
日本におけるフレンチ・ポップスの代名詞といえる存在、クレモンティーヌ。
彼女の初期の頃のベスト盤的なポジションが、本作だ。
カテゴリ分けに迷って「R&B」枠に入れたが、このアルバムは決してR&Bではない。
DEEP FOREST のようなエスニック・テクノっぽい冒頭から、ジャズありボッサあり、様々なフォーマットで
彼女のかわいらしいヴォーカルを楽しめる作りになっている。
日本びいきの彼女には、日本だけの独自企画盤も多く存在するが
本作は海外でもリリースされたものだ。
もちろん代表曲を集めてはあるのだが、「曲の有名さ」よりも「楽曲のクオリティ」に視点をおいて組まれている気がする。
それ故、聴き飽きないアルバムになっている。
これを足がかりに、彼女の他のアルバムを聴きたくなる。
幅広い音楽センスと、コマーシャルな楽曲との絶妙な距離感。
彼女はもっと評価されて良いと思う反面、知られ過ぎてつまらなくなるくらいなら
いっそこのままでいい、とも思う。
複雑なファン心理だ。
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