東京スーパーミニヨン時折ブルー

未来のスーパーエッセイスト・マツドアケミによるカワイイモノのコト、好きなヒトたちのコトと時折プチブルーな日々

ルイ・アームストロングと雨のタクシー

2009-04-21 22:33:03 | 日々
メグ・ライアンとトム・ハンクスの
ラブロマンス映画・ユーガットメール。

単純なストーリーなんだけど、
使われている歌もメグちゃんのお部屋も
ニューヨークの街も全部がいい雰囲気で
DVDを買ってからは好きな映画になって
しまいました。

雨の夜はDVDをまた観るのもいいかなぁと
そんなことを心の隅に、
壊れた傘と、重たい荷物と歩き疲れてへとへとになった
足を引きずって、有楽町でとめた個人タクシー。

大荷物に、ちょっとぬれていた私が
嫌だったのかどうなのか、運転手さんは
後部座席の私をちろりと見て
そのまま静かに車を走らせます。

行き先をつげると静かな声で
「はい」とだけ。

いい人なのか、いやな人なのかがちょっと
わからなかったけれど、まぁいいや。

シートに腰を沈めて
窓を打つ雨をじっとみていたら、
しゃがれたルイ・アームストロングの歌声。

そういえばユーガットメールの中にもアームストロングの曲が
使われていたなぁなんて思い出して
いたら、その次の曲もルイ・アームストロング。

もしかしたら、、、と
「運転手さん、CDですか?」と聞くと
低い声で
「はい」。

「私の好きな映画の中に彼の
曲が1曲使われているんです!」

「、、、。」

「雨の日に、いい選曲ですね」と付け加えると

「ふふふ、、、」とちょっとだけうれしそう。

マンションの前にタクシーがとまり、お金を支払って
大きな荷物を持って足を外に。

「ありがとうございました」
とまたまた低い声。

いえいえ、こちらこそ、
雨の夜に、心地よい選曲をありがとうございました!