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濡れてシビれて

日々のキーボードと電子楽器と音楽を自己満足で語るブログ

DTM音源でもライブ! ■■Roland SC-88pro

2013-05-28 20:07:52 | 楽器・機材

※本ブログ記事は、2016年末より新ブログに引越し中です。よろしかったらそちらも読んでみてください↓

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僕の住んでいる地域でもとうとう梅雨入りらしいですAndyです憂鬱だ。


さて、数あるローランドのMIDI音源・SCシリーズから今回取り上げるのは
1996年に発売されたSC-88proです。

 

同時期のYAMAHAのXG音源・MU90と何かと比較された本機、
キーボードマガジンでも両機を徹底的に比較!みたいな連載企画がありましたね。


スペックを書き連ねると長くなりますので、ここではさらっと。
  最大発音数 :64音
  パート数 :32
  音色数 :1117音
  ドラムセット数 :42
  ユーザー音色 :256種類・ドラムセット2
  パッチ :プリセット128・ユーザー16
  音色モード :SC-55/SC-88/SC88Pro



SC-88は654音色でしたが、SC-88Proでは倍近く増えてます。
また、SC-88と同じ音色の「マップ」が用意されているため、
旧機種と同じような状態でデータを扱えます。またSC-55でもほぼ同じく再生できたと思います。


ただし個人的にはGS音源としては使ったことはなく、90年代後半にバンドでばりばり使ってました。
そのため、いわゆるGS(GM)音源としてはまともなレビューができません。どーもすみません。


バンド(ライブ)で使ったと言いましたが、当時は貧乏のため手元に機材が一台もない有様で、
DTMもたしなんでいたバンドメンバーに長期間お借りした次第です。
そんな訳で、借り物とはいえ非常に愛着のある機種です。


サンプリング周波数は32kHzと、スペック上ではさほどハイファイではないのですが、
特に気にならなかったです。この音源でB'zコピバンで大活躍しました。


高さは1.5Uと何とも中途半端でしたが、ハーフラックサイズでコンパクトだったため、
非常に持ち運びやすかったです。音色数が多く、多種にわたっていたのもよかったです。


そんなSC-88pro、当然後継機種がいくつか出ているのですが、
未だに愛用しているDTM愛好者も多いそうですね。


僕は、このSC-88proの印象の良さから、DTM用としてSK-88pro(鍵盤付モデル)を買うことになりました。
パネルのボタンデザインがほぼ同じにデザインされていましたね。
そちらの思い出話などはまた別の機会で。。


海のトライトン ■■KORG TRITON

2013-05-19 18:23:32 | 楽器・機材

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火事には気を付けたいですねんAndyです。


今回ご紹介するシンセは、コルグが1999年に発売したワークステーション・TRITON(トライトン)です。
いわゆる「初代」TRITONの61鍵モデルであり、僕が購入したのは2000年頃です。

本体価格は230,000円でしたが、僕はサンプラーのボードを付けたので+25,000円位だったと思います。



TRINITYの後継機として発売され、液晶部分にはTRINITY同様タッチパネルが採用されています。
やっぱTRINITYに慣れてきた僕みたいなユーザーにとっては、大型でタッチパネル機能が付いた
液晶は非常に使いやすいのです。多くのプロも愛用していましたね。


でもってTRINITYユーザーでもあった僕は、ついついTRINITYと比較してしまいます。
PCM音源は同社が提唱する「HIシンセシス・システム」のエンジンを積んでいて、
物理モデル音源の従来のMOSS音源を拡張可能としています。ここら辺はTRINITYとほぼ同様です。


PCM容量は、TRINITYの24MBからTRITONの32MBと容量が増えているのですが、
サンプルの質はTRINITYの方が高品位だったように感じました。
ピアノ音色もストリングスも、TRINITYの方がきめ細やかだった気がします。


あとループ音色が増えましたね。明らかにダンス/フロア向けを意識した音色が目立ちます。
スタジオとかで1コ1コ音色探しをしている時に突然ループが鳴り出したりして、ちょっと恥ずかしいです。


