3つめのイス

2016年01月31日 23時58分00秒 | 黒猫のひとりごと

                                              ――   ァァァァ  ・・・・

                          ロロロロ   ・・・・

           

木が移動する・・・

バスの中。

前から3つ目のイスの窓。

外は雨だから、ガラスには水滴がいる。

下に流れても、また上から来る。

街や畑の側を通って、僕らをのせたバスは前進する。

小さくゆれるけど、たまに大きくゆれる時もある。

                              ブロロ   ・・・・

もっとゆれればいいのに。

             ――

僕の後ろのイスには、男が座ってる。

きっと、窓の外をみてる。

川がみえる。

空には雲。

お日様はその向こう。

                  ォォォォ  ・・・・

中の空気は暖かい。

「・・・」

だからガラスにふれても平気。

ガラスはつめたい。

窓のそばに前足をおいて、その上に頭をのせるとちょうどいい。

遠くの木はあまり動かないから、近くのを目で追う。

僕らに近づいてきた川は、また離れて行く。

川に行く雨粒は、いきなり大きい水になる。

うれしいのかな。

空をみる。

うごく雲。

雷はいない・・・・

        ト  ト  ト

                              ブロロロ  ・・・・

                                                      ァァァァ  ―――


雨の港

2016年01月31日 00時50分52秒 | マーロックの日記

                                                ァァァアア  ―――

                      クォ ーー

      ガララ  ・・・

「・・・」

黒猫が前足でひげをさわってる。

          

バスを待ってる。

「クォ」

                                         ボォォォ  ―――

船が港に泊まったので、乗客がどんどん下船してる。

雨が降っているから、たくさん傘がゆれてる。

タクシーや船会社が用意したバスが集まっていて、騒がしい。

歩いて街に行く人も多い。

「ミャ♪」

ネコカートには子ネコたちがいる。

メジロとマヒワも入ってる。

斧さんが出発の準備をすると、付いてくる様。

マッチョさんやコックさん達は、まだ仕事。

後で私たちを追ってくる。

              ガラ  ガラ

                                   ブロロロ ・・・・

私たちは、エレガントさんの家が用意してくれたバスで首都に向かう。

別荘もあるらしいので、そこでのんびりする事になった。

だけどその前に、東の国に行く。

ネコレースがあったメガネさん達の大学がある街に。

バスで国境を超える。

メガネさん達が提案していたネコカフェが、オープンしたらしい。

       ――

「♪」

傘から地面に行く水の粒を、黒猫が狙ってる。

私のガラガラケースはカバン部分が厚手のコットンで、そんなに大きくない。

ストラップを付けると肩にかけれるので、そうしてる。

その上に、黒猫がのってる。

                       ブロロロ   ・・・・

                                         ――  

街は雨で霞んでる。

                                              ボォォォ  ・・・・

音がする。

海も、遠くはみえない。

         ――

ガードさんの傘の下に、レトリバーがいる。

「――」

黒猫が動く。

前足もシッポも・・・・

         クォ ♪

                              ――  ・・・・

                                                   ァァァァ   ・・・・


葉っぱ傘

2016年01月29日 14時08分18秒 | 黒猫のひとりごと

                                              ァァァァアア   ・・・・・・

                       ポタ  ポタ

    ――  ・・・

粒が流れた・・・

ガラスのドームの中に来た。

商店街の上、公園の中。

ずっと上まで窓があって、いくつも灯りが点いてる。

朝から雨。

「クゥ」

チワワと子ネコもいる。

リスも。

公園に出るドアは閉まっていたけど、レトリバーがいたから開けてもらった。

「・・・」

一緒にいる。

ガラスのドームは、屋根の半分が浮いているから中に入れる。

少し歩くと、反対向きのドームがもうひとつある。

白い柱にガラスが張り付いてる。

屋根は少し急で、まるくはない。

「♪」

外の空気は温かくないから、チワワはレトリバーの側で伏せてる。

レトリバーは大きいしフサフサしてる。

        

