覆面評論家 改

サッカー、格闘技などスポーツ全般を綴ります。
日本の弥栄を祈念

監督の要求とおりの活躍 中田英寿

2005-10-30 19:05:36 | 中田英寿
2戦連続でチャールトン戦先発した中田英寿。決勝アシストを決め、アラダイス監督の評価も高まった。フェイント、ドリブル、スルーパスにかつての鋭さが戻った。

ロングパス多用するプレミアリーグは、攻撃と守備で選手に豊富な運動量を要求する。無駄とも思える激しい運動量に、中田英寿も相当苦しんだはずだ。守備においては、ボールめがけて走りまわるスタイルに、中田英寿の頭脳は空回りした。スタミナがつけば、中田英寿のコンピューターも、試合中に稼動するだろう。

本来の力を取り戻せば、ボルトンのサッカースタイルを変えることも不可能ではない。しかし今自分の我を出すことは自殺行為だ。アラダイス監督のより深い信頼を勝ち得るには、コンスタントにゴールとアシストを決める必要がある。それに加えて、監督の要求する働きも必要だ。アラダイス監督は当初、中田英寿にスピード不足と、守備での課題を突きつけた。

スピード不足の克服には、瞬時に反応し、攻撃と守備を反復して繰り返す必要がある。判断力と大局観に秀でた、中田英寿の本来の力は発揮できないプレーだ。機械的にボールを追いかけまわす事は辛いだろうが、スタミナさえつけば、スピード不足も守備も合格点をもらえるだろう。

中田英寿の技術はプレミアでも一流だ。中田英寿の個性を発揮するために、本当に必要なのはスタミナだ。スタミナに余裕があれば、中田英寿の頭脳はフル回転し、勝利のための答えを試合中に弾き出せるようになる。そうなればレギュラー争いのライバルの2人のアフリカ勢オコチャとファディガは敵ではない。


最後のワールドカップ? 中田英寿

2005-10-29 09:41:51 | 中田英寿
日本のサッカー界の王様中田英寿が、日本代表として国内の試合に出場するのは、アンゴラ戦が最後になることが判明した。ドイツ杯の次は33歳になる。いかに技術と頭脳的に優秀な中田英寿でも、体力的に厳しい。

頭の良い中田英寿は、海外移籍前から引退後の第2の人生について語っていた。海外へ永住するのではなく、日本で勉強して資格か技能を身につける計画だったはずだ。ならば日本のファンのために、最後はJリーグに帰ってくるべきだ。ドイツW杯とプレミアで大暴れした後、日本で勇姿を披露してほしいものだ。少し気にかかることは、第2の人生計画がサッカーと縁のない世界を志向していることだ。

短期間で外国語をマスターしてしまう、頭脳優秀な中田英寿だ。会計士の難しい試験も、簡単にクリアしてしまうだろう。しかしサッカーでも類まれな才能がある。優秀な頭脳はサッカー界の指導者として、役だてて欲しい。サッカーの戦術眼は頭脳から生まれるものだ。中田英寿にしかないものがある。チームの監督、コーチ、サッカー教室の経営者としても、自分が納得いく仕事ができるはずだ。


フリーキックは芸術だ! 中村俊輔

2005-10-28 20:31:48 | 中村俊輔
マザーウェル戦で待望のFKを決めた、セルティックの中村俊輔。ファンが待ち焦がれた一発だ。FKが決まらなかった原因は、日本のものより重いボールの感覚がつかめなかったようだ。

中村俊輔は居残り練習で、脳細胞に新たな神経回路を造った。FKの練習で相当苦労したが、決して無駄にはならない。大脳から足先の神経に至るまで総動員して、神経系に付加価値がついたからだ。増えた神経はFKにのみ役立つものでなく、汎用性があり使いまわしがきくのだ。パス、ドリブル、ミドルシュート他全てに点火したはずだ。

キルマーノック戦でスコットランド各紙に酷評されたが、マザーウェル戦で各紙は大絶賛だ。FKでの得点があったからこそ、アシストも華麗なパスも評価されるのだ。新聞紙は単純である。深い内容を追求するわけでもなく、表面上の勢いだけで記事を書きたてる。これからもコンスタントに得点をたたきだすことだ。美しいFKでセルティックを満開にしよう。





須藤元気の次はK-1MAX 山本KID徳郁

2005-10-27 22:01:57 | K-1
大みそかのDynamite!!で対戦する山本キッドと須藤元気。圧倒的に山本キッドが有利だ。山本キッドが手を抜いたり遊んだりしなければ、強力なパンチの前に須藤元気は沈むだろう。

須藤元気が得意の寝技に持ち込んでも、スキがあれば山本キッドのパンチが襲いかかる。仮に山本キッドの腕を殺しても、須藤元気は攻めきれない。山本キッドは日本人離れしたパワーとレスリング仕込みのブリッジで、須藤元気をひっくり返してしまうだろう。

須藤元気に攻め手があるとすれば、トリッキーな技だ。寝技でトリッキーは通用しないが、スタンディングでのバックブローは脅威だ。しかし単発技であるため、山本キッドには効果が薄い。逆に山本キッドのカウンターの格好の餌食になりやすい。山本キッドの本能と反射神経は抜群だ。ホイラー・グレイシー戦も、カウンターパンチ一発で失神させた。ホイラ・グレイシーが膝蹴りで攻めるのを、山本キッドは皮一枚で逃げると同時に右フックをお見舞いした。