そんなわけで外観・操作性共にTRINITYと似ている本機ですが、
中身(音色)はやっぱり違うなという印象でした。


せっかく買ったにも関わらず当初は使用頻度がとっても低くて、テクノ好きの友人にしばらく預け、
「使い方を勉強して、後日僕に教えてくれ。頼んだよー」
と言って、結局丸一年他人に預けたりしました。
このシンセはのべ3~4人に長期間貸し出していて、何だか手元にある時間が少なかったという印象です。


その後はB'zやドリカムのコピバンのためよく使うことになりました。
そのコピバン曲に作った音色やプログラムは、僕にとって大切な資産となっており、
今でも50を超えるオリジナル音色がユーザ領域に保存されています。


というわけでこのシンセは重くて移動に難儀なんだけど、いまだに手放さず保有しています。
特にB'zコピバンが再始動したら、それまで作った音色のデータがそっくり使えるので、
なかなか売れないんですよね。。


もし売ったとして、ユーザメモリに「masuda's piano」とか「Liar! Liar! synth」みたいな
音色が入ってたら多分僕のTRITONです(笑)



なおTRITONは非常に多種のシリーズ展開がされており、一応一通り以下に挙げてみました。
あと、76鍵が末尾に「pro」、88鍵が末尾に「proX」と付くのは同社のワークステーションの
もはや恒例となっていて、それらのモデルも別として捉えると10種類を超えますね。


★TRITON     …1999年発売。初代TRITON。
★TRITON-Rack  …2000年発売。初代TRITONをベースにした音源モジュール。シリーズ唯一のラック。
★TRITON Le   …2001年発売(88鍵盤は2002年)。タッチパネルを省略した廉価版であり軽量。
★TRITON STUDIO …2002年発売。OSがアップグレードされたV2は2003年に発売。HDDを内蔵しており、
          一台でMIDI伴奏データ作成だけでなく、録音、CD-Rへの書き込みが可能。
★TRITON Extreme …2004年4月発売。後継機種であるM3登場までのフラッグシップ機。真空管を装備。
★TR       …2005年11月発売(88鍵は2006年)。TRITON Leの後継機。



TRITONファミリー、実に多く存在するのですね。

事前にスタジオやライブハウス所有のシンセを調べる際、HP上に「TRITON常設」みたいな
記述があったとしたら、「どのTRITON?」と確認した方がよいかもしれませんね。


エムワン回顧録 ■■KORG M1

2013-05-12 15:25:58 | 楽器・機材

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体力低下に悩む今日この頃のAndyです。


今回ご紹介する1台は、1988年発売、KORGのワークステーション・M1です。
国産シンセの銘機中の銘機ですね。僕が初めて入った音楽スタジオに
常設してあったのもこれでした。



シンセサイザー史上最も売れた機種と言ってよく、今でも古い貸スタジオとかに行くと
現役でお目にかかれることがあります。当時としてはリアルな音源を搭載していたと共に、
現在のワークステーションの源流を作った革新的な一台といっていいでしょう。


スペックを見てみましょう。
 鍵盤数:61鍵
 音源方式:PCM音源(ai Synthesis System)
 エフェクト:独立2系統ステレオ・デジタル・エフェクター
 シーケンサー:8トラック
 最大同時発音数:16音
 マルチティンバー:8トラック
 波形容量:4MB(16bitサンプリング)
 定価:248,000円
  ※別売のROMカードにより音色追加可能


音色で特筆すべきなのが、「Piano 16'」という名の音色ですね。本物のピアノとは違って
硬いアタックと抜けの良さが特徴的です。これがのちに“M1ピアノ”と呼ばれるほどの個性を確立しました。
そして後のコルグ製シンセサイザーには大抵、この音色名の音が収録されるようになりましたね。


このピアノ音色、色気がなくやたらとゴツゴツしていて、バッキングなどで刻むのには適していますが、
バラードだろうが何だろうが一時期全世界で使われていたような気がします。
それほど定番になった音色なのですね。

