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片付かぬ問題(トランプ大統領の入国禁止策)

2017-02-09 14:53:43 | 日記
トランプ大統領の入国禁止策が世界を騒がせている。
私も良いと思わないが、米国民の半分近くが支持するからにはそれなりの理由があろう。とも思われるが同時に戦時中のナチズムに似た集団的ヒステリーの匂いもする。この二つと相俟って半数近くという数字は、ネオナチと言う少数派が戦時中のほとんど総てのドイツ国民を席捲したナチズムの勢いに近付きつつある様な不快な事態を連想させて、私のようの者でも無関心では居られない。そこで一人問答をしてみた。

晋二首相「あれは不味いんじゃないの?建国の精神に鑑みても。君自身近い先祖はドイツからの移民だって言うじゃない?」
トラ大統領「歌の文句にも『昔は昔、今は今』って言うのがあるでしょう。何でも際限無く遡ってデンデン(『うんぬん』の誤読)されたくは無いよ。そういう事をし出したら君の所も困ったことに成るんじゃないの?尖閣に竹島に慰安婦、最近では盗まれた仏像問題もあるでしょう。時代に合わなくなった法は変えて当然じゃない?君だってそれで憲法を変えようとしてるんじゃないの?第一キャパってものがあるでしょ、物理的にこれ以上は受け容れられないんだってば。」
晋「でも、うちと違って君の所はだだっ広いんだからさ、何とかならない?」
ト「物理的といっても地勢だけじゃないよ、国土と社会との間にそれほど直截な関係は無いさ、人の住める場所は限られてる、働ける場所もね、言ってみれば社会的物理性の問題もあるといった処かな。第一君に言われたくは無いね。うちじゃ君の所より遙かに多くの他国民を受け容れてるんだからさ。」
晋「でもうちはヨーロッパやアフリカから離れ過ぎてるし。」
ト「うちだって同じだろう、大西洋に隔てられてるじゃないか。人手不足で困ってるって聞いてるよ。難民だけでも積極的に受け容れて介護職とかに就くように誘導すれば一石二鳥じゃ無いのかい。積極的に世界に関わって来たしその姿勢は今後も変わる事は無い云々って近頃はよく言ってる様でもあるしさ。」

最期に言及された策は悪くないと思う。但し気は進まない。近頃外国人特有の凶悪事件が増えているように思うからでも在る。併し思えば日本人にも凶悪な者は幾らも居るし、IS裸足の事を已めてからまだ七十余年が過ぎたに過ぎないのである。外国人を非難する資格など無い。
と言う訳で誰が幾ら考えても結論は出ない。
指導者たるもの最後には、後世に評価を待つ覚悟を定めて、一か八かで断行するしか手は無い。
漱石も「道草」で健三に言わせている。「世の中に片付くなんてものは殆どありゃしない」

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