モグリッチョのフィールドノート

八丈島の自然などを紹介しています。

アカハライモリ

2005年01月20日 | その他の生物
学名: Cynops pyrrhogaster
 
 
 全長は70mm前後で、小さな池に10個体ほどいるのを発見しました。恥ずかしながら、八丈島にカエル以外の両生類が生息しているとは知りませんでした。水底の枯葉などの下にじっとしていますが泳ぎも結構達者なようで、肺呼吸をするために時々水面に向かって一直線に泳いできます。このイモリは日本の固有種で別名:ニホンイモリとも呼ばれており、和名の所為は腹側が鮮やかな赤色をしている色彩的な特徴からのようです。体色には変異があるようで、この個体は鉄を真っ赤に熱した直後に水につけて、焼きを入れた時のよな青みを帯びた金属的な光沢を放っています。地域によって遺伝的・形態的に相違があるため4~5グループに分類されています。生息している北限は下北半島で、これはイモリ科生息域のアジア北限にもなっています。また、皮膚にはフグ毒と同様のテトロドトキシンがあるそうなので、触った後は念のため手をよく洗った方がよいかもしれません。大部分のイモリにも同様なことが言えるようです(触ると危険といったことはないそうですが、念のため!)。それからイモリを調べていて一番驚いたのは器官再生機能についてなのですが、四肢・尾だけではなく、な、な、なんと、網膜を失っても再生するそうです。まったくもって凄いヤツなのであります。何れ人類も遺伝子治療などの研究が進み、このような器官再生が可能となるのでしょうか?
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