aki ~ 歌舞伎☆だいあり

歌舞伎・・・カブキ・・・かぶき・・・

2010/8/14(土) 第三回「趣向の華」 @日本橋公会堂 夜の部

2010年08月14日 21時46分00秒 | 歌舞伎

 お昼は駅前のファミレスに一目散に行ったものの同じことを考える人が多かったようで、すでに並んでいました。仕方ないので、少し歩いてマックに入りました。店内にお着物姿の方や一方的にお顔を存じている方など、公会堂から流れてきている方が多かったようです。帰り道でも何人かの役者さんとすれ違い、あやうくついて行っちゃいそうでした。この時にすれ違った某役者さん。あら~、夜の部は出ないのかしら~。役ではなくて、ほら、あの大切なお仕事しないの~?と残念に後姿を見送りましたが、夜の部の最後で、しっかりやってくれました!染高麗っ!あ、言っちゃった。。。

ロビーには梅玉さんのお姿。この光景も恒例♪梅丸くんに梅之さん、今年は魁春さんまで出ますからね。目が合ったら二コリと会釈をしてくださいました。いつ見てもお上品なお方。大好きです。幕間にはスモーキングルームで(お上品に)プカ~と吸っていました。

ちなみに梅玉さんのHPの「ひとりごと」がおもしろいんですよね。8/18に更新されたお話の中に、先月の巡業のことが書かれていました。今回は魁春さんが一緒だったので、食事は“グルメの魁春さん”に任せたそうです。岐阜の公演の時には梅玉さんお気に入りの飛騨牛の焼肉屋さんに魁春さんを誘ったところ、最初は「焼肉?」と乗り気でなかったのに「次回も必ず」と気に入ってくれてほっとした、というエピソード。このご兄弟(兄妹と書きたいところ)仲良いんですよね。いつも、ほのぼのしていて大好きですよ~。

さてさて、夜の部スタート。花外のドブから拝見。小さい劇場なので良く見える。花横で花道に手が届く距離。

あら、もう幕が開いちゃった。いきなり始まっちゃう~?と思ったら、昼と同じく幕前で青楓さん勘十郎さんのご挨拶。「昼の部でだいぶ疲れました」と。「昼の部もご覧になった方?」と客席に呼びかけるとたくさんの手が上がります。そうですよね。通しで見ちゃいますよね。疲れて話すことを忘れたというご宗家と相変わらず爽やか~な青楓さん。本当に楽しいおふたり。常磐津の「新曲竹生島」、ちゃんとできるか不安とおっしゃる勘十郎さん。笑わせてくれますね。「夜の袴歌舞伎は昼とは一味も二味も違いますよ~」とな。「なんと今年は魁春さんが出てくださる。あ、自ら手を挙げて出たいと言ったのではないですよ、こちらがお願いして引き受けていただいたのですよ」と、付け加えていました。

それから、「高麗蔵さんに急遽、出ていただくことになった」との説明が。当初の予定は孝太郎さんの滝夜叉だったのですが体調不良で休演ということです。ロビーに張り紙が出ていましたが、パンフは高麗蔵さんのお名前になっていたので、直前に決まったのではないみたいですね。先月もあまりお具合がよろしくなかったと聞いていたので心配です。大事をとってのお休みということですが。仁左衛門さんも昔、大病されたことがあるので・・・ゆっくり休んでくださいませ~。

落語をもとにした「真田小僧」のお話。趣向の華で初めての喜劇です、とのこと。このお話、落語でも聞いたことないので楽しみです。青&勘のおふたりがまだ話しているうちに、舞台に國矢さんが現れ、布団に横になります。もうすでに始まっているのですね~。

●真田小僧
構成・演出:尾上青楓
金坊:梅丸
父:國矢
母:梅之

「職人気質の父」という役がぴったりな國矢さん。こまっしゃくれた金坊には梅丸くん。ずいぶんまぁ大きくなって。親戚のおばちゃんの気持ちになりますね。声変りも終わって、どんどんかっこよくなっています。平成8年9月生まれということは、もうすぐ14歳?中2くらい?学校でモテるだろうなぁ~。

「おあしちょうだい」「あたいね」というセリフも違和感なく、梅玉さんも書いているように、ぴったりのお役。とにかく父親をうまく乗せて、どんどんお金を持って行っちゃう。國矢さんも分かっているのに持って行かれちゃう。あ~楽しい。テンポがいい!

