宇宙へのツイッター

踏まれた足を退けることが出来るまで
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麦の星

2013-07-01 14:26:59 | 日記
宇宙空間に散らばる その一つ一つ全てが天文学者には把握されていたとしても 何億光年の瞬きで地球に届く光は 無知な私を4次元の世界へと誘ってくれることがあります

空がないと言われたこともあった東京でも 月のない夜は けっこうな数の星が見られるのです

その中のどれだか解りませんが 日本のある地方で 麦の星 と呼ばれる星があるのだそうです
それは 麦が実る時期になると まるで実った麦のような色に輝くので そう呼ばれるようになったと聞きます

その麦の星への思いを メロディーにしたアーチストがいます

成人してからニ胡と出会い あるとき そのメロディーに心打たれて涙し ニ胡に魅せられ演奏者として成功し今に至る

   K・J 


6月29日 渋谷に近いビルの音楽ホールにて 

K・J ニ胡RIVE 飛翔 

K・Jオリジナル ♪ 麦の星 は いつの間にか客席の私の目を瞑らせ 瞼の裏で麦の穂の色に輝く星を瞬かせていました


私が 彼と出合ったのは とあるカルチャーセンターでした

配偶者の赴任先に帯同した現地でニ胡を学び ようやく中級程度の技を身に付けたところで帰任となり 都内にある いくつかのニ胡教室で体験レッスンを受けていたころのことです

たまたま出かけた場所での縁にて 指導者としての力量と お人柄と そして何よりもニ胡への情熱には ニ胡演奏の上達に燃やす意欲が増すばかりの私でした

だんだんと音楽における能力の限界を感じるようになり その訳を楽器のせいにして新しいニ胡を求め 弘法筆を選ぶの心境で練習に励んだものです

そんなある日の レッスンの始まりの時
「 今日は お知らせがあります 」
 
それは いつか こういう日が来るかもしれない と思ったとおりのお知らせでした





その後 私の師だった彼はプロのニ胡奏者としてデビューしてCDを発売 ニ胡の古里である中国まで活動の場を広げて活躍されています

三角錐に伸びるスポットライトの底辺で 右手を左右に 左手は上下に そして全身から湧き出るように奏でられる音色

全席自由の隅のほうの客席に腰掛けた私は ♪ 麦の星 の旋律に酔いながら 僅かな期間ではありましたが この星の瞬きを生み出した青年は 過去に私の師であったことの記憶にも酔いしれていました