浮いた屋根のはしから、草や木の枝が中に入ってる。

すぐ側の木。

葉っぱ傘の性能はそれほどでもなくて、下の土には水たまり。

        ポチャ

浮いている屋根と、向こうの屋根がもう少し伸びれば丁度よさそう。

                  ポタ

葉っぱや枝から雫。

土に移動してる。

        バサ

「・・・」

僕とは反対側にいる子ネコが、屋根の中に入ってる細い枝をたたいてる。

きっと水が跳ねて、つめたい。

僕はみてる・・・・

       ポタ タ

                            ザァァァァ

                                                    ァァアア   ・・・・


ネコの影

2016年01月28日 13時12分03秒 | マーロックの日記

                                                ァァァァアア  ―――

                            ポタポタ  ・・・・

      モグ モグ

雨の音・・・

強く降っていて、うれしい。

「・・・・」

屋上のバス停の屋根の下。

有料のレストランで買った食事を、トレイにのせて運んだ。

器は後で返せばいい。

   モグ  モグ

おいしい。

大盛りの海鮮丼。

黒猫にも、お刺身をすこし。

「♪」

メロンも一切れたべて、満足そう。

             コト

器を置いて、ふたをする。

デザートは、白玉とフルーツが一緒になったの。

              カチ

                     パク

白玉と一緒に、みかんをたべる。

    モグ  モグ

「・・・・」

おいしい。

                 ポチャ  ――

                                            ァァァァアア  ―――

激しい雨に包まれていて、船の周りはよくみえない。

次の寄港地は、エレガントさん達の家のある国。

首都で同時テロがあり、現在も非常事態宣言が延長されている。

100年ほど前、この国の東部は第1次世界大戦の西部戦線で、激しい戦闘が長期間続いた。

東隣の帝国は同盟国側で、連合国のこの国は最前線になった。

毒ガスや機関銃などで、兵士はどんどん死んでいった――感染症でも。

戦いに必要な砲弾などは、女性たちが作った。

航空機で戦ったり、最初の戦車が投入されたりした――水を運ぶためのタンクと言って開発していたので、今でも戦車はタンクと呼ばれる。

当時の合衆国は孤立主義で、戦争には参加していなかった。

ただ、銀行が膨大な戦費を連合国側に貸していて、負けるとそれの返済が期待できなくなる。

金融街の圧力はかなりあったようで、やがて合衆国は参戦する。

大軍を派遣し、豊富な資金力で戦車を量産した。

ようやく均衡が崩れ、同盟国側は降伏する。

当時の合衆国大統領は、敗戦国に莫大な賠償金を課すことには反対だった。

ただ、金融街は貸した戦費を返済してほしいので、逆の考えだった。

会議に同行した銀行家らが話をまとめ、東隣の帝国には莫大な賠償金が課せられる。

帝国では物価が急上昇し、生活が苦しくなる。

この仕打ちの反発から、ナチスなどの小さな集団が力をつけていく事になる――反ユダヤ主義者だった合衆国の自動車王が、ナチスに資金を提供していたのではないかと言われている。

連合国は、中東の半島の人々をだまして同盟国側の力を削いでおり、このことが現在まで続く紛争の火種になっている。

革命が起きた北の連邦では、ユダヤ人が虐殺されていた。

難を逃れて合衆国に移民したユダヤ人が多くいたけど、合衆国にもユダヤ人を嫌う人が多かった。

映画をつくり始めたユダヤ人たちもいたけど、当時はエジソンがほとんどの特許を持っていた――撮影から上映まで。

彼は特許料を払わない人を訴える。

ユダヤ人達は会社を捨てて、大陸の西部に移る――エジソンから逃げるため。

そこで、現在まで続く映画の都をつくる。

第二次大戦では、この国はナチスの軍に占領される。

様々な物資が持ち去られ、国の人たちは貧しくなる。

首都では、生きるために多くの女性がナチス軍の兵士に近づく――この時期に兵士との間に生まれた子供は、10万人くらいいた様。

現在でも香水やバッグや服などを売っている高級ブランドの創業者のファッションデザイナーも、諜報機関の高官の愛人になった――ユダヤ人の共同経営者が利益をほとんど持って行くので、権利を取り戻したいと思っていた様。

