Del Amanecer

スペインとフラメンコ、ビセンテ・アミーゴと映画とフィギュアスケートについて

ハプニング発生!~55回目のオペラ座の怪人

2015-02-22 02:12:04 | オペラ座の怪人
こんなにひとつの映画を観たことはない。
気に入ったら何度でも観ることは私にとっては普通のことだけど、さすがに54回もしかも映画館で観た映画はオペラ座の怪人だけ。
公開から10年たって、さすがに上映する機会もめったになかった今日この頃。
久しぶりに上映すると聞いてしまったら、やっぱりオペラ座ファンとしては観たい。
迷わずチケットを買い、55回目のオペラ座を観に、ユナイテッドシネマ豊洲へ。

3番スクリーンは114席と小さいけれど、12のスクリーンの中では真ん中あたり。5番・6番の70席や11番・12番の78席に比べたら少しばかり大きいのかな。
真ん中あたりのシートに納まると、両脇の方たちもどうやらオペラ座ファンのようだ。

音響はまぁまぁだし、スクリーンも小さいから迫力は今一つだったけど、あっという間になつかしいオペラ座の甘美な空気の中へ。
輝く星のようなクリスティーヌの透明な声がオペラ座の地下のファントムの頭上にこぼれ落ちる。美しくて切ない場面だ。

好きだった場面をひとつひとつ思い出しながら物語はすすんでいく。
久しぶりに旧友に会うようななつかしさで胸がいっぱいになる。
ファントムの声に酔いしれながら、あの空気を楽しんでいたのに・・・。

それはラスト近くの出来事。
クリスティーヌとのキスで崩壊したファントムの元にクリスティーヌが指輪を渡しに来た。
指輪を握りしめながら去っていくクリスを見つめるファントム・・・。

と、いきなり画面が真っ暗になった。
音は流れたまま。スクリーンには何も映っていない。
え?もしかして故障したの??
しばらくしんとしていたけれど、少しずつざわめきが広がっていった。
相変わらず音だけは流れているので、目を閉じて脳内再生するしかなかった。
もちろん50回以上も観ているからそんなことができるのだけど、初めて観ていた人はどうするのだろう。
暗闇にファントムが鏡を割る音が響く。不思議な感覚だ。
ファントムが去っていく場面だなぁと思っているとついに音も途切れた。

係りの人がきて故障を告げる。遅いよ・・・。
映写機の故障らしく、すべてのスクリーンで起こっているらしい。
誰かが「涙がひっこんじゃったわよ。」と言い、笑い声がおこる。
中断はどのくらい続いただろうか。
再び係りの人がきて、復旧したので続きをやるという。
でも始まってみたら、音だけ流していた場面をとばして、次の場面からになっていた。
ラウルがはっと息をのんでみつめるファントムの薔薇が赤く色づくあのラストシーン。
ええ!ここからなの?というため息がおこる。
それでも長い長いタイトルクレジットも、ほとんどの人が席を立たずに静かに眺めていた。

スタッフの人に誰かが「見られなかった場面があるんだけど。」と訴え、結局時間のある人には少し前に戻して上映するとのことだったけれど、次の予定もあったので、後日使える招待券をもらってスクリーンをあとにした。

なんだか不完全燃焼・・・。初めて観た人たちはもっとお気の毒だ。
もう一度行く約束をしていてよかった。
今度こそ問題なくゆっくり観られますように!





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2 Comments

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ほほう・・・。 (Luzia)
2015-02-22 22:20:49
Angelitaさん、こんばんは。

55回目の鑑賞というのもクリビツなんですが・・・、こういうハプニングってあるんですね。これはある意味貴重ですね。

全然話は違うんですが、今日、池袋コミュニティ・カレッジで行われた沖仁さんのワークショップに後半ちょっとお邪魔してきました。女性が多くて(フラメンコ・ギターを弾くと思われる方もチラホラ)ちょっと嬉しかったです。

例の“情熱の花”で大パルマス大会となりました。(笑)
沖さん人気ですね~ (Angelita)
2015-02-22 23:07:26
そうなの。貴重といえば貴重な体験です。
大画面真っ暗で音だけ大音量で聴こえてきて、しかたないから目を閉じて脳内再生。
54回も観ていたからこそ思い出せるのですよね(笑)
で、明日はリベンジ56回目行って来ます!
(もともと予約していたのですけどね!)

沖仁さんは人気ですね~。FBにも写真UPされてました。
女性のフラメンコギタリスタはスペインでもほとんどいないので日本人にいたらすごいかも。
私はもうギター弾けないなぁ~。すっかり遠ざかってしまいましたからねぇ。もったいないけど。

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