覆面評論家 改

サッカー、格闘技などスポーツ全般を綴ります。
日本の弥栄を祈念

魔裟斗 オーレローセンを踏み台にブアカーオを!

2007-03-31 20:27:43 | K-1
4月4日のK―1ワールドMAX世界最終選抜(横浜アリーナ)に出場する魔裟斗の調子がすこぶる良い。

トレーナーの土居進氏の指導の賜物のようだ。800メートル走を1日10~12本もこなし、キック力・スタミナ・身体のキレがアップしたらしい。

魔裟斗の目標は目先のオーレローセンではなく、ブアカーオを倒してK―1ワールドMAXで優勝することだ。

MAXで優勝するために、トーナメント3試合を勝ち抜く必要がある。スタミナとケガをしない頑健さも重要な要素だ。とりあえず王者奪回に一歩近づいた。

そして今年のテーマは『挑戦』である。この心がけであれば、魔裟斗も初心に戻ってガツガツと飢えた狼のように戦えるだろう。

強い魔裟斗ではあるのだが、ここ一番で負けてしまう。精神力や技術的な問題ではなく、戦いにも工夫が必要だ。

魔裟斗はキック力とスピードの速さは十分にある。しかし勝利に結びつかない。キックやパンチもヒットするがダウンを奪うことができない。それは魔裟斗に連打がないとか、コンビネーションが悪いとかの問題ではなく、的確な戦術のもとに戦っていないのであろう。

魔裟斗は強さだけで戦っている印象をうける。もっと明快に相手の弱いところを攻め、最大の攻め手を封じる戦いができれば、800メートル走のトレーニングの効果も倍増することになるだろう。




藤鬥嘩裟・K-1のHIROYA・亀田和毅 3つ巴の戦い!

2007-03-24 17:54:33 | K-1
キックボクシング「天空」、「魔裟斗2世」の異名をとる中学2年生のキックボクサー藤鬥嘩裟「藤ジム所属」が、デビュー第3戦となる4・15新宿大会で初のメーンを務めることが発表された。

同世代のK-1のHIROYA・亀田和毅をライバルとし、藤ジム・加藤重夫会長が14歳の藤鬥嘩裟(ふじ・つかさ)を、6月にJ-NETWORK、7月上旬の天空の大会で「ランバー・ソムデートM16」と対戦させる。かなりのハードスケユールだ。

14歳は成長盛りであり、骨格が完成していない。ハードな連戦どころか、実戦も避けたいところだ。筋力が大人以上にあり、パワーがあっても十分に注意したほうがいいだろう。甘やかさず育てることは賛成だが、精神的にも肉体的にも成熟してないことを理解しなければならない。

無理のないスケジュールでの実戦経験は役に立つかもしれない。しかしより必要なのは、14歳の成長期に最も効果のあがるトレーニングをすることだ。

筋力トレーニングよりも、瞬発力をつけるトレーニングがよい。循環機能を向上させることも若いほうが効果が高い。そして視神経と全身の神経系のトレーニングも欠かせない。

視神経と全身の神経系は、年齢が高くなるほどトレーニングの効果があらわれにくい。若いときから鍛えて貯金をするべきだ。打撃系格闘技の「一流と並の差」は神経系の差にあると言っても過言ではない。

藤鬥嘩裟(ふじ・つかさ)の挑戦が、果てしない消耗戦ではなく、将来への基礎づくりになること祈る。



桜庭和志の座を狙う! 柴田勝頼 

2007-03-17 11:38:48 | K-1
 3月12日HERO’S開幕戦で山本宜久をKOしたプロレスラーの柴田勝頼(ARMS)が、K―1プロデューサー谷川氏に「ポスト桜庭和志」に指名された。

かつてヒクソン・グレイシーと対戦し苦しめた山本宜久を秒殺したことが、谷川氏の眼鏡にかなったようだ。

そしてパンチの一撃でダウンを奪ったことが、派手さをアピールすることになった。一部のスポーツ新聞は、「プロレスラーは打撃不得手」のイメージを払拭したとする。

プロレスラーの中でもパンチ力が秀でている者もいる。拳がまともに顔面にヒットすればダウンも奪える。柴田勝頼のパンチ力も山本宜久を沈めるには十分だった。

「プロレスラーは打撃不得手」は、総合格闘技で打撃系の選手にプロレスラーが倒されている事実から発生している。

従ってそのイメージをかえるには、パンチ力強化や攻撃のコンビネーションも必要だが、ガードを中心とした防御の強化にある。

打撃系選手がパンチ攻勢に出たとき、ガードで防ぐのだが徹底できていない。中にはノーガードで打たれ続ける例もある。練習はしているのだが、試合では使えないのだ。不得手なのではなく単に練習が足りないだけだ。

