法多山 尊永寺
山門
二葉神社
鳥居
伏見稲荷大社の千本鳥居の様に連なる朱色の連結鳥居
拝殿
拝殿
二葉神社~
静岡県 袋井市 豊沢 法多山 尊永寺
平安時代に創建され、古くから厄除け観音として多くの人々に親しまれている法多山 尊永寺。
法多山の太子堂から下り、鐘楼堂の近くに京都の伏見稲荷の千本鳥居を小さくしたような朱色の連結鳥居のお社があります。
二葉神社は、戦前、浜松市の鴨江二葉町にあった【二葉遊郭】と呼ばれる歓楽街に祀られていたもので、そこで働く芸妓や娼妓達が少しずつお金を出し合い建立されたのがはじまりで、
二葉遊郭の守護神社であると同時に、かつて浜松の夜の社交界を華やかに彩った【働く女性】の守り神でもありました。
芸妓や娼妓、戦後の復興に流行り出した喫茶店の女店員に至るまで、二葉遊郭には様々な働く女性の姿がありました。
彼女たちの願い事は、金銭的なものから自身の幸せ、または恋の成就まで、様々な願い事があったことでしょう。
二葉神社はそうした女性たちを見守り続けました。
戦前、戦後と賑わいをみせてきた【二葉遊郭】は昭和31年に街の再開発の波により解体を余儀なくされ、このままでは私たちの神社も無くなってしまうと、信心深い彼女たちが【この神社は何処か安住できる場所へ…】と願い法多山へ移されました。
働く女性達を見守り続けてきた神社は、法多山 鐘楼堂の陰に隠れるように今もそっと佇んでいます。