外観は非常に綺麗で某有名修理店でも異常なしと診断されたニコンF。誰でも知ってるカメラチェーン店で査定してもらったらプリズムに曇りありで500円だとか! 既に60年ぐらい経ってるシロモノですからプリズムが曇っていない個体なんかあるんでしょうかね? そんなわけで売却することもなく返品させた個体です。
高校の写真部に入部する際に自分の一眼レフがまだ無かったので叔父のFフォトミックNを持参したら先輩に驚いた目で見られてしまいました。クルマで言うところのオフ会にハコスカGT-Rで乗り付けたようなもんなんでしょう。その叔父も亡くなって既にまる10年。というか血の繋がった叔父叔母も殆どいなくなってしまったのは自分が歳取ったからでしょう。露出計すら付いていないアイレベルボディはやはり一眼レフのデザインスタンダードです。
小中学校の時の貯金をはたいて買ったのがニコンFEと50mmのf1.4。流石に46年も経つと露出計が2段もズレてしまっていますのでそのままでは使えません。ずっと経ってから同期のカメラも買って使ってみましたがやはりこの選択は間違っていなかったと確信しています。中古カメラブームでは後継機のFE2がだいぶ高騰してましたがシャッタースピードの高速側が1/4000秒とシンクロ速度が1/250秒以外は殆ど変わっていないんですよ。で、そのFE2にマルチパターン測光を組み込んだのがFAと言う機種でした。
今どきのカメラは型番だけがコロコロ変わってデザインは殆ど変わらなくなってしまったので愛着が持てるのかと言えば無いでしょうね。しかもせっかく新発売した新品を買っても半年も経てば後継機の噂が出てくるのですっかり消耗品になってしまったカメラ。普通に撮るならスマホのカメラ機能で十分ですよ。賢い人にはわかっているんです!