転がる

2018年06月19日 14時30分36秒 | 黒猫のひとりごと

              コロ  コロ  ・・・

「・・・」

目を開ける・・・

ボールが僕にあたったのだ。

「ミャ」

耳ネコたちが、ミニボールで遊んでいるみたい。

        パチ

前足で押した。

           コロロ  ・・・

お日様は今日も機嫌がいいみたいで、窓の外は明るい。

男や斧さんは、リュックを背負ってどっか行った。

きっと、巨大マグロを探しに行ったのだ。

僕はウトウト眠かったから、付いていかなかった。

たぶん大きな雨雲の上にいるし。

見つけられずに戻ってくると思う。

           フワ

「キュ♪」

フワフワしたポメラニアンがボールに近づいた。

丸いから、ボールを隠したのかもしれない。

                 

                        

朝ごはんをたべて、しまネコとオッドネコとトラネコもまだトレーラーにいる。

窓の近くでひなたぼっこしてる。

そのうち荷台に行くと思う。

「ミャ~♪」

            コロ

耳ネコがボールを見つけて、転がした。

「キュ」

僕らにシッポを向けているチワワの方に、転がっていく。

             パタ

シッポは動いていて、ミニボールはそれにあたって方向が変わる。

       コロ ロ ♪

接近するボールに、散歩中のマヒワが気づいた。

                     ツン

          コロ

クチバシでつついたから、また方向が変わる。

「♪」

耳ネコはそれを追う。

「・・・」

こんど僕の方に転がってきたら、強力なネコパンチで遠くに飛ばすのだ。

耳ネコはネコパンチの練習をしないけど、ジャンプの練習もしないのだ。

お気に入りのミニボールを遠くに飛ばせば、ネコダッシュの練習になるかもしれないのだ。

           コロ

ニャ

こっちに来る。

          ミャ ♪

耳ネコがそのボールに追いつく――

                      パチィン

僕は素早く前に動いて、耳ネコよりも早くネコパンチをボールにあてた。

                                        ポン  ――

キッチンのテーブルの方に跳ねて行ったのだ。

「?」

耳ネコはボールを探してる。

             パタ

スリッパの音。

「これ探してるの?」

バレッタさんが、僕が飛ばしたミニボールを手にもってこっちに来た。

「ミャ♪」

そして耳ネコに渡した。

        コロ コロ ♪

また転がして遊んでる。

「ニャ~」

僕はトレーニングのために、あえて遠くに飛ばしたのだ。

バレッタさんに抗議する。

「今日もあったかいね」

返事した。

「・・・」

            パタ

そして去った。

僕は横になる。

少しひんやりする・・・・

                        コロ ・・・

                                            ―――    

          クゥ ♪