章を読みたいと思ってくださる方々だけに読んでもらえれば、私はそれでいいのです。ですから、メールをくださった方々にはこちらでまたおつきあい願えればと思っています。

もう一つ廃刊の理由があります。読んでもらいたくない人に情報を送っているという事実。これはどういうことかというと、広告目的で読者登録している人がたくさんいるということです。メールマガジンを配信すると、その直後、大量のSPAMメール、ウィルスメールが届きます。届いたメールにそのようなメールを配信するシステムが組まれているわけです。

現在私のもとへは、毎日数百というSPAMメールやウィルスメールが届きます。メールマガジンはこの一端をになってしまっている。SPAMチェッカーなどではじいても、どんどん新しいものが送られてくる。それを排除することに労力を使うことにも疲れてしまいました。これもビジネスというものをそのメディアに持ち込んだ結果の一つでしょう。

メールというのは不特定多数に出すものではなく、伝えたい人に対して書くものだと、最近つくづく感じています。ですからメールマガジン、メールマーケティングなどという言葉を過去のものとして、私は新しい一歩を踏み出すことにしました……あっ、ゴルフの話がまったくない(^_^;)


 from Manabu **Springwater** Shimizu
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