みさきの日記

主に芸能関係の記事から気になったものをとりあげています。よかったら読んで下さいね。

素晴らしきこの世界

2012-12-08 06:44:57 | 日記
先週は、お昼に高級懐石料理を食べました。

お任せ季節の料理コースを注文し、しばし庭を見ながらゆっくりとそしてボ~っとしていると

「ちょっと責任者を呼んでよ」

と、荒々しい声。

何事かと覗いてみると、主婦の方々らしき、4人の団体さん。

「せっかく遠いところからここのお店の評判を聞いてきてるのに、ここの席はないでしょ!?席をかえてよ!!」

「その人たち、聾唖でしょ?食べた気しないでしょ!!」

「いかがなさいましたでしょうか?」

の言葉で現れた、一人の男性。

40歳くらいでしょうか?少し恰幅のいい男性。

「あんた、店長?」

の主婦の問いに

「左様でございます。」

と答える男性、どうやら店長さんのようです。

「いかがも何も、この席は嫌なのよ。お向かいがあんな人たちだし。席を変えてよ!」

「かしこまりました」

次の瞬間、店長はクルっと振り向き、養護学校の方々に対し

「お客様、手荷物をおまとめいただけますでしょうか?当店自慢の特別室、風雅(ふうが)へご案内いたします。もちろんお料理も改めてご用意させていただきます」

「特別室、風雅へご案内いたします」

と、店長さんの掛け声とともにサっと現れる女中さんや板前さん方。

「本日は、ようこそいらっしゃいました」

と、一糸乱れぬお辞儀と掛け声。

団体さんも、主婦の人たちも、そして私を含むほかのお客さんも一瞬何が起きたかわかりませんでした。

ですが、一人の男性の

「素晴らしい!!」

の声と拍手をきっかけにすべてを理解した私やほかのお客さん。

涙を流しながら、ただただ店長さんに頭を下げる養護学校のスタッフの方。

思わず私も大きな音で拍手しました。

そこにいるお客さんすべてが、満面の笑顔です。

お昼御飯を食べにきただけなのに、なんて素晴らしい方々が働いているんだろう。

そう思ったのは私だけじゃないはずです。

人の素晴らしさ、相手を気遣う心配り、これこそ人間の温かさだと、私は思います。

心無い、今回見た主婦の団体さんのような方々がいるのも事実です。

しかし、それをものともせずに切り返し、自分たちの落ち度で不愉快にさせてしまったわけじゃないのに、お客さんの心を温かくする行動や言葉。

こんな人たちがたくさんいたら、もっと素敵な世の中になるなぁなんて思ったりした先週の週末でした。