aki -書のアーティスト♪龍神村・神戸&more

書のアーティストakiのブログ

消えてゆく書

2013-10-16 17:44:12 | 記憶と記録
10月15日夜、台風が関東から東北へ向かっていて和歌山でも雨風は強く、龍が天を翔けているような天候であった。
その夜、龍神村で開催された即興ライブ、タイトルは「翔龍と消える書」。森口周氏の企画で、龍神国際芸術村30周年記念芸術祭の催しの一つだった。

この企画への出演にあたり、私は「消えてゆく書」を提案した。約270cm×60cmサイズの紙へ水で書き、掲げ、時間と共に、消えてゆく書、である。
ライブでは、大鼓奏者中垣黨繹(なかがきまさのぶ)氏の独奏即興演奏とで1枚、サックス奏者渡邊テツ氏から始まってゆく即興演奏とで1枚、パフォーマンスを行った。素晴らしい演奏との共演だった。ライブ全体は、18時半から19時半までの開催、私の出演は冒頭の20分ほど、残りの時間は、掲げた書が私の出演であった。昨日は雨模様のため湿度が高く、書の消え方は穏やかで、ライブ終演まで面影が見られる出演となった。

「消えてゆく書」は常々考えていたことごとのビジュアル化に、挑戦したものである。
ライブ(書く場面)を発信したい、なぜなら、ライブにあるもので残らないもの、残せないものがあるように思える。それが私の書のパフォーマンスの始まりだった。しかし、残るものが書だとしたら、私の書のパフォーマンスは何なのか?「残る」ことに興味と疑問を持った私は、残るもの、残すもの、に対して問いかけたかった。
ただ、ライブは共演者や観客とともにつくられる。私の問いかけと、ライブから返ってくるものは全く別のものでもあり得る。演者や観客ひとりひとりに、昨夜のライブがそれぞれのものとしてあるだろう。

今回、ライブに使用する紙については、龍神村在住の紙漉作家・奥野氏にご相談し、特別に作っていただいた。
書のための舞台装置については、龍神村在住のYUSUKE氏と小椋氏、的場氏が全面的にご協力くださった。
多くの方のお力を得て、そして何よりも、お運び下さった皆様があってこそのライブ。皆々様にこころより感謝申し上げます。

〈終了〉『墨でのびのび書いたよ!』展 (~10/27:龍神村)

2013-10-06 08:56:00 | お知らせ
展覧会『墨でのびのび書いたよ!』
重度障がい者ケア施設で開催されたワークショップ「墨でのびのび書こう!」での作品と、ワークショップの様子を撮影した写真の展覧会。展示作品は、障がいをもつ人が施設スタッフや講師と共に書いたもの。撮影は、写真家ベアトラムが行い、ワークショップ講師は現代書家・アーティストakiが務めた。


会期:9月1日~10月27日(土日のみ)
   10:00~17:00
(*会期、時間とも、茶房梅樹庵の営業に準じます)
場所:茶房梅樹庵(和歌山県田辺市龍神村西281-1)
主催:aki 協力:B・シラー

この展覧会は、龍神国際芸術村30周年記念芸術祭関連企画です。
展示作品について(akiより):
障がいにより一人で筆を持つのが難しい人はケア施設スタッフや講師と共に、二人や三人でひとつの作品を作りました。相談しながら言葉を選び、障がいを持つ方の体が動く範囲を確認しながら書く作品は、一人では書けない「二人書」「三人書」となっています。タッグを組むスタッフさんによっても、出来上がる作品の個性が変わり、複数名で書く面白さがありました。

10/15 龍神村でライブ

2013-10-05 12:32:26 | お知らせ
人間国宝・大倉正之助の大鼓演奏を軸にした即興演奏ライブに出演します。

「翔龍と消える書」
日時:10月15日(火)18:30~
会場:旧甲斐の川小学校
(和歌山県田辺市龍神村甲斐の川)
入場料:無料
出演:大倉正之助(大鼓)
渡邊テツ(サックス)、森口周(ピアノ・シンセサイザー)、木村ヨーヘイ(ディジュリデュ)
ジョージ(パーカッション)、aki(現代書パフォーマンス)
企画:森口周

問合せ:
龍神国際芸術村開村30周年記念芸術祭実行委員会
 実行委員長 奥野誠0739-78-0185
 事務局 蓑虫050-3444-4776
龍神村アートセンター
 0739-78-2228

紀伊民報掲載9/7

2013-10-05 09:00:15 | お知らせ
9月7日の紀伊民法に展覧会の紹介記事が掲載されました、
(下記画像、クリックで拡大します。)


記者の稗田さんが丁寧に取材、限りある紙面の中で簡潔にまとめてくださっています。私がきちんとニュアンスをお伝えできていなかったところもあるようで、そんなこんなで、少しだけ補足を。
書のパフォーマンスの紹介で「音楽に合わせて」と書いていただきましたが、私にとっては「合わせる」という意識でなく、音楽の間合いと書の間合いとのやりとりをしている感じです。あれ、これって「合わせる」と言えなくもないかも・・・?うーん、いや、ちょびっと違うと私は思うのです。言葉って難しい。今後の課題です。
あと、プロジェクトFUKUSHIMA!が提唱されていることは「福島県の応援」というよりも、もう少し幅広いことだと私は受けとめています。プロジェクトFUKUSHIMA!については、下記よりHPをご覧下さい。
プロジェクトFUKUSHIMA!