連合国軍の反撃で占領から解放されると、ナチス兵と仲の良かった人たちは見せしめにされる。

男性は大勢に殴られ、女性は髪をそられて、ナチスのシンボルを描かれて街を歩かされたりした――多くの市民が、それを嬉しそうに眺めていた。

二度の世界大戦で激しく戦ったけど、今では東の国とも友好関係にある。

                                        ァァァァァァ   ・・・・・・

            モグ  モグ

白玉はもちもち。

「・・・・」

おいしい。

            コト

器を置く。

「ニャ~」

黒猫はベンチの上で、あっち向いたりこっち向いたりしてる。

シッポも向きがかわる。

もう太陽は出てる時間だけど、暗い。

風はしっとり。

つめたくない。

柱の灯りで、黒猫の影。

シッポの影もうごいてる・・・・

                 ポタ タ

                             ――  ・・・

                                                 ァァァアア  ―――


目は前

2016年01月27日 12時30分55秒 | 黒猫のひとりごと

                                            ォォォオオ  ・・・・・・

                     ゥゥゥ  ――

   ゴソ

音が2つ・・・

           ゴソソ  ・・・

布団の中を移動する。

    ポン

頭を出す。

         ゥゥゥ  ・・・

温かい空気が流れてる。

オレンジの灯りも点いてる。

「おはよう」

ニャ

男はすでに起きてる。

「ニャ~」

返事する。

天井の灯りは点けてなくて、部屋はそんなに明るくない。

            コト

フワフワの上の小さなテーブルに、小皿。

お水だと思う。

      スル  ――

                      