金坊が出て行ってからの後半は母親役の梅之さん登場。長屋のおかみさんが、これまたぴったり。梅之さんの落語は何度か聞いているので、このお話も聞いてみたいなぁと思ったり。着物を縫う場面で、糸はもちろんないけれど、運針(の手振り)が上手~と思って見入ってしまった。で、私の縫いかけの、かわいそうな一重の紬ちゃんのことを思うのでした。いつ完成するのやら。。。

國矢さん、真田三代記を語るあたりで、セリフが危うくなった気が・・・。色々な登場人物があってややこしいから仕方ないのかな。聞いているこっちもよく分からなくなっちゃった。父が母に話す「真田三代記」を盗み聞きして、同じように喋る金坊の記憶力はすごい。梅丸ちゃんもすごい。で、サゲの後には、さつまいもをくわえた按摩さんが花道から登場。一瞬、誰だか分らなかったけど、いつもはオールバックになっている前髪をサラリと垂らした勘十郎さんでした。。。おしまいっ。

●常磐津 新曲竹生島
三味線:勘十郎
浄瑠璃:青楓

ここは本当にふたりだけ。青楓さんの美声と勘十郎さんの見事な撥捌き。聴き惚れました。あれだけ語って弾くのはすごいと思う。熱演でした~。

●袴歌舞伎 傳書猿島郡 -傾城滝夜叉-
発端  鼓ヶ滝山中将門蘇生の場
序幕  宇治橋姫松月庵門前の場
同二場 同奥座敷の場
二幕目 大江山千丈屋の場
同二場 同山中観音堂の場
大切所作事 鐘入相小袖散花 長唄囃子連中 <清水寺鐘供養の場>

滝夜叉:高麗蔵
黒蜘蛛法印/坂田主馬之丞公時:亀三郎
源頼信:亀寿
お清:梅枝
源頼平:種太郎
座頭徳市 実は 渡辺綱:萬太郎
小萩 実は 桔梗の前:壱太郎
仕出しの胴八 実は 碓井貞光:廣太郎
白雲坊:種之助
釜炊き浪蔵 実は 卜部勘解由季武:米吉
黒雲坊:廣松
呉竹:男寅
残月尼:鴈乃助
如月尼(御厨):魁春

坂戸九郎雲早:左字郎
軍内:蝶之介
鬼藤太:蝶三郎
家来:京由

え~っと、けっこう複雑な筋です。

高麗蔵さんの滝夜叉、将門が乗り移ったり、色々と大変なお役。素顔でも変化して見えるのはさすが。高麗蔵さんてとても器用で幅広い役をこなせる方ですが、私の中で1番印象に残っているのは、2004年の俳優祭「滑稽俄安宅珍関」でのタンカラヅカ劇団のトート役。ってこれ、生で見たわけではなくテレビのダイジェストで見たんですけど、無駄のないシャープで若々しい体、すっと高くあがる足が美しかったラインダンス。今でもよく覚えています。久しぶりに見たいな、あの映像。

亀三郎さんの黒蜘蛛法印、ぼさっとした感じが、それっぽい。鴈乃助さんの残月尼!すごい!ふつ~のおじさん(失礼っ)っぽく見えるのに、喋って動くと女にしか見えなくなる。しかも強欲な尼さん!いや~感動しました。すごいです。ベテランってすごいのね。梅枝ちゃんのお清は盲目の若い娘。壱太郎くん演じる小萩(実は 桔梗の前)と種太郎くんの源頼平を取り合う役。昼間はナイスカップルだった2人が恋敵に。若い実力派の3人が良い感じ。魁春さん、素顔でも私は大好き♪おじさんだけど、好き~。かわいいから。種之助くん@白雲坊と廣松くん@黒雲坊が「聞いたか聞いたか~」で、出てきて、道成寺のような釣鐘のある舞台へかかる。梅枝ちゃんの踊りを見て、京鹿子娘道成寺を見たくなった~。まずは新春浅草歌舞伎や国立の鑑賞教室とかでいかがでしょうか。去年の藤娘、良かったもん。待ってま~す。

