Strawberry Sunday♪

楽しいこと、嬉しいこと、悲しいこと、日々徒然・・・。

2005-09-23 03:33:16 | Weblog
雨がまだやまない。
昨日からずっと降りっぱなしだ。

私がまだ幼かった頃、母が病気で長期入院した。
私には弟と妹がいるが、私だけがその間父方の祖母宅に預けられていた。
理由は不明。
他の2人は当時同居していた母方の祖母の元にいた。
弟が生まれるときも、妹が生まれるときも、常に私はそこだった。
幼少期の大半を祖母と暮らしていた私にとって、祖母は母代わりのようなものだった。
母も働きながら3人の子育ては大変だったと思う。
今ならわかる。
でも当時はわかるはずもなく、私はカンペキに祖母になつき、母が迎えにきても「帰りたくない」と大泣きするようなゆがんだ情操の子供だった。
普通は何より誰より母親だろう。
だが、私は何より誰より祖母だったのだ。

祖母は毎朝5時に起床。
私をつれて散歩に出ていた。
ゆっくり歩道を歩きながら、草花の名前を教えてくれたり、童謡を歌ってくれたりした。
一歳半まで同居してた祖母は、私の子守をするときになんと昔の寮歌や軍歌を子守歌がわりに歌ってくれていたのだ。
おかげで私は1歳半にしてかなり厚い寮歌の本をまるごと覚え、空で歌えるような神童になってしまった。
しかも字も読めないくせに開いたページに載っている歌を歌えるというものすごさ。
(今では「神童」の面影すらないが・・・(TmT)

当然全ての歌は忘れてしまっているのだが、ただひとつ、覚えている歌がある。
「雨」という童謡。

雨が降って散歩に行けない日はいつも窓から雨降りの外を見ながら祖母が歌ってくれたのだ。

「雨がふります 雨がふる
遊びにゆきたし 傘はなし
紅緒の木履の緒が切れた」

雨が降ると私の中にいつもその情景が浮かぶ。
繰り返し繰り返し歌ってくれた祖母の姿も。
このままずーっとどこにも行かないでここにいたいと思っていた自分の心情までがよみがえる。
前に「戻りたい時間はない」と書いたけれど、もし敢えて言うなら私の戻りたい時間はそこかもしれない。
私の幼少時の幸せな思い出は全て祖母と共にあるのだ。

だから雨の日はちょっと辛い。