ベッドから出る。

さむくない。

                               トン

        ペロ ペロ

テーブルにのって、お水を飲む。

                      ゴク  ゴク

男は紅茶飲んでる。

                                             ァァァァ   ―――

外は雨。

カーテンは開いていて、男は外みてる。

まだ暗い。

           ――  トン

                              タッ

本棚の横のテーブルにのって、高くジャンプ――

            スル

棚の上にのる。

「・・・」

僕が教えたから、男はここも掃除した。

きれい。

       パタ  パタ

うれしい。

シッポほうきではたいて、おりる。

                             ――  トン

   ――

体をのばす。

「・・・・」

男はガラスの向こうをみてる。

雨粒は少しみえるみたい。

「・・・」

僕は体を低く伏せて、接近する。

いま後ろから跳びかかって、ネコタッチしてやるのだ。

不意をつかれた男は、きっと僕を捕まえることはできない。

       ――

「・・・・」

                                  ――  ァァァァァ  ・・・・・

          タッ ――

跳ねた僕の体は、男の頭と肩の上に移動する。

                        ――   スルリ

ニャ

       パシ

肩に足をのせようとしたら、体をひねってよけられた。

「・・・・」

そして、僕は男に掴まれてる。

「・・・」

後ろに目があるのかな。

            ポン

逆さにひっくり返されて、ひざのうえにのせられた。

「・・・」

ガラスに僕がいる。

僕の接近も、ガラスに映っていたみたい。

「・・・・」

男はもう手を離しているけど、もう少し逆さでいる。

反対だからおもしろい・・・・

         ニャ~

                            ォォォォ

                                                 ァァァァアア  ――


魚をたべる2

2016年01月26日 13時33分02秒 | マーロックの日記

                                                      ォォォオオ  ・・・・

                         ――  ポロロン  ♪

         ――

「♪」

シッポがあたる・・・

ごはんを食べた黒猫が、シッポをゆらしてるから。

   モグ  モグ

「・・・・」

おいしい。

焼き魚と白いご飯。

お味噌汁もある。

コックさんがつくってくれた。

彼も、そろそろ仕事を終えてくるだろう。

次の寄港地での予定も決めるらしいので、長くなるだろう。

ゆっくりたべよう。

        ――   クゥン

                              パタ タ

石英…クォーツは硬くて強いので、建材になる――きれいなものは水晶と呼ぶ。

シリカ…二酸化ケイ素が共有結合で集まったネットワーク固体で、水には溶けない。

石英の細かな粒に酸化鉄などの不純物が混じったものが、あちこちにある砂――ケイ砂と呼ばれ、酸化鉄が多いと黄色くなる。

ケイ酸塩とシリカを主成分とする花崗岩や砂岩は、風化しにくいので建材に使われる。

シリカは酸素…O原子4つが作る四面体の中心に、ケイ素…Si原子が入る構造をしている。

石英はこのSiO4単位がらせん状にからまっている。

ひとつのO原子を隣のSi原子と2個で共有するので、酸素が半分のSiO2がシリカの組成式になる。

石英は1500℃でダイヤモンド構造のクリストバライトになる――Si原子がダイヤモンド構造になり、Si原子同士をO原子が結合させる。

周期表で縦の列が同じ元素は、外側の電子配置が似ているので化学的性質が似ている。

ケイ素…シリコンは炭素の下なので、炭素に似てる。

コンピューターチップは、ケイ砂からつくられる超高純度のケイ素で出来た単結晶に紫外線で回路を刻み込む。

小型化の勢いはすごくて、今では子供用のおもちゃでも、月まで行った宇宙船よりも演算能力が高い――音楽がなるカードなど、今では使い捨てにされる様な回路であっても、大戦中の最先端のコンピューターの演算能力を上回っている。

SiO4単位にアルミニウムや鉄やカルシウムなどの金属が混じったケイ酸塩は、私たちが住んでいる地球の主要な成分になっている――地殻を構成する元素では、酸素の次にケイ素が多い。

海綿の中にシリカを骨格に使うものもいるけど、基本的に地球の生命はケイ素を使わない。

豊富にあるんだけど、私たちは骨にリン酸カルシウムを使う。

ジルコンや翡翠やタルクやマイカも、ケイ酸塩鉱物で、天然に多いのはアルミノケイ酸塩――ケイ素が半分くらいアルミニウムに置き換わったアルミノケイ酸塩を長石と呼び、いちばん多い。

マイカと石英、長石が混じって加圧されて、花崗岩ができる。

花崗岩などが水と二酸化炭素ど反応して化学風化すると、イオンが一部とけて構造が崩れ、粘土になる――土壌の主成分は粘土。

大きな都市にはコンクリートの建物が多い。

これは、結合材…バインダーで充填材…フィラーを固めたもの。

バインダーにはセメントが使われ、消費量が最大のポルトランドセメントは、粉々にした石灰石と粘土と砂、鉄鉱石などをロータリーキルン内で熱して作る――ロータリーキルンは、回転する窯。

ポルトランドセメントは、用途に応じて様々な種類がある。

粘土の主な成分はアルミノケイ酸塩で、水を含んでいる。

炭酸カルシウムと混ぜて熱して、セッコウを混ぜて粉砕すると、セメントになる。

水を加えると水和物や水酸化物になって固まる。

フィラーには、砂利が使われる事が多い――低密度の分子を使えば、軽くなる。

セメント1に砂3を混ぜるとモルタルで、レンガなどを繋ぐのに使う――セメントの代わりに酸化カルシウムの粉を使う石灰モルタルは、速く固まる。

                                                ポロロン  ――  ♪

                     

