goo blog サービス終了のお知らせ 

ACID JAZZ FREAK

一時のブームとして流されがちなアシッドジャズ。その作品群を取り上げ、思うところを書いていく、時代に逆行したブログです

Turn It Out Remixed / SOULIVE

2014年10月09日 | HIP HOP

SOULIVE はオルガン、ギター、ドラムスの3人で構成されるジャムバンドである。
彼らのアルバムなので「Instrumental」にカテゴライズすべきなのだが、このリミックス集は完全にHIP HOPの作品と言っていい。

というより、元の楽器演奏を期待しないほうが良い。

SOULIVEの演奏が好きで、オルタネイト・テイクを求めているなら、このアルバムは勧めない。
趣旨が完全に異なるからだ。

これは、「HIP HOPのアルバム」である。

SOULIVE の楽曲があくまで元ネタに過ぎないということを、このアルバムはよく表現している。
元曲を弄り倒したトラックに、BEATNUTS はじめ様々なHIP HOP ミュージシャンがラップを乗せている。

それだけではない。
ラップはあくまで表現形のひとつに過ぎないので、インスト・ヒップホップ的なトラックもある(Madlibの『Shades of Blue』のような)。

とは言え、元曲を蔑ろに扱っているわけではもちろんない。
SOULIVE の楽曲が持つグルーブ感、ジャムバンド特有の“うねり”を、切り口を変えて見せつけている。
くすんだ空気、密閉された感じを湛えたアルバムだ。

これはHIP HOPに馴染みの薄いジャズファンに聴いてもらいたい作品だ。
BEATNUTS ファンには、これをきっかけにSOULIVE にも興味を持ってもらえたら嬉しい。






コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« World Standard Schema / var... | トップ | In The House / GILLES PETERSON »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。