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鹿嶋少将の航海日誌second

宇宙戦艦ヤマト新作情報・二次創作他、気になったものなどをお届け(^-^)

◇狩猟士ハンターキラー・アマネスク◇プレデター外伝

2020-11-02 19:34:58 | プレデター外伝

ー西暦2099年・東京ー

高層タワーが建ち並ぶ東京。
今年は、ここ東京で世界未来科学万博が開催されていた。
都市全体が万博会場のように思えるくらいの活気に溢れていた。
24時間眠らない街が、およそ百年ぶりに戻って来た感じだ。
毎日、この都市東京に30万人以上の人々が入れ替わるようにやって来る。

そして、招かざる客人もまた、この都市東京に現れた。
そう。【狩猟】を自身のステータスとする人型知的生命体:プレデターである。
それも改良された"新種"のプレデターである。





[よりによって新種が逃げ出したとはな。]

私は【アマネスク】狩猟種族プレデター。
次期部族長候補の一人。
今回、私は部下のミスによって、逃げ出した研究段階の新種の捕獲をする為、地球へと赴いた。
代々、部族長を務めた者に語り継がれた惑星地球。
地球と言う星の名前と人型知的生命体の存在する惑星で、極一部は我々プレデター並みの戦闘能力を有する者が存在すると。
だが、今回は、この者たちを狩猟する訳ではない。
逃げ出した新種の捕獲が任務だ。
 
[アマネスク。あと30秒後にワープアウトシマス。]

[うむ。アルミス。フル装備で降りる。]
※アルミス=ボイス対応型A.I

[了解。]

※イメージ曲
Predator Main Theme - Epic Version

【武装スターシップ:ネメシス=アマネスクの宇宙船】

[・・・8.7.6.5.4.3.2.1.ワープアウトシマス。]


狩猟士ハンターキラー・アマネスク 
◇プレデター外伝◇


[射出を頼むアルミス。]

[アマネスク。解っているとは思うけど、あのデバイスシステムは48時間が限界ヨ。]

クローキングデバイス=光学迷彩によって船体を遮蔽、宇宙空間に同化したネメシスから、私は射出された。
射出カプセルは特殊な液体金属で出来ている。
私の身体を包み込むスライム状の液体金属。
耐熱性、衝撃性に優れ、大気摩擦熱でも燃え尽きる事はない。  
そして、どんな地形にも対応可能で中身が傷つく事は、全くない程に衝撃を吸収する。
勿論、耐水性にも優れているから、海や湖、川などに降りたとしても、中身が濡れる事はない。
只し、解除しなければ底まで沈むデメリットもある。
従って水辺に着水した場合、即解除が必要。
私が着用しているバトルスーツは濡れても直ぐに乾燥する事が出来るが、それ以外のものは、それが不可能な事から射出前に風力などを計算し、射出しなければならない。

部下のミスによって逃げ出した新種のプレデターの逃げ込んだ先は、予想がつく。
ジャングルのように高低差があり、同化しやすい場所。
新種の特徴としては、その惑星の種族に紛れる事が可能。
クローキングデバイス=光学迷彩を進化させたデバイスシステムを常備している。
それは"ホログラム・マテリアル・クローキングデバイス・システム"である。
自身と同じサイズの被写体をコピーし、ホログラム映像化、それを元に皮膚を構築、クローキングによって同化(コーティング)させ見分けにくくする。
只し、嗅覚の鋭い動物は見破る可能性が高い、また、サーモグラフィセンサーには異常な数値が反応されると言うデメリットもある。
※まだ、開発研究段階で"完成品"とまでは言えない。
これが、新種の最大の特徴である。
アルミスが私に言ったあのデバイスシステムとこの事だ。
私のバトルスーツには元々、このシステムを常備していない。
オプションとして装備したが、48時間が限界だ。
従って捜索は48時間以内でなければ、異星人の姿をさらけ出す事に成る。
確かにクローキングデバイス=光学迷彩は常備されているが、景色がマテリアルボディではあるが、人間を襲うと言う怪奇現象と成ってしまう。
それこそ、パニックだ。
捕獲は失敗、残す選択は処分、即ち"狩猟"しかないのだ。
私の心の片隅には[避けたい。]が存在する。

射出され、三分が過ぎた。
大気圏を抜け、大気摩擦もクリアあとは地上に降りるだけなのだが・・・

[チッ。計算を誤ったか?]
[このままだと水辺に降りる事に成るな。]わたしは大都市の緑豊かな公園の噴水の中に着水した。
幸い、着水時に発生した水しぶきは噴水によって誤魔化せた。
私は間髪入れずにクローキングデバイス=光学迷彩を作動させ、被写体を選別した。

【一致】なんとか一致する"被写体"を見つけた私は噴水から上がり、コピーを済ませた。

[さて、場所を変えてマテリアルボディを構築するか。]

容姿から推測して二十歳くらいの女性だ。
セミロングの黒髪/蒼い瞳。
身長は172cmぐらい。
私は種族の中では小柄だ。

【マテリアルボディのアマネスク】
※ホログラム・マテリアル・クローキングデバイス・システム

[この都市(まち)に逃げ込んだ事は解っているのだが……。]
[ここから先は直感(ほんのう)に頼るしかないか。]

私は人混みに溶け込むように都市(まち)中に歩みを進めた。


逃げ出した新種を追う為、各種センサーを張り巡らせた。
故郷に帰ってから全てを報告せねばならない。
私は、この都市に降り立った時からメモリ(記録)している。
これも我々、プレデターの能力の一つだ。
ついでと言っては何だか、私について話をするとしよう。


