胡錦濤訪米について

ハリケーンのエントリーの最後に、本日行われるはずだった米中首脳会談が延期になったことを追記しました。私はブッシュ(アメリカ)がそれどころではないことを考慮して、お互いが会談延期の合意に達したものと考えていました。中国での報道もそういう事になっていました。

ところがこの発言で台無しです。

 胡総書記訪米延期は「形式」と無関係
http://hk.news.yahoo.com/050906/12/1gcpf.html

昨日、外交部の秦剛報道官は胡錦濤国家主席のブッシュ大統領との会談をニューヨークで行うとしたが、延期は中米間で話し合いがされていた訪問形式とは関係がないと発表した。

米中間でそんなやりとりがあったとは初耳です。いや、私は知っていますが、中国人は知りません。

国内の報道では、「9月7日は朝からホワイトハウスを訪れ、午後からは正式な昼食会で胡錦濤を迎え」、「21発の礼砲はアメリカ人の何物にも変えがたい意義であり、重要な場合にのみに用意される」、「これはアメリカの最高の歓迎だ」、とまで言ってしまっています。(ソース

アメリカがいかに中国を重視しているかを伝えたかったのだと思いますが、既に報道されているように中国側が希望していた国賓訪問とこれが合致するのか、この記事からは読み取れません。そもそも国賓訪問を希望していた事も報道されていません。

外交部は公式訪問と発表しているようですが、アメリカの認識は単なる訪米ですから、これを伝える事はできないのでしょう。アメリカに適当に扱われたことが分かれば、現政権に対する不満を誘発することになりますし、復活したと思われる江沢民との比較にも使われます。江沢民が訪米した時の扱いはどうだっただろうか、とか。

外交部にこの質問をしたのが誰かは分かりませんが、なかなかやりますね。ただ、定例記者会見の記録からは、このやり取りは削除されているようです。

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最初の記事ですが、秦剛は「アメリカが必要なら、中国は援助を増やす」としています。アメリカが公表した義捐金名簿を見ると、中国が地味に増額(500万ドル→510万ドル)していますが、インドが同額の500万ドルを申し出たからじゃないのか、とか勘ぐるのはやめましょう。なんでも悪意的に捉えるのは、悪い癖です。
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