さて、いよいよ青&勘さん幕外の出番が来ました。1番力強く気合の入った唄と演奏に感じられるので好き。そしてそして、趣向の華名物の染丈の足台運び。これを見ずして趣向の華を見たとは言えないというくらいの超名物!のはず。昼夜の間で劇場を去って行く染丈を見かけた時に、え?この出番ないの?って心配したけれど、そんなことありませんでした。ちゃんと期待を裏切らずに出てきてくれました。しかもすっと出てくる時のかっこよさ。客席がわぁっとなり、してやったりな感じの染ちゃん。おふたりのあついあつい本当に素晴らしい演奏が終わると・・・勘十郎さんが足台を倒して(わざと?ちょっとニヤリとしたように見えたのは気のせい??)ひっこむ。大きな拍手。で、染ちゃん再び。客席も大盛り上がり!染ちゃんも嬉しそう。そのまま引っ込みそうになって戻って台をもって、本当に引っ込んで行ってしまいました。今日1番の拍手かも?と感じたのは贔屓目すぎるかな?染ちゃん終わりかと思ったら、大切では鼓で再登場!梅枝ちゃんや他の皆さんの動きをじいっと、ほんとにじいいいいいいいいいいっと見ていたのが印象的。

亀三郎さんの2役目は押し戻し。ここでも美声が響きます。梅枝ちゃんが鐘の上で決まって幕。チョン。

はぁ~。素晴らしく充実の1日だった。青楓さん、勘十郎さんをはじめ、みなみなさま、感動をありがと~う。来年もお願いします。資金難・・・ネタ切れなんて言わずに続けてくださいませ~!


2010/8/14(土) 第三回「趣向の華」 @日本橋公会堂 昼の部

2010年08月14日 15時15分00秒 | 歌舞伎
第一回から連続で見ています。最近は1年のうちで1番楽しみにしている舞台の1つ。そのわりに、第一回も第二回も感想アップしていないことに今さら気がつく。すごいショック。私の記憶もそんなに持たないし・・・。というわけで、今年は早めに書いておきま~す。

まず今年から指定席になったこと。これは画期的!去年までは自由席だったので、猛暑の中、エアコンの効かない廊下・階段で並んで待つのは本当に酷でした。だから、これだけでも、すごく嬉しい。体力温存できます。

開演10分ほど前に着くと、ちらほら知っているお顔が。そして、この公演に参加される御曹司さんのパパさんやママさんも大勢いらしてました。何だか得した気分。私の席の前には松緑さんの奥さま(紺色の江戸小紋に花紋でおしゃれでした^^)とお嬢さんが座っていました。3列ほど前には少し前には吾妻徳彌さん(麻のお着物だったでしょうか。いつもお美しいです。舞台もおきれいですよね。)のお姿も。あぁ、そうか壱太郎さん出ますもんね。後ろのほうには、歌六さん、時蔵さん、彌十郎さん、友右衛門さん。ロビーには富十郎さん、種太郎くんも。他にもいらしたかなー。

舞台には常式幕がひかれていて、鳴り物がかかると、趣向の華の主宰である勘十郎さんと青楓さんが登場。このあとすぐに演奏があるので、黒紋付にブルーの裃(簡易的なエプロンみたいなあれ。)というお姿。このお二人、勘十郎さんが貫録あるので、お兄さんぽいですが、青楓さんのほうが年上です。ワタクシ、勘十郎さんと同い年だと知った時にはビックリしました!そんなお二人のトークでスタートします。けっこう、ゆる~い感じで話されるのでリラックスできます。

勘十郎さん曰く、「だいぶ貯金も底をついてきた・・・」とか。この素晴らしい公演がずうっと続くように何かしたい・・・何もできないけれど、こうして感想を書くことで少しでも多くの方に、この趣向の華の楽しさを知ってもらえればと思います。

「今年から下手に黒御簾ができました」、と。去年までは御簾がなかったので、中が見えて、それはそれで面白かったんですけどね~。「見えなくても中でサボっているわけではないですよ~」と勘十郎さんが言ってました。最初の演目で勘十郎さんが大鼓なんですって。「音が出るか心配です。大鼓を持つのは4回目。お稽古は1回だけです」と冗談ぽく言っていましたが、本当なのでしょうか・・・。 「勧進帳では、途中で問答が入ります」と。うわぁ~。楽しみ!!