我々プレデターと言う種族は複数の部族から成る基本的に狩猟をステータスとする種族だ。
地球人類と同じく基本的に直立二足歩行を行う。
地球人類よりも遙かに筋力に優れているわ。
高木の樹幹や建造物の壁を易々とよじのぼり、それらの間を飛び移ることも出来る。
コミュニケーション能力は独自の文字体系を持っており、デジタル書体は7セグメントディスプレイに似る。
人類の使用するアルファベット・数字に置き換えることが出来、人語もある程度は理解し、その気になれば話す事(それが会話として成立するかどうかは別として)もで出来、感性は人間と共通する部分もある。
種族独自のボディ・ランゲージがあり、肩に手を置くのは挨拶、拳を眉に当てるのは承認を意味する。

低い顫動音(せいどうおん)=ふるえ音を鳴らす事が出来、戦いの前には戦意の高揚や獲物に対する威嚇の為、雄たけびを上げることもある。
ヘルメットを外し、歯をむき出したり、顎を広げて見せるのは闘志の表れだ。
狩猟を最重要視する文化を持ち、技の熟練と勝利と名誉をかけて狩りに臨む。
高度な科学技術を持つが、驚異的な身体能力を活かしての白兵戦を好むわ。
獲物の数を1匹、また1匹と減らしていき、残り1〜数名になった場合や、獲物が集団から離れて単独〜少数に成ったところで畳み掛けるのが基本的な戦いね。
戦場が放つ熱気に引き寄せられて出現する傾向があるわ。
これは、銃器を持った危険な獲物を仕留めることにより大きな意義を感じている事と、故郷の生息環境が高温であるからよ。


そして我々プレデターには掟があるの。

信条は「名誉なき者は一族にあらず。そして名誉のために戦わぬ者に名誉はない。」

狩りの成功こそが最高の名誉とされ、また、狩りの中で戦死することはそれに次ぐ名誉とされているの。
  • 弱い獲物(武器を持たない者、女子供や年老いた者、癌などの致命的な病気を患っている者)は基本的に狩らない。だけど武器を所持していたり戦闘意欲を持っていれば、本来は除外されるべき弱者でも狩りの対象にするわ。
  • 妊娠している女性は、たとえ武装していても胎児が無抵抗であるため、狩りの対象から除外される。
  • 勇敢な戦い手を賞賛し、性別に関係無く敬意を表する。
  • 成人への通過儀礼としてエイリアンと闘う儀式を行なう。
  • 敗北した場合は自爆する。
  • 敵に捕まっても傀儡となってはならない。
掟はこんなとこかな。

かなり歩いたが、どのセンサーにも新種の反応はない。

[かなり、人間も出歩き、ごった返して来たな。]
[奴が悪さするには好都合な環境なんだがな。]私は辺りを見渡した。
航跡センサーに反応が僅かだが現れた。
[こんな都市の真ん中で、奴の宇宙船(ふね)の航跡だと?]
私は航跡を辿(だど)る事にした。

[しかし。このマテリアルボディは暑いな。]
[これでは自然と戦闘値が上がってしまうな。]そんなジョークが、頭に浮かんだ。
普段なら素肌に網状のボディースーツを身につけ、その上から鎧を装着する。
"雌タイプ"の私は、この網の目が細かいタイプだ。
股間には布や褌(ふんどし)を巻いている。
褌を締めパレオを纏うように着用するのが私は好みだ。
その上から鎧の原材料でもある甲殻生物の殻で造ったプロテクターを着けている。
頭髪のリング状装飾や、何らかの小動物の骨を繋いだネックレスや獲物の脊椎、指輪、動物の毛皮など、何らかのアクセサリーをしている者もいる。
各個体で服装や装飾には差があり、ヘルメットのデザインにも個人差があるわ。
この網服については、保温機能があるとされ、私の部族とは別の部族であるバーサーカープレデター達は素肌にそのまま鎧を着ているわ。



汗を拭おうと手の甲を額に当てようとした時であった、紅い点が三つ現れた。
[ん!?]
その紅い点は正三角形の形に。
[……レーザーポインター!?]
[奴が居る!!]
私は咄嗟(どっさ)に地面を蹴りあげ、ジャンプ、人混みの中、三人の人間を飛び越え奴の射ち放ったプラズマカノンの攻撃を交わした。

[きゃあああああ!]若い女性の叫び声が、人混みに響き渡る中、私の隣を歩いていた男性(雄タイプ)が吐血しながら、膝から崩れ倒れた。

[チッ。]
[人間に犠牲者が出てしまったか。]

二射目が来る前に私は奴を探した。
左手の高層マンションの壁面に光学迷彩に身を包む奴を私のサーモグラフィセンサーが捕らえた。
眼を赤く光らせ奴は壁面から真下の人混み目掛け、ダイブ、周りに溶け込むように消えた__。

[逃げたか。]私は舌打ちしながら、そう心の中で呟いた。
私は直前に感じた奴の宇宙船(ふね)の航跡を辿(たど)り、歩きはじめた。


第二話へ
つづく。


~あとがき~


この物語りは、【プレデター】シリーズをベースにしたオリジナル作品です。 舞台となる地球や一部の地名を除き、登場する人物・メカ等は架空です。
※挿し絵的画像や設定文の一部は公式より引用。
挿し絵的画像はイメージです。

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