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日本歴史紀行

現代語訳 徳川実紀 40  桶狭間の戦い〜大高評定 1


大高評定 1



今川義元殿が織田信長の乾坤一擲の攻めにより討たれ、その首は既に信長の手によって持ち去られた。

元康君は一里ばかり離れた桶狭間で、今川勢が惨憺たる有様になってしまっていることは、未だ知らずにあった。

これも元康君の策により、大高城が苦心の末に兵糧入れが成功し、義元殿の軍勢を城に出迎えるべく三河衆の手によって強固な守りを見せたことで、信長は街道筋から離れた大高城をあえて無視して見せ、短時間で桶狭間に雪崩れ込んだ。

義元殿の命に急くことなく、軍勢が動かすにしても、先発すら未だに見えないことに、元康君も駿河勢の進退に障害があったと感じた。

陽が陰り、放っていた斥候が戻ると、義元殿が討たれたらしいという領民共の声を元康君に入れた。

〜未だ真偽ははっきりせぬ、城の守りは堅固にせよ〜

元康君は領民の噂に過ぎぬと城の守りの姿勢を崩さなかった。

そこへ、元康君の御母方の兄上、伯父上にあたられる水野下野守信元の重臣、浅井六之助道忠が城下に現れた。


続く



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