aki ~ 歌舞伎☆だいあり

歌舞伎・・・カブキ・・・かぶき・・・

私のお腹。

2010年08月27日 17時55分00秒 | ココロとカラダ
ちょっと思うところあって、書いておこうと思います。
先日、歌手の大黒摩季さんが病気治療のために活動休止というニュースがありました。4つの婦人系疾患を抱えているということでした。

私も同じ疾患(私は1つでしたが)を持っていました。高校生の頃にものすんごい腹痛に襲われ、かかりつけのドクターに見てもらったところ、「お腹に影が見える」と言われ、さらに詳しく検査すると腫瘍があることが分かりました。幸い、良性の腫瘍だったので、すぐに摘出などはせず痛み止めの薬を飲んで、だましだまし過ごしていました。定期的に検査をしているとだんだん大きくなってくるのが分かりました。

そして、大学5年生~卒業の頃には、けっこう痛みがひどくなり、日常生活にも影響が出てきたので、摘出手術を受けることを決めました。注射や血を見ることが大嫌いな私が自ら「手術をして取ってしまいたい」とホームドクターに言ったものだから、「よっぽど辛いんだね」と言われたのをよく覚えています。大学病院を紹介してもらい、一通りの検査を終え、仕事が一段落するまで数カ月待ちました。その数ヶ月間の辛かったこと・・・。

ストレスなどにより腫瘍がどんどん成長していたので、ボコンと膨らんだ下腹部、激しい痛み、腫瘍がねじれたり、周りの臓器との癒着などもあり、とにかく痛かった。「腫瘍が破裂したらとんでもなく痛いから、救急車で来てください」と怖いことを言われていたので、「救急車カード」を手作りし、常備していました。今となっては記憶があやふやですが、痛くって道端かなんかで記憶が飛んじゃうかもなぁと想定し、「救急車を呼んでください!」と呼びかける文面、大学病院の名前・連絡先、家族の連絡先、自分の名前や病状など。それを勤務先の塾の塾長さんにも預けていましたっけね。手術の数日前、塾を辞める時に塾長に「これは記念に取っておくね。早く元気になってください。」と言われたことが心に残っています。すごくご無沙汰している先生、お元気でしょうか。懐かしいなぁ。お手紙書かなくっちゃ!

そんなこんなで人生初の入院&手術。お腹をバッサリ切るのではなく、腹腔鏡手術でした。なので、傷は小さく3カ所。そのうち1つはおへそだったので、手術が終わって傷を見た時に、「えぇぇ!おへそが塞がれてる!こうなるなんて聞いてない!」を喚いたものです。いまだにおへそを見るたび、聞いてないってって思います。1週間ほどの入院でした。痛かったなぁ。手術前の注射も痛かったし、術後の麻酔がさめた後も痛かったし、身体からガスがなかなか抜けなくって体中が痛かったな・・・。毎日来てくれた母には感謝。お見舞いに来てくれた友人にも感謝。

ざっとですが、久しぶりに初手術のことを振り返ってみました。これは2004年4月のことです。そう、海老蔵襲名の直前。術後の5月・6月は歌舞伎座通いでリハビリしました。7月には仕事を始めていたので、5月・6月だけポッカリ空いていたわけです。まるで好きなだけ通いなさいと言われているように。はい、素直に通いました。

話がややそれましたが、この病気、つらいのです。経験しないと分からないつらさがあるのです。ただの学生&塾の先生だった私でさえ、とってもつらかったのですから、人前に出てパフォーマンスするのがお仕事の方にとって、どれほど辛かったのかと思うと、涙が出ます。同じ病気で苦しんでいる人・悩んでる人、なかなか他の人に言えずひとりで抱え込んでいる人、たくさんいると思います。同士がたくさんいることで、頑張ろうと思ってほしいなという願いを込めて、ここに書きました。

ちなみに、私の場合、この時の痛みや辛さを遥かに超える痛さや辛さが、どんどんやってくるとは思ってもみなかったのです。またそれは別のお話。