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江州佐々木南北諸士帳 伊香郡・浅井郡① (大澤寺転載) 

2020年06月05日 | 古文書
「江州佐々木南北諸士帳」は近江佐々木氏の時代に城と城主名を書き記したものです。
これは「大洞弁天当国古城主名札」とともに知られ近江史に関わる諸書にこちらからの引用が見られます。

ブログ等でも触れる事が多いと思い、近江にまつわる姓氏に直に触れられるということもあってここに滋賀県教育委員会がまとめたものを書写することとしました。
ご参考までに御覧ください。

冒頭の教育委員会のただし書きからそのまま書き写します。

『内容は城名(所在地名)と人名およびその注記であり、すべて「城主」と「住」の区別が付けられている。
もっとも中には「俵藤太屋敷」といった城館址(伝承地?)なども含まれており、必ずしも佐々木氏の家臣一覧とは言えない。

これらの記載内容がいかなる典拠に基づいて記されたのかは今のところ不明だが、六角義賢らを「箕作氏」とするなどあきらかに「江源武鑑」の影響を受けた部分があることは注意を要する。しかし、全体的には必ずしも荒唐無稽なものではなく、今後の調査の一つの参考とすると共に、その信頼性については調査の結果とも合わせて検討していくことが必要であろう。
収載されているのは、本文の記載によれば
伊香郡57人
浅井郡105人
坂田郡220人
犬上郡64人
愛知郡89人
神崎郡46人
蒲生郡161人
甲賀郡89人
栗本郡(栗太郡)19人(実際は38人)
野洲郡19人
志賀郡71人
高島郡28人
であり、地域的に大きな偏りがある。

底本には八日市市(現東近江市)布施町大久保黎夫氏所蔵の写本を用いた。原本・写本とも一般には所在が知られておらず、今のところこれ以外のものが入手できていないことによるが、良質の写本であり、作成された時期も、扉の「宝暦三年(1753)」を一応信用して問題ないと思われる。
一郡の記載を全部収載している「近江坂田郡志」・「甲賀郡志」と比較しても内容は殆ど一致しまた他の郡についても「近江坂田郡志」に挙げられた各郡の人名数と概ね一致するため、一応同系統の写本で大きな異同はないと思われる。郡志の記載で底本に欠けている部分など若干の異同は参考のため注記した。』

(表紙)
「近江太守  佐々木家南北   諸士扣」
先陣は宇治川とのミ聞つるに世々に其名の張し高綱
宝暦三年うつし置ものなり 
いにしへは志賀の都の八重一重けふ近江路ににほう九重
大綱も小綱も切てなかしたる其先陣の代々に高綱


伊香郡

柳ケ瀬    住 佐々木随兵    柳ケ瀬重介
中之郷    住
川並     住
木之元    住
黒田城主   佐々木京極末     黒田右近太輔高政
黒田     住 雨森十太夫
西安閉城城主 佐々木随兵      阿閉五郎
西安閉    住          阿閉三河守
西安閉    佐々木浅井籏頭   〇阿閉淡路守
東阿閉    住 随兵       加藤備中守
東阿閉    住 同        加藤佐渡守
東阿閉    住 同        加藤孫六
東野     住 佐々木浅井随兵  東野刑部左衛門
東野     住          東野佐馬亮
東野     住          平野佐兵衛
西山     住 佐々木浅井随兵  西山且右衛門
磯野城主   住 佐々木浅井随兵  磯野源三郎
磯野     住 伊予守元摂州   磯野伊代守通信
磯野     住          磯野右(ママ)右衛門太輔
磯野       佐々木随兵磯野末 宮沢右衛門
千田     住 佐々木浅井随兵  千田采女正
河合     住 佐々木浅井随兵  雨森後藤次
高野
小山
石道
高月     住 佐々木浅井随兵  片桐備後守
高月     住          片桐土佐守
高月     住          片桐備中守
高月     住 後信長ニ出     片桐市正
柏原     住 佐々木随兵    柏原美濃守実貞
田部山城主  住 佐々木随兵    田部民部少輔信頼
              元勢州田部義士後弾正正義氏男
井之口    住 佐々木随兵    井之口宮内少輔
井之口    住          井之口仙蔵
井之口    住 黒田末      小寺重蔵
井之口    住          寺田半之助
尾山     住 佐々木浅井随兵  尾山彦右衛門
山本城主   佐々木随兵      山本九郎
                山本源氏嫡流是也
頼義三男新羅三郎義光孫武田義栄九男山本九郎義恒
山本城主   住          阿閉氏
布施     住 佐々木浅井随兵  布施次郎左衛門
横山     同前  高島末    横山掃部介家盛
横山     同前  高島末    横山和泉守
横山     同前  高島末    横山宮内少輔
横山     同前  高島末    横山佐渡守高長
森村     住 佐々木浅井随兵千田末森右京亮家祐
猫今村庄   住 佐々木浅井随兵籏頭〇今村掃部介国平
        元弘建文(武カ)之乱軍功家太平記ニ見タリ
大寺     住 浅井随兵     大寺右近大輔
西野     住 佐々木浅井随兵  西野丹波守
雨之森    住 佐々木浅井随兵  雨森主計
東柳野中村  住          大村新左衛門
等円寺    住 佐々木浅井随兵大原末 高山左近少輔
  十一代屋形信綱長男
        大原判官二男重綱子流夫馬高山池下本郷竹腰
右五十七人今計四十六人也

