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クラシック音楽徒然草

ほぼ40年一貫してフルトヴェングラーとグレン・グールドが好き、だが楽譜もろくに読めない音楽素人が思ったことを綴る

鈴木優人 バッハ パルティータ全曲@2023.1.27 所沢キューブホール

2023-02-05 16:34:32 | 演奏会感想
所沢キューブホールは今年
1月 鈴木優人(チェンバロ) バッハ パルティータ全曲
2月 トン・コープマン(チェンバロ) バッハ、フローベルガー、ブクステフーデ
3月 佐藤俊介(ヴァイオリン) バッハ 無伴奏ソナタ&パルティータ全曲
とバロック大攻勢。実にありがたいことです。

本日は第1弾のパルティータ全曲。
使用楽器はこれ。

ホール内撮影禁止とのことでしたが、開演前なので大目に見てね、とついつい撮影してしまった。
ヴィレム・クルスベルヘン制作(ユトレヒト/1987年)のフレンチ・ハープシコード。
クシェ・モデルとのことだが、クシェについては何にも知らなかったので、ちょっとググると
「ヨハネス・クシェは1615年アントワープ生まれ。伯父のヨハネス・ルッカースの下で修業し、彼の死後に彼の工房を引き継ぐ頃には一流のチェンバロ製作家として認められていた。クシェのチェンバロで現存するのは5台」
と、どなたかのツイッターで出てきた。
外観も音もまことに雅な楽器である。

パルティータ全6曲を弾きとおすのは6つのピークの縦走みたいなもので、実に”体力とカロリー”を消費しそうだが、なかでも難色なピークが5番ト長調ではないかな~
だいたいバッハのト長調は軽い曲が多い。
5番もパルティータの中では軽い雰囲気の曲が並んでいて、特にわたくしが好きなのはTempo di Minuettta。

メヌエットは当時バリバリの現役舞曲だったはずだが、早くも抽象化して全然踊るための曲じゃない。
さすがのバッハ大先生もメヌエットとは言えずTempo di Minuetttaとしたのであろうが、透明感があって実におしゃれ。
次のパスピエもくだけた雰囲気だが、問題は最後のジーグ。
これまでの流れから可愛らしい軽いジーグを期待するととんでもない。強面の3声フーガが始まります。

後半は別の主題が始まって、最後は当然ながらそれらが組み合わされた2重フーガ。
これはわたくしなどからするととてつもなくムツかしそうで、縦走5つ目のピーク直下で強烈な鎖場が出てきたみたい。
根性でそれを登りきると、6つ目の大ピークが待っているのである。

この日は雪予報も出ていたのだが、結局雪は降らず、滑落等の事故もなく無事縦走完結!
パルティータはB→c→a→D→G→eとジグサグに全6曲が並んでいるので、次はf。
ということでアンコールでは平均律第2巻のヘ短調の前奏曲でした。
メデタシ、メデタシ。











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