越後獅子について。「皆、真剣ですので笑っちゃいけませんよ。あ、でも、おかしい時は笑ってくださいね。前に歌がおかしい時に全く笑いが起きなかったことが・・・」と。素直に聞けば良いわけですね。かしこまりましたっ!その後、「真剣に」を繰り返す宗家に「その『真剣に』って言うの、やめましょ」と青楓さん。良いコンビネーションです。青楓さんからは、忘れずに・・・「上演中は非常灯が消えます」「携帯の電源は切ってください」とのアナウンスもありました。

ではいよいよ、はじまり~はじまりぃ~。

●長唄 越後獅子
三味線:尾上青楓/中村梅枝/中村萬太郎/大谷廣太郎/中村種之助/中村米吉/市川男寅
唄:大谷廣松/中村龍之助/今藤龍之右/日吉小八郎/杵屋佐喜/住吉小与七郎
太鼓:坂東亀寿
大鼓:藤間勘十郎
立鼓:梅若玄祥
小鼓:中村梅丸/坂東新悟/坂東亀三郎
陰囃子:中村壱太郎/藤舎千穂

御曹司の皆さんの真剣な演奏です。青楓さんの三味線も勘十郎さんの大鼓も新鮮。玄祥さんはさすがの貫録。勘十郎さんと親子で並ぶ姿も良いですね。萬太郎くんは暗譜しているようで客席のほうに目をやっていたような。廣松くんの唄、なかなか良かったです。声が落ち着いていました。梅丸くん、だいぶ大きくなったー。おととしは鼓がすごく大きく見えたけれど、今はそれほど感じません。けっこう手も大きいなぁって思いました。亀三郎さんは掛け声も美声。あ~そうそう、8/23(月)鹿乃子の夕べのゲストは亀三郎さん。行きたいなぁ。行けるかなぁ。壱太郎くんの陰囃子、陰ではなく表に出ていたけれど。。。そんなこんなで本当に皆さん、真剣です。

●東明 春の鳥
鶯:渡邊愛子 三味線:東明吟苫(藤間勘十郎)/東明潮舟/荒川知子唄:東明伶舟/東明兆舟/藤舎千穂小鼓:尾上青楓笛:凰馨千晴琴:萩岡未貴 続きまして天王寺屋愛子さんの踊りです。初舞台(初お目見え)の時の印象が強かったけれど、もうすっかり大きくなったのですね。かわゆらしい女の子です。すっぽんから登場。緑色の着物に緑色の傘。そして「姫天王っ!」の声。聞き覚えのある、あの歌舞伎座でも良く聞いた良いお声の大向こうさんです。踊り自体はところどころ危ういところもありつつ堂々としたものでした。ちなみに、勘十郎さんが「東明吟苫(ぎんせん)」の名で名執となり名披露目の舞台になっています。そしてやっぱり青楓さんの小鼓は良いな。ステキです。

●長唄 勧進帳
三味線:藤間勘十郎/住吉小しな/東音 大木啓衣/東音 西野朋子
上調子:/東音 荒川知子
唄:日吉小八郎/杵屋佐喜/住吉小与七郎/今藤龍之右
大鼓:尾上青楓
立鼓:市川染五郎
小鼓:藤舎千穂/坂東新悟
笛:凰馨千晴

ただの長唄ではなく途中に問答が入ります。立鼓の染五郎さんが弁慶、大鼓の青楓さんが富樫。このふたりの対比が素晴らしい!演じる染さんと語る青さんといった感じ。染弁慶が歌舞伎で見たくなりますね。そして青楓さんは富樫ができるはず。あの拵えも似合うと思う。素顔も優しくて素敵だけれど白塗りも美しい青楓さんなのです。それにしても長唄の勧進帳はほんと名曲ですね。改めて感じました。最後はなんと、弁慶、幕外のひっこみ(の演奏)です。雛壇後ろの幕が上がると大太鼓があり、台から降りた勘十郎さんが力強く叩きます。太鼓は青&染コンビで。この場面の太鼓、大好きです。目の前で弁慶が大きく飛んでいく姿が目に浮かぶようでした。あ~素晴らしかった~。