オルガン音もしかりで、「M1 ORGAN」という音色名で搭載されているシンセも多いと思います。


技術の進歩により、ハイ・サンプリングな音色ライブラリーを装備しているのが当たり前となった昨今、
いわゆる高音質な音を出すシンセは世に多くありますが、存在感のあるサウンドを装備した
シンセはそれほど多くはありません。スペックだけでは語れない音がM1にはあるような気がします。


さて時は経ち、2005年にはソフトシンセで「M1ソフトウェア・シンセサイザー」として、
2010年にはNintendo DSで「M01」として復刻されました。


どちらもまだ使用したことはないのですが、概ね好評みたいですね。
特にソフトシンセの方はオリジナルに非常に近い音が出るとの評判です。


まー本家の方はビンテージでも入手困難なわけでもないけど、
ソフト音源で鳴らせればお手軽だし、(まだ聴いたことがない)ROMカード音源も内蔵されてたり、
本家M1で搭載されていなかったフィルターのレゾナンスなんかも
装備されているみたいなので、一度実際に導入して音色を吟味してみたいところです。


なお、僕が思うに、いわゆる「M1 PIANO」の音色名で本当の“M1ピアノ”サウンドが出るのは
M1だけだと思います。音にコシがあり、あの“コクン”とした打鍵に伴って発音される
独特な音は、その他の“M1ピアノ”にはない、唯一無二のオリジナル音色だと思うのです。


そんなわけでちょっとだけアツくなってしまいましたが、
M1はそれだけ記念碑的なシンセだと思います。


古いスタジオやライブハウスで実物を見かけたら、ぜひ触って音を確認してみましょうー。
KORGの歴代ワークステーションをちょっとでも触ったことがある人だったら
すぐに操作できるはずですよ!


隠れ銘ステージピアノ ■■KAWAI MP10

2013-05-02 10:06:39 | 楽器・機材

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今日は絶好の行楽日和ですねAndyです。


今回ご紹介する楽器は、KAWAIのステージピアノ・MP10です。

KAWAIのMPシリーズといえば昔からある同社のステージピアノの系譜で、このMP10は現行のそれです。
発売は2010年、価格は278,000円。




KAWAIといえばYAMAHAと並び国産ピアノメーカーの雄であり、
家庭用ピアノのカテゴリーではYAMAHAに勝るとも劣らないといってもいいのですが、
家庭用電子ピアノを除く電子楽器の分野にはあまり力を入れていないのか、そんなに見かけないですね。


そんなピアノ専門メーカーが作ったステージピアノ、出来はどんな感じでしょう。
名古屋・栄にもKAWAIのショールームがあって、発売当初はこのMP10も展示されていて、
当時試奏もいたしました。


試奏した時の個人的印象としては、
「タッチが素晴らしく良い」

でした。
ショールームというシチュエーション上、あまり大きな音でモニターできなかったので
音色については正直印象に残っていません。


カタログ上では、
「同社のフルコンサートグランドピアノEXから、88鍵全ての音源(波形)をサンプリング」
とあり、ちゃんとしたアンプ・スピーカーで聴けば高品位な音が出るのでしょうね。


あと、高級機だけあって波形サンプリングには大量のメモリーを使っています。
音色そのものだけではなく、生ピアノの機構上の残響音とかも色々と再現しているらしいです。


でもって僕が驚いたのがそのタッチの良さ。
まず、木製鍵盤ですよ。


木製鍵盤の何がいいかと問われたら、鍵の密度およびその自重からくる打鍵時の心地よさ。
その昔、普通のステージピアノの鍵をばらしたことがあるのだけど、鍵一本一本はプラスチックの
外枠の中心に金属棒が固定されていて、結構中身はスカスカなのですね。


