毎年のように繰り返すゴールデンウィークの登山事故。その多くは、「春」という言葉につられて軽装備で
山に入ってしまうのが原因の場合が多い。或いは強行日程だとか、携帯だけしかもたない、など、
元山岳部としては「山になめてかかるなよ」と言いたくなる事ばかりだ。
富士山のことは書いたと思うけれど、富士山はエベレスト隊などが訓練を行なう程険しい山となるのだ。
一度スリップしたら、途中で止まるのが至難の業といわれている。山肌は氷のようになり、ピッケルが刺さらない
からだ。(同じことを書いたと思うので省略)
自然を満喫するのはとても良いことだが、命を落としても拾う事はできないんだようと言いたい。
連休中救助された場所を見ると中級者程度かそれ以上に分類される山が多かった。
そこに、普段着で登り食料もないなんて救助する側も口にはださないが呆れているに違いない。
たまたま天候が急変してなどという輩もいるが、天候が不安定なのは山の特徴であり、なにをかいわんやだ
海外のツアーで知り合いがネパール登山ツアーに参加した時の話で実際の話だが、ヘリで一気に3000mの
場所まで上がるそうで、行きは15人帰りは14人となったそうだ。
いわゆる高山病らしいが、高山病は高度を下げないと治らない。ヘリがいるうちならまだ処置があったらしいが
上に上がったその後は天候不順で2日間ヘリがこれずに・・・・ということだったらしい。
自然の絶景を眺めることは、これほど無作為なのに楽しい事はない。それは山に限らずだが、
反面自然の力を前に人間は以下に無力なのかを考える時でもある。
富士山には富士溝だっけ(汗)富士を霊峰として崇める山岳宗教があったように、人間は自然に畏怖と尊敬の
念をわすれないようにしなければならないのだ。