●袴歌舞伎 月花怨皿絵 -怪談 皿屋敷-
作・演出:苫舟
序幕  向島川岸の場
二幕目 浅川屋奥座敷の場
同二場 無量寺古井戸の場
大詰  隅田川一つ家の場
    <夢結心春雨>常磐津連中
同二場 新吉原仇打の場

浅川屋徳兵衛 実は 観音久次:亀三郎
松井三郎:亀寿
萩原新之丞:梅枝
奴関助:萬太郎
お菊/佐々木蔵人:壱太郎
大和屋お新:新悟
花見客 政吉:廣太郎
花見客 萬之助:種之助
花見客 吉蔵:米吉
先乗りのちょろ松:廣松
花見客 おきみ:男寅
軽業小梅:梅丸
手代松五郎 実は 海松杭の松五郎:國矢

手代茂介 実は 河童の茂介:左字郎
浪人伊庭十兵衛:蝶之介
手代太助 実は 猿の太助:蝶三郎

いよいよ、昼の部の最後は袴歌舞伎。もうお馴染ですよね。素踊りならぬ素歌舞伎です。

始まるとすぐ(まだ客席が少しざわついている頃)に、客席後ろの扉から通路を通って、廣松くん、新悟くん、梅丸ちゃんの3人が登場。お客さんに「どうぞ来てください」とチラシを配っていく。私は通路側だったので、廣松くんに「くださいっ」と手を出して頂きました。稚魚の会のチラシでした。はいはい、行きますとも~♪廣松くんが徳彌さんのところで、「壱太郎にぃさんのお母さま・・・」と声をかけていました。そのまま舞台に向かう廣松くんを花道近くの新悟くんが呼び、3人揃ってごあいさつ。廣松くんて芝居心があるというか、なんか雰囲気が良いのです。今後が楽しみ。

最初は、恒例の(?)かくし芸大会!トップバターの梅丸くんが襷をひょいっとかけて棒を使った一芸を。腕がけっこうムキってしててビックリ。カッコかわいい棒さばき。続いて廣松くんは大きなヨーヨーみたいな道具に苦戦しつつ最後は何とかキメていました。失敗した時に新悟くんが「もう1度やってみさんしゃい」といった感じで言っていたのが微笑ましかったな。次はお馴染、蝶之介さん。番傘の上で紙風船をクルクル。真剣にまわしてました~。トリは新悟くんの下駄ップ。高坏の一部ですね。あぁ、これって難しいんだなぁって改めて思いました。中村屋さんのを見ていると簡単にやるように見えますものね。ちょっとやってみたい踊りです。そして皆で皿回し。新悟くんが下駄を履いたままなので、デッカイ!蝶兄さんと仲間たちみたいで良かったです。なんだか勘十郎さんが、おもしろがって、「今年もあれやってよー」ってお願いしているような風景が思い浮かびました。

余興(って言ったら失礼かしら?でも勘十郎さんも趣向の華ならではの・・・って言ってましたし)が終わって本編へ。

梅枝くんが立ち役とは近頃珍しい。壱太郎くんのかわゆらしいお菊とナイスカップルでした。踊れるから動きがきれいで、かわいい2人。壱太郎くんは、お菊と庵主(お菊の霊)を演じ分ける難しい役どころをうまく演じていたと思います。悪い奴らに指を切られるシーンはゾクっとしたけれど、その切られた血だらけの指がビヨーンと伸びたので笑っちゃいました。でもちょっと気持ち悪い・・・。

亀三郎さん、亀寿さんは美声兄弟なので、声の印象が強いかな。萬太郎くんの奴、元気があって良いですね。こうゆうお役、合っていると思います。國矢さん、左字郎さん、蝶三郎さんもそれぞれ好演。名題さん・名題下さんがしっかりしめてくれるお芝居って良いですよね。

15時5分頃、終演。あ~。素晴らしい昼の部でした。感想は薄いですが内容は濃かった!さてと、夜の部まで1時間半ほどあるので、ご飯でも食べてきましょうか。