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新型コロナ「正しく恐れる」

2021-03-27 04:17:00 | 日記
新型コロナ「正しく恐れる」という本を読みました。 

質問に答えていたのは西村秀一という方でした。
国立病院機構仙台医療センターウィルスセンター長と書いていました。

まずは、PCR検査についてです。

PCRはポリメラーゼ・チェーン・リアクション(Polymerase Chain Reaction=ポリメラーゼ連鎖反応)の略です。

2009年の新型インフルエンザ流行の際もかなりPCR検査をやらされて大変だったそうです。
2009年の再現というか、もっとひどいことになるだろうなと。
感染が不安だから確かめたいというのまでPCR検査をやっていたら大変なことになるとは思っていたそうです。

PCR検査にはいろんな欠点があるし、検査キットの在庫もそんなにないんです。
本当に深刻な状況になったときに検査ができなくなる恐れがあります。
目詰まりだという批判がありますが、検査数を抑えたのは1つの賢い選択だったと思います。
ないものねだりをしてもしょうがないんです。
潤沢ではない検査キットを早急に使い切ってしまったらどういうことになるか。
将来のための備蓄を考えないといけない。
子供じゃあるまいし、隣の国がこうやっているから自分たちも同じにしなくちゃいけないとか、そういうロジックではダメだと思います。
自分たちの持っている資源を最大に活用するためには、どうしたらいいかを考えるのが大人の対応でしょう。
不安になる気持ちはわかります。でも日本全体のことを考えたときに、それで本当にいいのか。PCR検査のいろんな限界が分かっていて行うのと、全然理解せずにやみくもにやるのは違う話でしょう。
そこがわかっていない素人が検査をどんどんやれと、検査をしないのは悪であるかのようなことを言っている。
やみくもに検査をしなかったからこそ、軽症者で病院があふれかえって重傷者が手遅れになって亡くなっていくようなことが、結果的に避けられたのだと思いますと書いていました。

人的にも資材的にも余力があって、来院した患者を全部収容する能力があるのであれば、PCR検査をどんどんやればいいと思います。
病院は隔離目的ではなく、治療中心で動かさないといけません。
軽症者が重症になる場合もありますが問題は重症になったとき、あるいはその疑いが強くなったときのことです。

当初、政府はそういうことをきちんとわきまえていたのかなと思っていましたが、そのうち世論あるいはメディアの声に押されて、首相がPCR検査をどんどんやると宣言した。
PCR検査数が少ないのは政府の不作為のように野党もガンガン言い出し、政府批判の道具のように使われました。
資源と能力があるのならそういう戦略でよいと思いますが、そういう状況ではないのだから、それは戦略じゃないです。
先のことをまったく考えていないと書いていました。

PCR検査で感染の有無を全部診断できると考えるのは間違いで、偽陰性の問題があります。
実際は感染しているのに、発症する前の時期はなかなか検査で陽性にならないことがあります。
逆に、陽性の結果のように報告されても実は感染していない偽陽性だってあります。

PCR検査でウィルスが検出されたからといって、必ずしもそこに生きているウィルスがいるわけではありません。



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