まあプラスチック一体成型だとしても密度・比重的には多分よくて、タッチも木製のそれと
変わらないかもだけど、何かやっぱり木が使われているというのは癒されます。


あと、鍵盤(白鍵)の表面の感触が象牙のそれに近く、汗を吸ってくれるような感覚です。
指先の汗による滑り・ミスタッチが減るんじゃないかなーと思います。
この鍵表面加工のこだわりは、同社のシンセ・K5000シリーズでも感じましたが、KAWAIならではですね。


そんなわけで、KAWAI製のステージピアノは個人的に非常におすすめです。
残念ですが取り扱っているお店が少なく、試奏できる楽器屋もごくわずかですが、
中古でもいいのでもし試奏する機会があれば、ぜひぜひこの鍵盤の良さを実感してみて下さい。


木製鍵盤で思い出したけど、シーケンシャルサーキットの「Prophet-T8」という
大昔のシンセも木製鍵盤を採用してましたね。同シンセの鍵盤タッチは、
あらゆる電子鍵盤楽器の中でも最高クラスと感じるのは僕だけでしょうか。。


キーボーディストよ目立て! ■■YAMAHA KX5

2013-04-18 20:37:23 | 楽器・機材

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そういえば昨日はシイナの日でしたAndyですすっかり忘れてた。。


今回ご紹介する機材は、YAMAHAのショルダーキーボード・KX5です。
1984年発売で、37鍵ミニ鍵盤、重量は3.7kgです。




小室哲哉氏がTM Network(もしくはglobe)のライブ時に使っていたことで余りにも有名ですね。
浅倉大介氏もaccessのステージで使っていました。
ギタリストのように前に出られる・動き回れるとあって、
キーボーディストのパフォーマンスの幅を広げてくれる夢のコントローラーです。


僕自身購入したり本格的に使ったことはありませんが、
楽器屋時代に何度か中古で扱っていて、特に高校生に人気だったのを覚えています。


そもそも同社の「KXシリーズ」といえば、音源を内蔵していないコントローラー鍵盤に冠されていた
モデルであり、KX88(88鍵ピアノタッチ鍵盤のマスターキーボード)とKX76を2段にして使っている
プロミュージシャンとかを、80~90年代によく見かけましたね。
MIDI信号を発するための鍵盤とスイッチのみが装備されている状態であり、
外部に接続するMIDI対応音源モジュールから発音させる仕組みになっています。


そんなわけでショルダーキーボードであるKX5も音源が入っていません。
お店で売っていた時は、
「これ音源入ってないので注意してくださいねー」
と必ず説明していました。それでも、、

「このままじゃ音出ないの? なんで??」
と目を丸くするお客さん(主に高校生)が続出。。無理もないですが。


ライブパフォーマンスでの使用が大半であり、当然MIDIケーブルも長く取り回すことになり、
当時売られていた10mのMIDIケーブルの用途は、
ほぼこのKX5で使うためといっても過言でなかったでしょう(笑


さて僕がかつて勤めていた楽器屋(アンディーズミュージック松本店)では、
小室氏直筆サイン入りのKX5を仕入れたことがあり、どのような売り方をしようか
店長と考えたりしました。


付加価値がついているのは確かだけど、それを価格に上乗せして販売するのもやらしい。。
かといって通常の中古相場で売るのももったいない。。
いっそのこと店内でオークション大会でもやろうか。。


色々考えた挙句、最後は店長の独断で、顧客を対象に口コミで希望者を募り、
くじ引きにて1名にタダで譲るという暴挙に出ました(笑)


まあその様子は、当時開設したばかりのお店のHPでも公開したのですが、
果たしてどれほどの宣伝効果があったのか。。


結局当てちゃったお客(これまた高校生)の一人勝ちみたいな感じでしたね。
そりゃもう喜んでましたが。。
お店の寿命を縮める遠因の一つとなったのではないかと今でも思っていますw


そんなわけで、小室氏がTMのライブで使ったオリジナルカスタムKX5
(通称:Tetsuya's Mind Control)とか、もっと色々書きたかったけど、
結局思い出話に終始してしまいましたね。。


今でも中古で流通してるのかしらん。。