鹿嶋少将の航海日誌second

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宇宙戦艦ヤマト2205新たなる旅立ち外伝◇追憶の戦士◇第四話

2020-09-11 22:31:31 | 宇宙戦艦ヤマト外伝

スターシャは、ある決断をした。
それは1.000年以上も前に封印したイスカンダルに残る唯一の戦闘艦マザー・スターシア号の封印を解く事であった。
スターシャは玉座から立ち上がり、地下深く降りていった。

[マザー。あなたを起動させます。]

[古の封印を解き放ち、今、甦る時。]
[古の契約に基づき、わたくしを受け入れ目覚めよ!]
スターシャは天高く両手を空に向けた。
艦(ふね)の輪郭に合わせ、金色(こんじき)に光から駆け抜ける。
艦体中央下部からオートラッタルが降りた。

[サーシャ。先にお乗りなさい。]
[わたくしもすぐに乗り込みます。]

[はい。お母様。]


   宇宙戦艦ヤマト2205新たなる旅立ち外伝
                     ◇追憶の戦士◇
                            第四話



[ふん。やはりガミラスの邪魔が入ったか。]
[砲手。主砲次弾装填。出力を絞ってな。]
[目標。イスカンダルの海に浮かぶガラクタ(ガミラス)。]

[ハッ。了解!]
[薬莢内、エネルギー45パーセント!]
[装填完了!]
[発射ーーーツ!!]
惑星要塞デサリアムの中心部南極側に装備された主砲門に、蛍光ピンク色のプラズマ波が集約されてゆく。
ヤマトクラスの主砲9門分ほどの球体状のエネルギーが光弾化、砲手の指先がトリガーに添えられ、手前に引いた。
球体状の光弾が時計回りに高速回転、マーキングされたガミラス艦に牙を向く。
だが、ここで誤算が生じてしまう。
イスカンダルの加速が更に増し、ワープスピードに到達、ワープしてしまう。

◆◆◆


[ヤマト全クルーに告ぐ。艦長代行の古代だ。]
[これより、ヤマトはイスカンダル星ワープアウト予想宙域へ向け、最後のワープに入る。]
[ワープアウト後、どんな光景に遭遇するか未知な部分が大半である。]
[また、ガミラスの総統デスラーが直接、通信を放った事を考えると、大惨事に巻き込まれる可能性も想定される。] 
[総員。肝に命じておけ。以上だ。]

[相原。幹部クルーに通達。]
[幹部クルーは直ちに中央作戦室に集合せよ。]
[第二クルーを第一艦橋へ。]

[了解。]

艦長代行の古代は幹部クルーを中央作戦室に集めると、全艦放送では口にしなかった"新たな敵"との遭遇の可能性を口にした。
デスラー直々に高速亜空間通信を打ってきた事が、古代にはガミラスを持ってしても対処が困難な事態=新たな敵と判断したのだ。

[幹部クルーである諸君らに集まって貰ったのは他でもない。]
[単刀直入に言う。]
[ワープアウト後、新たな敵と遭遇する可能性は拭えない。]
[かなりの確率で遭遇すると考えている。]

[かなりの確率?]
島が割って入った。

[ああ。かなりの確率だ。自分の経験からの勘だがな。]

[成る程。]

[多くの実戦経験の浅いクルーも今回は乗艦している。]
[そこで、一歩先、いや、二歩先の手を想定して当たってほしい。]
[篠原。航空隊はスクランブルに備えてくれ。]
[真田副長は桐生、アナライザーとチームを組んで下さい。]
[山崎機関長は第一艦橋で機関部の指揮及び島航海長のバックアップをお願いします。]
[森船務長は相原通信長と連携を取りつつ、場合によっては佐渡艦医のサポートを頼む。]
[自分からは以上だ。]
[解散後、第二クルー以下に伝え、ワープにそなえよ。]

[了解。]


[島。ワープ準備。]
[カウント合わせ、はじめ。]

[・・・6.5.4.3.2.1.ワープ!]

こうして宇宙戦艦ヤマトは、イスカンダル星ワープアウト予想宙域へ向けワープした。

◆◆◆

[固定完了。]
[続いて生命覚醒システム、ケーブル接続。]
[スターシャ陛下。仰せの通り、マザー・コンピュータ室に設置完了致しました。]

[ありがとう。執務室に下がってよろしくてよ。]


[……守(あなた)。あの娘(こ)を守って下さいませ。]


◆◆◆
【イスカンダル戦闘艦マザー・スターシア号】
※イメージメカモデル=松本零士氏 作品【クイーン・エメラルダス コミック版より引用。】
設定は私の設定です。

全長:400m
全幅:290m
全高160m

推進機関:波動流動波エンジン×2基
(古の波動エンジン※リミッターによるセーブシステムは無い)

兵装
200cm時空間破滅超重力波砲×2門(2門で一対)
(目標物体に直接、打撃を与える砲兵器ではなく、目標物体の周りに超時空間を形成し、超重力波によって時間を加速させ、目標物体を劣化、朽ち果てさせる兵器である。)
※コスモリバース・システムの副作用を応用した兵器である。

92cm三連装波動衝撃砲×4基:両翼上下に1基づつ
(6門分でヤマトクラスの波動砲に匹敵)
対空イオン粒子速射砲×26基(26門)
波動ブレイカー(スターシャの私室:マザーコンピュータ室のみのシールド)
波動シールド:艦全体に可能

搭載
宙雷艇×1艇
(マザー・スターシア号護衛艇)

【マザー・スターシア号護衛艇(宙雷艇)】
※イメージメカモデル=【スペース・バトルシップ Yamamoto】"ゆきかぜ"より引用。
設定は私の設定です。

全長:80m

推進機関:小型波動エンジン×4基

兵装
三連装空間魚雷発射菅
15.5cm陽電子速射砲×2基
対空イオン粒子速射砲×6基(6門)


第五話へ
つづく。


この物語りは(オリジナル)でありますが、今年の冬公開予定、劇場版[宇宙戦艦ヤマト2205新たなる旅立ち]の二次創作です。
使用している挿し絵的画像はイメージです。