柴田勝頼はい一方的に攻めて勝ってしまった。山本宜久が放つキックでできたスキにつけ入り、パンチをみごとヒットさせた。前にでるタイミングの良さとパワーの強さだけは光ったが、時間が短すぎてその他は観られなかった。

総合格闘技では得意技を持つと同時に、あらゆるテクニックを身につけなければならない。桜庭和志でさえ外国勢と戦うために、打撃の強化も徹底的に行った。レスリング出身の山本キッドや柔術出身の須藤元気でさえ、K-1MAXに出場できる打撃能力がある。

総合格闘技の進歩発展を考えれば、柴田勝頼も打撃の強化そして防御もレベルアップに努めたい。



中村俊輔の新境地開眼には?

2007-03-09 14:32:35 | 中村俊輔
欧州チャンピオンズリーグ決勝T1回戦第2戦で中村俊輔のセルティック(スコットランド)は、敵地で延長で激闘の末に0-1でACミラン(イタリア)に敗れた。

セルティックは圧倒的なACミランの攻撃に最期まで耐えた。エース中村俊輔がフリーキックを決めてさえいれば、と悔いの残る試合であった。中村俊輔自信が「どんどん上に行くだけだね。全然、下を向く敗戦じゃない。」と前向きなことがこの敗戦での収穫である。

「個人的に一発でなにかできる能力が必要。」と中村俊輔は発言している。スコットランドでは無敵でも、世界に出ればまだ弱いセルティックにいればこそ、中村俊輔はこの思いにたどりついたのだろう。

中村俊輔はFK・CKや創造力・状況判断力は超一流でも、劣勢な試合で1人で試合を決める力が不足している。その克服にはミドルシュートやドリブルも必要だ。そして相手からボールを奪い取る技術だ。

中村俊輔はドリブルも高い技術があるが、1人で何人もごぼう抜きして突進するプレーではない。ドリブルのスピードアップを目指すよりも、繊細なキープ力アップが必要だろう。そして複数人に囲まれても突破できるボールコントロールも必要だ。

さらに上を目指すなら、広い視野と広い範囲の状況判断力だ。囲まれる前に状況を素早く判断し、回避しなければならない。中村俊輔は広い視野と広い範囲の状況判断力に優れているが、ACミラン級を出し抜きたいのならその能力アップに努めなければならない。

広い視野と広い範囲の状況判断力が究極まで高まれば、視界にない背後から迫る敵や仲間の動きも五感以外の不可思議な力で把握できるようになってくる。中村俊輔の求める「一発でなにかできる能力」もこの境地にまで到達すればあらゆることが可能になる。



3戦連続のゴールも勝負はこれからだ! 高原直泰 

2007-03-04 08:55:26 | サッカー
フランクフルトのFW高原直泰が公式戦3戦連続のゴールを決めた。3月3日にホームでのハノーバー戦に先発した高原直泰は後半13分に右サイドからのクロスを右足で先制点叩き込んだ。

UEFA杯、ドイツ杯と合わせ、今季通算15得点目。リーグ戦は今季9点目。ペルージャ時代の中田英寿の10得点を抜く勢いだ。

この試合の高原直泰の動きは鋭かった。ゴール前のポジション取りも良く、パスコースの読みも良い。高原直泰はゴール前でのスピードも含め、ストライカーの素質は高い。ポジション取りやパスコースの読みは練習でも上達するが、天性の才能によるところが大きい。

ゴールを決めた以外にもシュートは何本も放った。万全な得点チャンスとは言えないまでも、得点をするまでの最後の部分にまではたどりつけたのだ。ここが高原直泰が最も得意なところだ。

しかし最後のワンタッチが、世界のトップに比較して見劣りする。要するにシュート能力を高めれば、度肝を抜くストライカーに進化できる可能性が、まだ残されている。

シュート能力は地道な練習で大きく向上させることが可能だ。この最も基本的なシュートを鍛え上げることで、弱いチームにいても自分のゴール数を稼げるようになる。いままではずしてきたシュートのわずか10%をゴールできたらどうなるだろうか?恐ろしいことである。

才能がどれだけあっても、高原直泰には基本練習が最も必要だ。このまま終わるか、トップへの階段を昇るかは高原直泰の自覚の問題だ。

セリエBやCをさまよい、引退まで勧告されたイタリア代表FWトニのように、努力でトップまで昇りつめた苦労人もいる。トニに比べれば、現在の高原直泰は環境に恵まれている。

いまの高原直泰レベルでは、「3戦連続のゴールは調子がいいから」との一言で終わりだ。要するに「実力以上だ」との内容を言外に含んでいる。この評価を一変させるような実力をつけなければならない。