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ACID JAZZ FREAK

一時のブームとして流されがちなアシッドジャズ。その作品群を取り上げ、思うところを書いていく、時代に逆行したブログです

From the Ground Up / THE ROOTS

2010年11月17日 | HIP HOP

ジャズ・ヒップホップという呼び方が適切かどうか分からないが、現時点で最高のジャズ・ヒップホップを
展開するグループは、この The Roots を置いて他にない、と言い切ってしまおう。

さきに紹介した Guru の JAZZMATAZZ とも、Us3 ともまた違ったアプローチ。
それは、言ってみれば「ヒップホップのフォーマットでジャズを演奏する」とでも言おうか。

生バンドを主体としたヒップホップグループというのは The Roots の他にも存在するが、多くは打ち込みトラックを
ドラムとベースによる演奏に差し替えただけのものに終始している気がする。

The Roots の演奏には、楽器間のインタープレイに似た緊張感が漂っている。
MC、Blackthought がラップする後ろで力強くノックする ?uestlove のドラム、有機的にグルーヴを推進する Hub のベースライン……
サックスで Steve Coleman が参加しているのも、彼らのジャズに対する姿勢が分かろうというものだ。

本作は、彼らの2ndアルバム『Do You Want More?!!!??!』から4曲、それにUKのミュージシャンと共演した
2曲を加えたEPだ。

ジャケットを見ればわかるとおり、Talkin' Loud レーベルからのリリースである。
ジャズ・ヒップホップにも力を入れていた Talkin'Loud が、同じようなことをやっている The Roots に目をつけ
レコーディングした……というところだろうか。

その2ndとは↓である。

『Do You Want More?!!!??!』

当時は「サンプリングなし、スクラッチなし」、言わばヒップホップの常識を覆す言葉とともにリリースされた。
内容についてあまり期待しなかった向きも多かったことだろう。
しかし。
「それっぽい」、あるいは「ごっこ遊び」で終わらない、本気でグルーヴを追求した生演奏ヒップホップをやっている。


とは言え、曲数が多いな……と思ったら冒頭のEPを勧める。
この2ndの魅力を凝縮したような内容だ。

逆に、EPを聴いてこのグループに興味を持ったなら、2ndや
1st↓をチェックして欲しい。

『Organix』


そして彼らはこの後、サンプリングも採用した3rd、そして大傑作と呼び声高い4thをリリースするのだが……
それはまた別記事で紹介しよう。


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