黒猫はノロマさんの横のイスに転がって、撫でてもらってる。

「ゴロロ♪」

お腹いっぱいになって、眠いのかな。

私のイスは、手すりの側。

下を見れる。

「・・・」

レトリバーが横に来て、みてる。

                            ――  ・・・

マッチョさんが来る。

          モグ  モグ

「♪」

リスはテーブルの真ん中で、レタスをもらってうれしそう。

     パリ パリ

たべてる・・・・

           ミ~ ♪

                              ボォォ ~   ン    ♪

                                                    ォォォオオ  ―――


魚をたべる

2016年01月25日 00時46分24秒 | マーロックの日記

                                                    ォォォォ   ・・・・・

                          ――  ♪ ♪

        パク

外の音が聞こえる・・・

             ――  

チーフさんが来た。

メインダイニングの3層目にいる。

5階デッキの後ろの方になる。

2層目と3層目は端っこにテーブルがあって、中央は吹き抜け。

ただ、真ん中にはテーブルのある浮き島部分があって、橋で繋がってる。

壁側の床も、いくつか張り出した部分がある。

私たちはそこにいる。

マッチョさんやカールさん、メインダイニングで働いているコックさんたちも来る。

みんなが集まれる様。

「・・・・」

私のイスの横は、手すり。

1層目をみることもできる。

もうすぐ午後の10時で、人はあまりいない。

プロムナードが賑わっているだろう。

             ――

ノロマさん達は、次の寄港地の話をしてる。

エレガントさん達の家がある国に寄港する。

以前別の港に寄った時に飛行機で行ったけど、今回は船で行く。

                           ニャ~

テーブルの下で、黒猫達が食事してる。

テーブルの上にはタブレットがいくつかある。

バレッタさんから送られてきた写真がある。

雪壁の中で過ごした村の様子も、何枚かある。

白トナカイのも。

とれたツノは、もう少し伸びてる。

                   ――     

結晶は、原子が規則的に並んでいる。

その配置の単位を、単位格子という――それが隙間なく積み重なっていく。

単位格子は14種あり、提案者からブラベー格子と呼ばれている。

最密充填構造の場合、単位格子は原子4個分の質量を持っている――六方最密充填と立方最密充填のどちらになるかは、電子構造で決まる。

体心立方…bcc構造だと、中心の原子に8個の原子が詰まった構造で、単位格子は2つの原子の質量を持つ――bccはイオン化合物に多い。

鉄もbccで、金属の場合は高圧で最密充填に変わりやすい――地球中心の鉄は、そうなっていると思われる。

イオン固体は、金属と違ってサイズの違う球が詰まっている。

ふつうは陰イオンは陽イオンより大きいので、陰イオンがすこし余裕のある最密充填構造に並ぶ。

陰イオンの隙間に、陽イオンが入る。

球が詰まる時、層のくぼみに球がのると狭い隙間ができる。

それを四面体空隙という――球が正四面体の頂点にあるので。

最密充填構造の場合、球ひとつが2つの四面体空隙を持つ。

層のくぼみの上にくぼみが来る場合、少し広い八面体空隙ができる――6個の球が作る隙間で、正八面体の頂点にあるので。

八面体空隙は、球ひとつが1つ持つ。

陰イオンがやや広がった最密充填でも、四面体空隙は狭いので小さな陽イオンでないと入れない。

八面体空隙は広いので、大き目の陽イオンでも入れる。

私たちが生きて行くのに必須の食塩は、塩化ナトリウム。

これは塩素…Cl-とナトリウム…Na+がイオン結合した化合物――Cl-は半径181pmで、Na+は半径102pm。

Cl-は最密充填構造に並び、その八面体空隙にNa+が入る。

この様な構造はイオン固体に多く、代表して岩塩型構造と呼ばれる――小さい方の半径が40~70%なら、この構造になりやすい。

                 ――   

カルシウムのイオン化合物は、硬い。

カルシウムイオン…Ca2+は2価の陽イオンで、小さくて引力が強いので硬くなる――電子2つ分の+の電荷を持つ。

炭酸イオン…CO32-は2価の陰イオンで、これが結合した炭酸カルシウム…CaCO3はより安定している。

鉄イオンなどの不純物が混ざった炭酸カルシウムは、建材として使われる――石灰岩。

高圧下で生じたものは大理石で、低圧下では白亜…チョークができる。

