
1stアルバム『Brown Sugar』リリースの後、日本独自の企画盤としてリリースされたライブ盤。
ライナーを読むとライブハウスには観客が殺到して締め出しを食らった人が大勢いたようだ。
曲数は6曲と少ないが、プレミア付きのライブを収めた貴重なアルバムである。
『Brown Sugar』からは4曲(カヴァー含めると5曲)。
フレンドリーな雰囲気で始まる #1 Me & Those Dreamin' Eyes of Mine。
アルバムでは中盤の曲だが、冒頭に持ってきても違和感がない。
カヴァー2曲を挟んで後半は
#4 Shit Damn, Mother Fucker
#5 Lady
#6 Brown Sugar
と続く。
#5 でのバンドメンバー紹介を兼ねたソロ回しは、ライブならではの演出。
低音が回り過ぎじゃないか? と思うくらいのオルガンのベースが、自分がその場に居るかのような臨場感を掻き立てる。
ラストに1stのタイトルトラックを持ってくるのも心憎い。オルガンのイントロが鳴り響いた瞬間に沸き立つ歓声。ライブの醍醐味そのものだ。
カヴァーの2曲は、
#2 Can't Hide Love (EW&F のカヴァー)
#3 Cruisin' (Smokey Robinson のカヴァー、1stアルバムにも収録)
D'angelo は他にも多くの70年代ソウルをカヴァーしている。
観客も当然、同様の志向を持っている人が多いので、イントロや冒頭のフレーズが流れるだけで歓声が上がる。
そればかりか、#2 の曲のブレイク部分では “合いの手” が入っている。 これもライブ盤ならではの “ノイズ” だろう。
1996年リリースだが、2014年に “完全版” なるものがリリースされた。ライブの全曲を収めており、海外でも発売されたものである。
もし今から入手するのなら、もちろん完全版だ(96年版は既に廃盤で中古レコード店でしか入手できない)。
とはいえ、オリジナルの96年版でもその魅力は十分に伝わる。
【関連アルバム】
1stアルバム『Brown Sugar』
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