裏山赤太郎~ゲイでエイズで、でも生きてくよ!~

ゲイとして生きて、50代でエイズを発症したけど、自分らしく生きていくことには変わりないないんだよってブログ。

桜金造さんに学ぶ、生きるヒント

2015-07-09 11:24:18 | 日記
50代の方々には懐かしいだろう。
70年代の「ぎんざNow!」という番組の
オーデションコーナーで勝ち抜いて、
コメディアングループ「ハンダース」のメンバーとしてデビューした
桜金造さんを久しぶりにテレビで見た。

ハンダースには当時、人気を博し、
解散後は物まねタレントとして有名になった清水アキラ、
現在は俳優として活躍する中本賢(アパッチけん)などがいた。
桜金造も、解散後はアゴ勇と共にコンビを組み、
ハイテンションなキャラで人気になった。

その後、俳優としても活躍の場を広げ、
スキンヘッドに強面、
個性的な演技でドラマや映画等でも活躍していた。
私は俳優の桜金造が好きだった。

桜金造さんは2年前、脳内出血によって倒れ、
一命は取り留めたが、
左半身麻痺が残った。

要介護の体となり、
人に迷惑をかける存在であることを苦に、
一時は自殺さえ考えていた。

しかし、ある時、ふとこう考えた。

もう、ないものねだりはやめよう。

これからはあるもの探しをしよう!

それ以降、金造さんはリハビリに励み、
一人で着替えも出来るようになり、
杖を使えば歩行もできるようになった。
身の回りのことは、ほとんど自分でできるまで回復した。

自分の「あるもの」、つまり「できること」を、
ひとつ、ひとつ見つけては、
大切にして、リハビリを重ねてきた成果だった。

最近では、2か月1回程度、
新作のネタを考えては小さなホールで、
杖を使って立ち、漫談を披露しているそうだ。

そのチャレンジに、
生きる気迫と喜びを感じた。

あれは無理、これは無理、
これはできない、あれはできない、
そういう諦めの言葉ばかりが頭に浮かぶと、
人はそればかりを気にしてしまう。

でも、もう一度、今の自分ができること、
小さな一歩をもう一度探してみれば、
やってみようかなって思える気がしてくる。

感染症を持っていることで、
もう彼氏を作るなんて無理だろうな、
セックスはできない、
他人に知られるのが怖い、
などの言葉が頭に浮かぶこともある。
でも、自分にある可能性はそれだけではないんだなって思えば、
自分の中にある前向きな気持ちも、
ささやかな幸せも、
改めて確認できる気がしている。

ないものねだりはやめよう。

あるもの探しをしていこう!


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