結晶はその構造の違いで方解石とアラゴナイトがある。

アラゴナイトの方が硬いけど、量が少なく高温で方解石に変わりやすい。

このため、建材に使われるのは不純物の混じった方解石が多い。

貝殻にも炭酸カルシウムが含まれていて、これらが海底に堆積して石灰岩になる――それが隆起したものを、昔から人が使っていた。

コーラゲンなどの有機物にリン酸カルシウムが入り込んだ複合材料は、私たちが骨に使っている。

                         ――   ♪  ♪

                                                   ォォォ  ・・・・

外は雨で、勢いがすごい。

それで音が聞こえる。

     ――   

私の前に、焼き魚のお皿。

「いただきます」

たべよう・・・・

      ニャ~  ♪

                              ――  ♪

                                                       ォォォォ  ・・・・・


かさなる

2016年01月24日 01時18分28秒 | 黒猫のひとりごと

                                                  ァァァァ   ・・・・・

                       ――   ―

     ポタ

粒の線・・・

葉っぱから地面にのびてる。

                   ポタタ  ・・・・

雨で曇って、空は明るくない。

バス停の裏側は木がたくさんいるから、探すとすぐ水の線がある。

点線が多くて、幅はいろいろ。

「・・・・」

男もいる。

表側をみてる。

レトロな車が近くにあって、屋上の谷もそっち。

お日様は雲の向こうだから、ランプが点いてる。

ここだけじゃなくて、少し離れた所にもいくつかある。

「・・・」

ニャッティラもいる。

木のベンチの上でくつろいでる。

横には傘。

バス停には屋根があるから、雨やどりしてるのだ。

            ポタ ポタ

屋根の端からも粒。

                                            ゴォォ    ン

雷。

「・・・」

大きな音じゃないから、きっと遠く。

雷は雨の時によく来る。

雲の上にすんでるのかもしれない。

「ニャ~」

返事する。

ビリビリしないように。

                  ポタ ――

しっとりした風。

バス停の屋根は傘より大きいから、たくさん雨があたる。

音も違う。

雨は粒粒。

どんなに速くネコパンチしても、たくさんだからすべてタッチできない。

雷なら、あの間を移動できるかな。

耳をうごかすと、少し音がかわる。

どの方向からも、聞こえる。

「・・・・」

男は立ったまま、屋根の外をみてる。

        

体をまわす。

雨に囲まれてる。

少し先、柱の上に灯り。

その光で、小さな粒がよくみえる。

水たまりあるかな・・・・

       ポタ ・・・

                    ――  ・・・

                                                   ァァァアア  ・・・・


曇り空の下

2016年01月22日 13時26分37秒 | マーロックの日記

                                                ザァァ    ン

                           ヮヮヮ  ・・・・

    コン コン

「・・・・」

できた・・・

「ピィ♪」

メジロ達の食事の枠の近くに、ミニアスレチックを設置した。

森の中でも良かったんだけど、散歩に来る人を増やすために目立つ場所にした。

      ――

早速マヒワがロープの網にとまった。

                   カタン

ミニシーソーに、もう1羽のマヒワ。

     チュン ♪

                   カラ  カララ  ・・・

空はやや暗い。

曇ってる。

森の周りの、長方形のガラスは閉まってる。

何枚かがピッタリ隣り合わせになっていて、回転すると開く。

港にいる間は、閉まってる。

もう海の上だけど、雪が森に積もらないように閉じてある。

何階分も上にある屋上の下まで、ガラスは伸びてる。

      ピチュチュ ♪

                                    ――  ヮヮヮヮ

 

「ニャ~」

おや。

黒猫が来る。

チワワ達も一緒。

「おはようございます」

その後ろに、ノロマさんもいる。

「おはよう」

「ァゥ」

散歩かな。

        