浅井郡

月ケ瀬    住 佐々木随兵    月ケ瀬若狭守
野村     住 佐々木浅井随兵  野村肥前守貞元
    十一代信綱四男対馬守高氏末流
野村     住 佐々木浅井随兵  野村伯耆守 
野村     住 佐々木浅井随兵  野村主膳
野村     住 佐々木京極随兵  多賀左近
野村     住 佐々木浅井随兵  狩野弥八郎
野村     住 龍ケ鼻合戦討死  狩野次郎左衛門
野村     住 龍ケ鼻合戦討死  弟 次郎兵衛
三田村住   住 佐々木籏頭浅井随兵〇三田村(佐々木)
                     左衛門太夫氏光
三田村    住          三田村相模守
三田村    佐々木京極随兵氏族  多賀備中守
瓜生     住 佐々木浅井随兵  海北善右衛門
瓜生     住          海北主善
瓜生     住          海北主水正
尊勝寺    住          日下善介
尊勝寺    住          関谷右平次
尊勝寺    住 佐々木京極随兵大塚末 川上長門守
尊勝寺    住 佐々木浅井随兵安芸守ト伝 大橋善次郎
尊野村    住          伊藤斎六
尊野村    住          伊藤太平尉
尊野村    住          伊藤小平尉
郡上     住 佐々木随兵浅井氏族浅井宮内少輔長頼
郡上     住          浅井左近将監長家
郡上     住          浅井石見守
郡上     住          浅井斎宮介
郡上     住 佐々木浅井随兵  矢野弾正
伊部     住          伊部六郎
伊部     住 佐々木浅井随兵  伊部清兵衛
伊部     住          伊部大学介
西尾上    住 佐々木随兵    浅見
今西     住 佐々木浅井随兵  熊谷小市郎
今西     住          熊谷弥次郎
    武州鎌倉随兵直実末芸州若狭江州塩津南浜今西是ヲ
                       三熊谷ト云
種路     住          山本判官
大井     住 佐々木随兵    高橋越前
大井     住 鈴木三右衛門   高橋源左衛門
大井     住 浅井随兵     大井新左衛門
大井     住 伊吹遠江守弟新介 乾 庄司
河毛     住 佐々木随兵    浅井玄蕃介
河毛     住          浅井新八郎
河毛     住          浅井内匠頭
河毛     住          川家三河守
河毛     住 佐々木浅井随兵  伊吹宮内少輔
河毛     住          伊吹周防守
河毛     住          伊吹丹後守
田中     住 佐々木随兵    田中筑後
田中     住          田中貞林斎
速水     住 佐々木随兵山本源氏速水右馬介
              速水冠者頼信ヲ元祖トス
速水     住          渡辺勘兵衛
速水     住          渡辺甚介
速水     住          今井林右衛門
南濱     住 佐々木随兵近江三熊谷一党
年花     住 浅井随兵     南部左衛門
安養寺城主  佐々木浅井随兵    安養寺三郎兵衛
安養寺    住 佐々木浅井随兵籏頭〇安養寺河内守秀春
安養寺    住          安養寺猪介高春
曽根     住          曽根民部
錦織     住 佐々木随兵山本源氏 錦織民部少輔
錦織     住          錦織図書
小室     住 佐々木浅井随兵  小室隼人
巣ケ谷    住 佐々木随兵新六大和守浅井下総守綱政
下山田    住 佐々木浅井随兵  山田掃部介

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