おかげさまで、『雑踏のスキマをひらく』無事終了しました!
最後のご挨拶時に満員の客席を見ると、たくさんのお客様の笑顔が並んでいました。素晴らしく素敵な空気が会場に満ちていて、演者とお客様の「通路」がひらけた一夜のように感じました。本当にありがとうございました。
今回の公演、私にとって「見えない痕跡」がのテーマのひとつでした。
2013年秋のArt in 龍神村でのライブで「消える書」を発表するころから、後に残る痕跡だけが書ではないということを考え始め、「消える書」では、書いた跡が消えていってしまう状況をつくりました。
そして今回、書いた跡が残らない「見えない書」に挑戦しました。では、私が書と捉えている「身体の動きの痕跡」はどこに残るのか。おそらくそれは、来て下さった方々の中に残る何かではないかと考えています。
遠い昔、メールも活字もない時代、離れた場所にいる人とやりとりする手書きの筆跡に、言語以上の何かを見出したことが書のエッセンスにあると考えたとき、一瞬でメールをやりとりできる現在、その書のエッセンスはどこに生きるのだろうと思います。遠い昔は、手で書くことの身体感覚を共有していたからこそ、書かれたものから書いた人の身体感覚を思い起こし、言語以外の何かを受けとめたのでしょう。手書きに限らず、日常で身体を使うことが激減している現在には、むしろ、身体を介して何かをやりとりすることに書のエッセンスを見出せると私は考えます。そしてそのやりとりした「何か」は、共有したその場に漂う言葉にしにくい空気感のようなものではないかと思います。
今回、終演後に見られたお客様の笑顔の数々、会場に流れたあたたかな雰囲気に、「何か」があったことを私は感じました。そしてその「何か」をつくっているものは、お客様おひとりおひとりから発せられる、実は微妙に違っている「何か」なのだと思います。お客様がきてくださったその人数分の「何か」があって、その数だけ「作品」が生まれたと思っています。来ていただいた皆様に、心より感謝申し上げます。
今後とも、どうぞよろしくお願いします。(墨で書くことも続けていきますよ。)
最後のご挨拶時に満員の客席を見ると、たくさんのお客様の笑顔が並んでいました。素晴らしく素敵な空気が会場に満ちていて、演者とお客様の「通路」がひらけた一夜のように感じました。本当にありがとうございました。
今回の公演、私にとって「見えない痕跡」がのテーマのひとつでした。
2013年秋のArt in 龍神村でのライブで「消える書」を発表するころから、後に残る痕跡だけが書ではないということを考え始め、「消える書」では、書いた跡が消えていってしまう状況をつくりました。
そして今回、書いた跡が残らない「見えない書」に挑戦しました。では、私が書と捉えている「身体の動きの痕跡」はどこに残るのか。おそらくそれは、来て下さった方々の中に残る何かではないかと考えています。
遠い昔、メールも活字もない時代、離れた場所にいる人とやりとりする手書きの筆跡に、言語以上の何かを見出したことが書のエッセンスにあると考えたとき、一瞬でメールをやりとりできる現在、その書のエッセンスはどこに生きるのだろうと思います。遠い昔は、手で書くことの身体感覚を共有していたからこそ、書かれたものから書いた人の身体感覚を思い起こし、言語以外の何かを受けとめたのでしょう。手書きに限らず、日常で身体を使うことが激減している現在には、むしろ、身体を介して何かをやりとりすることに書のエッセンスを見出せると私は考えます。そしてそのやりとりした「何か」は、共有したその場に漂う言葉にしにくい空気感のようなものではないかと思います。
今回、終演後に見られたお客様の笑顔の数々、会場に流れたあたたかな雰囲気に、「何か」があったことを私は感じました。そしてその「何か」をつくっているものは、お客様おひとりおひとりから発せられる、実は微妙に違っている「何か」なのだと思います。お客様がきてくださったその人数分の「何か」があって、その数だけ「作品」が生まれたと思っています。来ていただいた皆様に、心より感謝申し上げます。
今後とも、どうぞよろしくお願いします。(墨で書くことも続けていきますよ。)