「つくったの?」

「ァゥ」

ミニアスレチックに気付いたノロマさんに、斧さんが説明を始めた。

彼はミニボードを持ってる。

カチッとスライドさせるとすぐ消えるボードなので、文字で説明できる。

「・・・」

黒猫が私をみてる。

子ネコやチワワは、少し離れている。

あの動きは、勝負を挑んでいる様。

          トコ  ・・・

私はななめ前に歩く。

                 ――

ボードウォークの方から来る風で、コートがゆれる。

                             ――

                 ザッ

いきなり跳びだした黒猫の方に足を出すと、すぐ引いた。

「・・・」

警戒している。

いつもなら斜め前方に跳ねて、もう私に捕まっている。

       ・・・

子ネコ達がみているから、慎重になっているのかな。

                           チュ ♪

黒猫が横に移動する。

「・・・・」

木を使うな・・・

                ダッ  ――

                                ザァ

左に来たから足を出すと、右に跳ねた――

               ダッ

                                 ダン  ――

地面を蹴る――

                                          ――   ガシ

「!」

黒猫のお腹を掴んだ。

木を使って高く跳ねる前に。

「――」

              バタ  ――

高く跳ねさせて、落ちてきたところを捕まえても良かった。

「・・・・」

横目で黒猫をみる。

「ニャ~」

鳴いた。

4つの足を少し動かすけど、負けを認めている。

「・・・」

子ネコをみると、ぽかんとしてる。

ふふん。

               ―― タ

来た。

「ミャ~ォ」

              パパン

私の足を連続でたたいて、黒猫を救出しようとしている。

「ニャァ」

逆さの黒猫が、それをみてる。

「ふぅん」

「ァゥ」

             チュ ♪

「あ、すごい」

おや。

ノロマさんが黒猫に気付いた。

                         ピィ  ♪

「・・・・」

たぶん黒猫を受け取りに来る。

「ミャ~ォ」

「・・・・」

私は足元の子ネコをみる。

            パチ

黒猫をたすけるために果敢にネコパンチしてる。

「・・・・」

今ならまだ間に合う。

黒猫を掴んだ手を緩めれば、すぐ逃げるだろう。

             

「ありがとうございます」

ノロマさんの手が伸びた。

「・・・うん」

渡す。

「ニャ~」

「ミャ~」

       

ノロマさんは黒猫を両手でしっかり掴んで、去る。

「ごはんたべに行こう」

「クゥ♪」

チワワ達も一緒に行く。

         キキ

ノロマさんのコートから、リスが出てきた。

         チュン  ♪

「・・・」

シロネコが木のベンチにいる。

「行こう」

「ァゥ」

私も斧さんも、まだ朝ご飯は食べてない。

メインダイニングに行く。

      トコ  ・・・・

「ミ~」

シロネコを掴んで連れて行く。

空の雲の動きが速い。

雨か雪が降るかな・・・・

            

                          トコ  ・・・

                                                  ザァァァ     ン


異変

2016年01月21日 13時08分53秒 | 黒猫のひとりごと

                                                   ――   ォォォ

                              ・・・・・

       パサ

頭を出す・・・

毛布から。

「・・・」

毛布あったかな。

「zzz」

湾曲した車の中にいる。

子ネコやチワワも。

ノロマさんから逃げてきたのだ。

しばらくここの周りをウロウロしていたから、中でひっそりしていたら寝てしまったのだ。

お腹いっぱいたべたし。

         ――

窓に前足をかけて、外をみる。

「・・・」

ノロマさんはいない。

ここは僕らの秘密基地。

バレてないのだ。

                 ――  ト

人。

ひとりだけ歩いてる。

                 zzz

どのくらい寝ていたのかな。

まだにぎやかだった通りが、静か。

人の足の間をすり抜けて素早く動く練習はできない。

「zzz」

子ネコは寝てるし。

「・・・」

おや。

シロネコがいる。

いつの間にか来た様。

ノロマさんと一緒にいたけど。

                 ――   ト

毛布から出る。

「zzz」

チワワがまるい。

             ――

近寄って前足をのばす。

「・・・」

温かい。

ミニ湯たんぽがあるみたい。

チワワがどこからか持って来たのかな。

僕は運んでない。

毛布は、ノロマさんのにおい。

       ――

前のイスに行く。

「・・・」

ない。

シャボンの小袋をここに置いておいたのに。

       ――

                   ト

イスから落ちてもない。

ノロマさんからチワワを救出する際の、取引材料だったのに。

      ・・・

座る。

前には大きなガラス。

外をみよう・・・・

        zzz

                                 ――

                                                    ゥゥゥ  ・・・・