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京都駅ホームレス 対策取れず

2013年04月20日 | 最新のニュース

 古都・京都の玄関口のJR京都駅(京都市下京区)で、新幹線側出口(八条口)の市有地にホームレス1~2人が居座り、排泄(はいせつ)行為などで迷惑をまき散らしている。清掃を委託されたJR東海が汚物の処理を行っているが、同社の改善要請や利用客からの相次ぐ苦情にも、同市が対策を取れない状態が続いている。場所は駅の構内で、修学旅行生や団体客が集合するスペースと目と鼻の先。多くの観光客が新幹線で京都を訪れる大型連休を前に、年間5千万人が訪れる観光都市のイメージダウンが懸念される。


 ■顔をしかめる悪臭

 京都市内で満開を迎えた桜を散らす雨が降った4月2日夜。京都駅の南北自由通路の南端の八条口に面した出入り口付近は鼻を突く悪臭が漂っていた。

 雨に流されても、地面からは小便独特の臭いが消えない。壁際にはポリ袋や毛布に体をうずめて高齢の男性が寝そべっていた。そこは修学旅行生や団体客が集合するスペースの、目と鼻の先だ。

 京都市によると、男性2人が1年以上前から駅を縦断する南北自由通路下の市有地スペースで生活し始め、壁際で排泄物を垂れ流しているという。関係者によると、食料などを提供する支援者がおり、1人は常時そこで暮らし、たまにもう1人がやってくる。エレベーターの中に小便が入り込むこともあるという。

 ■改善要請にも市の腰は上がらず

 同通路は平成9年に京都市と事業者が締結した協定で、市とJR東海、同西日本、京都駅ビル開発が区間ごとに所有し、維持管理している。同市は問題となっている通路南端の八条口に面した市有地部分について、維持管理をJR東海に委託。同社の子会社が清掃のほかエレベーター、エスカレーターの管理も行っている。

 現状を放置できないとみたJR東海は「適切な清掃ができず、衛生・安全面で大きな不安が生じている」「南北自由通路の秩序が保てない」とし、昨年6月、京都市に事態の改善を申し入れた。それ以降も同社は、汚れが目立ったり利用客から苦情が寄せられたりするたび、市に対応策を要望。協議も数回重ねたが、いっこうに改善していない。

 ■駅前整備にも影響

 JR東海関係者によると、利用客からは「新幹線は日本の誇り。『人権擁護』を理由に浮浪者に寝床を提供し続ける理由はない」という意見も寄せられたという。同関係者は「問題を人権問題として捉えた京都市の福祉担当者が目を背けている」と憤る。

 一方、同市の都市整備担当者は「福祉部局も含め協議はしている。JR東海とも連携して対応策を考えたい」としているが、強制退去などの強攻策は、新たな“収容先”をどうするかを含めた人権問題も絡むため及び腰のようだ。

 ただ、同じ市有地でバス乗り場に面したフェンスには、他のホームレスのものとみられるキャリーバッグや段ボール箱がチェーンでつながれ、利用客の通行の妨げになっている。

 京都市は八条口に面した通りの車線を減らして歩道を拡幅し、南北自由通路の南端に広場を整備するなどの都市計画を策定しており、今年度から工事に着手する。占拠されたスペースも計画に含まれており、難しい判断を迫られそうだ。(南昇平)


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