萩尾望都さんについてもう少し書こうかなぁ。(笑)
彼女は基本的には 『少女漫画家』 なんですけど、女性だけでなく男性陣の心もぐっと掴む魅力のある作家なのです。ミステリ作家の森博嗣氏も大ファンと(自身のルーツであるとすら)公言していますし、SF界の重鎮・小松左京氏も。
そんな萩尾先生の作品、前回ご紹介した以外のオススメを挙げてみたいと思います。
まずSFでは、「11人いる!」 が素晴らしい。小松左京氏も絶賛のSFサスペンスです。宮沢賢治の「座敷わらし」(…10人で遊んでいたら、いつのまにか11人になっていました… ってやつ(怖)。)をモチーフにした作品。 主人公の一人、フロル の中性的 (?) で天真爛漫な美形キャラは、デビュー当時のアイドルっぽいヴァレンシアが好きな方には正にストライク!かも。 (^^)
他には 「スターレッド」 も好きだなあ。読後の余韻がなんとも言えません…。 ブラッドベリの代表作、「火星年代記 」 にインスパイアされて出来た作品だと思います。
そういえば思い出した。「火星年代記 」 には、イギリスの詩人 バイロン の詩が引用されています。
Valensia の本名、ミドルネームの Byron は、確かお母様がこの詩人にちなんで付けたものだったはず。 お母様、お好きだったんでしょうか? でもこの人も一筋縄ではいかない人物だったようですね。(^_^;)
話を戻して…
ワルツ系の曲が好きな方には、様式美系組曲風 の 「ポーの一族」 シリーズはいかがでしょう。萩尾望都の代表作にして普遍の名作です。映画 「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」 の原作小説はこれにインスパイアされたのでは?という説もありますが、この 「ポーの一族」 自体もブラッドベリ(「集会」や「何かが道をやって来る」等 )からやはりアイデアを得ていると思われます。
他に私が特にお薦めしたいのは、「半神」。 わずか16ページの短編ですが、漫画だからこそ表現し得た素晴らしい 『文学作品』 です。文学好きなら絶対読むべし! (パーフェクトに堪能される為には予備知識無しに読むのをお薦めします。つまり…レビューを読むのは避けましょう!)
・・・今日のところはこのくらいにしときましょうか。(エ?)
あ、そうそう。おまけ。
彼女の 『 望都(もと)』 という名前は本名なんですが、その由来はどうやらモーツァルトの モ と ト を繋げたものらしいんですよ。お父様がヴァイオリンを弾く趣味をお持ちで、兄弟みんな音楽にちなんだ名前が付いているそうです。(^^)
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