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Art&Blue-Liberalism:青き自由主義 復刻版 など 

アダム・スミスとマックス・シュティルナーの思想を参考にして自由に個人が生きる世を目指す!

歴史上で成功した自由ある社会主義を挙げるなら

2020-09-02 20:03:17 | 政治・経済・社会
むろん社会主義は共産主義から社民主義まで幅広いのでひとくくりにはできない。

ヨーロッパなどで採用されている社会主義は市場経済を残しながら介入する形でカール・マルクスやファビアン協会などが開発した社会主義の理論を修正しながら浸透させている。革命プロレタリア独裁の無い、アントニオ・グラムシが掲げた文化レベルで社会主義理想を浸透させ市民の多くの意識改革から始まった民主主義的な社会主義路線である。現にヨーロッパ連合構想も国家を超えた人民の団結という社会主義理想の影響を受けている。

シンガポールも社会統制のための、封建主義や帝国主義からの脱却によるプロレタリア革命政権を政治レベルで採用し、経済においては社会主義とは対極の英米よりも自由資本主義を導入しているが、人民全体の福祉と幸福の実現を実利的に実現した。

もし、本家本元のハードコアな社会主義(プロレタリア革命、所有権廃止、生産手段の社会化など)の成功した社会主義を挙げるならば真っ先にスペイン内戦時代の人民戦線の功績によって設立された無政府共産主義政権のスペイン共和国でしょう。所有権廃止は納得いかんが、独裁無しで生産手段の社会化に成功したことと、独裁じゃないだけでなく政府そのものを廃止して人民主体の直接民主制=無政府を成し遂げたことかな。

長期政権が続かなかったのは、敵の敵は味方の理論でソ連についてしまったこと。社会主義理念はお互いにもっているが独裁社会主義のソ連とでは政治理念が根本的に違っていた。ソ連が介入したことによって親ソ連派と無政府共産主義本流とその他派閥との内紛が発生してしまったことにより内部から崩壊した。

この崩壊以前は、実はフランコ率いる権威的保守主義のスペイン国と互角に戦えるぐらいの戦力はあった。会社の経営者が資本家から組合に替わって政府の規制がなくなったら弱くなると思われた生産力が、実は政府の干渉がない自主的な労働者の集まる組合主体で経営を民主主義的に決定する経済に移行してから、労働者それぞれがモチベーションを発揮し分業と特化も維持され高い生産力をキープしていた。 




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