と書いてきたがなんだかどこにでもありそうな事ばかりで
ちっともお面白くない。でももう少し書いてみる。レンズには
基本的にリンホフボードというものに取り付ける。
なので、前枠に溝があって、本体を変えてもレンズには互換性が
あるという点ではとても便利なのだ。後枠はスリットの入った
曇りガラズがあり、ここでピントを合わせるのである。
黒いかぶり布=ださいというイメージがある。ワンタッチで黒い枠が
出てくるものもあるが、日中などはうあはり見難いので、黒い布を
かぶり、ピントを8倍のルーペを押し当ててチェックするのが基本
また、アオリなどの確認も個々でするのだが、この時はレンズの
シャッターを開いた状態で行い、最終的には絞りを絞った実際の
撮影の時に使う絞りでチェックする。このピントグラスには四隅に
切れ込みがあるのだが、これは、それぞれの切れ込みから覗いて
見てアオリなどでケラレがないかを調べるたものものだ。
イメージサークルが大きいレンズでもアオリによっては、ケラレる
こともあり、このケラレがあると、画面が黒くなるので要注意なのだ。
さらに、角型レンズフードを使う場合などもフードによるケラレが
生じる事もあるので、必ず撮影の前に必要な作業となる。
ちなみに、アオリは無理に使うものではない。ただ、仮に食べ物の
撮影などをするときに、器が歪むのを防いだり、菜の花と富士山の
両方にピントを合わせる事、或いは逆アオリといって、モデルなどの
目だけが目立つように他の部分をぼかしてみたり、細面(ほそおもて)に
することや、微妙に顔の長さを変えることもできる(小顔ってやつ)
ライズ、フォール、チルト、シフト等を使いこなすともっといろいろな
ことができるのが、シノゴの醍醐味である。
ところで、ピントグラスでアオリやピントが決まったら、必ずレンズの
シャッター部分を閉じて、シャッターを切ってみる。これは、毎回
必要な作業である。そして、これも毎回前と後枠に緩みがないかを
全ての稼働部分を確認する。一箇所でも緩みがあったら、再作業
となる。なので慣れてくると必要な部分しか動かさないこととなるが
それでもやはり全部チェックするのである。