The Alan Smithy Band

The band is on a mission.

セッション

2015年04月22日 | もとやん氏ブログ
5年ぶりに映画館へ行ってきました。
モトヒロです。

観た映画は「セッション」

あまりにも圧倒的すぎて、
始めから終わりまで落ち着かせてもらえず、
音の裏の世界を見事に表現した映画だった。

素質あるドラマー(生徒)に対し、
0.01秒までの音を共有させようと、
徹底的に鍛え上げる講師とのストーリー。
まさに一線を超えた音が人をココまで惹きつけるのか
というのがわかる。

なんしか観ている間は息を吐くのも忘れるほどで、
この映画案内にあるように
ラスト9分19秒の演奏は圧巻極まりなく、
終盤のエンドロールが流れ終わって
映画館の客席に照明がついても、
誰も話さない、席を立たない異様な空気が
セッションの凄まじさを物語っていた。

主人公は侮辱され、
屈辱を味あわされた悔しさからでる「怒り」により、
猛練習を続けながら一流バンドの席を目指す。
自分もこの映画までではないが、
すごく共感できるところがあり、
それが思い出されて仕方がなかった。


大学生の頃だったが、
テンポを極めるべく
月に一度ドラムレッスンに通っていた。
そして先生の紹介で、ファンクを中心とした
ビッグバンドのドラムに入れてもらうことになり、
意気揚々とスタジオに行ったのはいいが、
音の世界で屈辱を味わうことになった。

メンバーのほとんどが音楽学校の講師や、
プロのローディーをしている人達の集まりで、
音のズレ、テンポ、グルーブいわゆる「ノリ」には
非常にシビアなバンドだった。

特にトランペットのリーダー的存在の人が、
今でも前線で活躍されているだろうから
名前は伏せさせてもらうが、
テンポにはかなり厳しく、
「2コーラス目、出だし2つのスネアを15ペニーほど後ろにして!」
などと言われるのだ。

まずペニーとはなんぞや?
通貨の単位?
と思うのだが、これがまた屈辱的な言葉で、
ペニーの意味などない。
0.15秒ほどスネアを遅らせて叩けということを
遠回しで言っているのだ。
もちろん感覚の問題なのは間違いないのだが、
こんな調子で指摘を受け続け、
演奏してても面白なく、
スタジオで憂鬱な時間を過ごすのだ。
それが尾を引いて出来てる曲もノリを出せずに
ダメ出しをくらう始末。
そして帰宅中に気持ちが怒りへと変わっていき、
「そんなんやからアンタらは表舞台で稼がれへんねん」
などと何の気休めにもならない愚痴を言いながら
悶々と寝床につくが、寝れもせず、
悔しいあまり、
翌日からその手の曲を聴きまくっては
猛練習が始まるのだ。

でも次のスタジオリハで課題をクリアしてても
OKという言葉はない。
表情や、仕草が返答として受け止める。

ほんとこの世界は、、、
こういうところはスポーツ界のように、
抱き合いながら喜びあいたいものだと思う。
全てがそうではないだろうけど。

まぁ自分の話はさておき、
「セッション」もそんなシーンが垣間見れるのだが、
とりあえず機会があれば観てほしい。
こんな情熱的な講師に出逢えることが、
人生、羨ましい限りなのは間違いない。

http://youtu.be/mZjUEIV2Ru4






















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2 コメント

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興味をそそられますね (のぞみ)
2015-04-25 23:01:23
そして、大学生の頃の
もとやんさんのエピソードもまた
世界に引き込まれました。

その時代を経て、
もとやんさんの、あの
ドラミングがあるのですね♪

好きな音の背景にある
ストーリーを聞くのも
好きなんですよね、ワタシ(о´∀`о)
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セッション (モトヒロ)
2015-04-26 06:57:13
のんちゃん、
モトヒロです。
好きな事に打ち込む世界の裏話とかって
聞いてて面白いよね。僕もそんなん聞くのが好きです。
でも映画のセッションは偏るかな?笑
あれは音楽ではないと思うんよ。
このブログの中にも音楽とは書いてなくて、
むしろ音学やね。笑
何しろ笑って楽しく演奏してる人は、
誰も出てけえへんからね~。
自分を鍛え上げたいM気質な人向けやわ。笑
機会があれば観てみてくださいね!
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