日々雑感  ~ 青亀恵一

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農協が進学塾開設

2006-11-02 08:16:23 | 教育
農協が進学塾開設

北海道十勝地方、中札内村では、「農協学習塾」を開設している。 
全国でもまれな例であろう。

現在、塾には、小学校6年生から中学校3年生までの子どもが、
31人通って勉強している。

中札内村では、働く人の3分の1が農家で、
塾の子どもはほとんどが農家の子どもである。

その背景は、こうだ。

村にあった唯一の高校が、2年後には廃校になる。
当然、村の子どもたちは、よその高校に進学せざるを得ない。
受験競争も激しくなる。

そのような中、子どもを遠くの進学塾に送り迎えすることは、
農家の大きな負担となる。
特に、収穫期の子どもの送り迎えは、収穫の負担となるし、
酪農家では、朝夕が最も忙しく、
子どもも働き手の重要な役割を負っている。
遠くの進学塾へ行くために多くの時間を費やすことは、
ここでも大きな負担となってくる。

そのような負担軽減のために、考えられた施設である。

授業は、数学と英語のみ。
それぞれ週1時間で、講師は近くの町の進学塾から。

教室の隣は、自習室。
ここでは、農協の職員の中で、
教員免許を持っている人や家庭教師の経験のある人が
子どもたちの勉強を見ている。

将来的には、科目数と授業数の数を増やしたいと。
冬には、冬期講習を計画している。

農協が進学塾を開設したという事を始めて知ったが、
地元の農業を守るための事業。

社会状況がいろいろ変化する時にあっては、
いろいろな視点からの取り組みが必要であろう。

農協もいろいろな事業に手を出すが、
地域を守るための事業に関わること。

そして、農協の職員が積極的に
その中にスタッフとして関わることは、
地域の中の息づく農協に、再度、脱皮するためには、
必要な視点かもしれない。

農家をしっかり支援する農協本来の役割を、
再構築する時であるかもしれない。



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