独白

全くの独白

凡ゆる物に有る「関係」らしきもの(関係と選択の③)

2017-01-10 14:51:44 | 日記
そして「一見無関係なもの同士に実は関係がある」事がそれ程吾人を刺戟するのは「関係」が人間の在り様と密接な関係を持っているからであろう。
尤も「関係」自体は人間に限らず凡ゆる事物に関わっている。宇宙にも、在るとすればその外のものにも、銀河にも太陽月地球にも、海陸、人間、獣、植物にも関わっている。人間の活動だけを見ても、記述的な学問であれ説明的な学問であれ畢竟はある事物と他の事物との間の関係の有無、関係の強弱、関係の適不適などを追究するものであるという事が出来よう。芸術に就いても同様である。文学なら或文字とその前後の文字との関係、或文章とその前後の文章との関係、或章とその前後の章との関係や登場する人物同士の関係に於いて相応しい文字や文章や章や人物が配置される筈である。絵画ではある対象とその周囲の存在との関係、それらに与えられる色同士の関係、先に使われる絵の具とその後で使われる絵の具との関係、其の他の総ての関係に於いて最適とその画家の判断したもの共が使われ配置される事であろう。音楽でもある音とその前後の音との関係、或小節とその前後の小節との関係、ある譜表とその上下の譜表との関係等の総ての関係に於いて最も相応しいと判断した作曲家の選んだ音符が置かれている筈である。(続く)

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