頭で考えてできることではない。山本キッドの本能がパンチを繰り出したのだ。須藤元気がトリッキーな新技を使おうが、山本キッドには効果が少ない。技を出すこと自体が、山本キッドに接近することになるため危険なのだ。須藤元気にできることは守りきって判定に持ち込むのが精一杯だろう。

山本キッドは総合だけでなく、K-1MAXでもチャンピオンになれる素質がある。大みそかは山本キッドの勝利でほぼ間違いない。ならばその後はどうするのか?そのまま王座の防衛に専念では面白くない。チャンピオンを返上してK-1MAXに再度挑戦はどうだろうか?総合の試合をしながらK-1MAXに挑戦では、練習に集中できない。真の王者になりたければおもいきったことが必要だ。総合と打撃の2つのチャンピオンはいない。山本キッドならできるかもしれない。


チームプレーも大事であるが? 中村俊輔 

2005-10-25 20:17:09 | 中村俊輔
キルマーノック戦での中村俊輔のプレーに、英国各紙は辛口評価をした。ピンポイントのパスは素晴らしいが、試合のスピードについて行けない、と散々な酷評だ。事実はどうだろうか?

スコットランド全体にいえるが、攻めの意識が強くそれでいて中盤に細かなパスがない。前線に大きく蹴りこんで、ゴールに殺到する。その大味な試合展開を変えようと、セルティックのストラカン監督は、中村俊輔に白羽の矢を立てたのだ。

中村俊輔の加入によって、セルティックは変わりつつある。しかしポジション争いが激化するなか、チームの仲間は点を取るために、ボランチまでがゴール前に殺到する。その状況で冷静な中村俊輔は、空いたスペースをカバーするために、わざと試合のスピードについて行ってないのだ。

中村俊輔の状況判断力があれば、試合のスピードについて行くのは簡単なことだ。中村俊輔がボールの周りを走りまわていれば、ボールタッチの回数を増えるし、得点にもからめるだろう。しかしそれは従来のサッカースタイルである。中村俊輔が加入した意味がない。

中村俊輔は新聞紙に酷評されても、ストラカン監督とのミーティングを欠かさないことだ。監督の理解さえあればとりあえず安泰だ。

酷評されるにもそれなりに理由がある。スピードがない、試合に入ってない等の理由はたった一つの根本の原因にたどり着く。「得点をしてない」この事実だけだ。

FKでもミドルシュートでもいいから、コンスタントに得点をすることだ。アシストでは評価を受けれない状況になってきた。得点をすれば、中村俊輔しかできないプレーが賞賛される日がくるだろう。中村俊輔はもっと欲をだして点を取れ!


苦境の打開はゴール! 中田英寿

2005-10-24 20:07:33 | 中田英寿
アラダイス監督に「永久契約」の最大の賛辞を受けた中田英寿。やはりFKで得点したことが大きい。アラダイス監督が中田英寿を獲得した1番の理由は攻撃力だ。司令塔としてゲームメイクを要求されたのだ。

移籍後アシストも記録しそれなりに貢献はしていたが、勝利に結びつかなかったため、中田英寿が敗因のスケープゴートになっていた。敗因はチーム全体の責任であって、中田英寿1人が負うものでない。中田英寿の守備力は一流で、プレミアリーグで通用している。これからも得点やアシストで、目に見える形でチームに貢献すれば、中田英寿に対する悪評はでないだろう。重大な欠点でない守備のことを言われるのは、得点にからんでいなかったからだ。

プレミアでは得点することで評価があがる。アシストも中盤での組み立ても、評価は二の次になりやすい。これからは安易にスルーパスをださずに、自分でミドルシュートを蹴ることも大事だ。ボルトンでは競争に負けないよう、仲間に遠慮せずゴールを狙おう。

日本代表では「王様」なのだから、中村俊輔や他のメンバーを前面に押し出すべきだ。王様は将軍を前線で戦わせて、後ろから指揮するものだ。手柄を焦って、自分で得点を狙いにいくのは問題だ。クラブでのプレーと代表でのプレーをしっかり使い分けて欲しいものだ。


最大の危機が到来! 中村俊輔

2005-10-23 13:35:43 | 中村俊輔
セルティックの中村俊輔が、ストラカン監督に警告を受けた。日本代表のアンゴラ戦に強行出場すれば、レンジャース戦のスタメンはなくなるのだ。ストラカン監督に頼りにされている証明である。

中村俊輔は対応を誤ってはいけない。中村俊輔の気持ちは代表により多く傾いているだろう。過去2回の出場チャンスを逃し、特に前大会では疑問の残る代表落ちだった。執着する気持ちは理解できる。ストラカン監督がジーコ監督と、直接に話合いをしたいと言っている。両者の裁定に任せることが必要と思う。

中村俊輔はジーコ監督に、了承を得る事が必要だ。状況によっては、アンゴラ戦の出場ができない事をだ。ジーコ監督なら理解してくれるだろう。情のある人なのだ。中村俊輔のクラブでの立場が悪くなれば、代表でのプレーにも影響する。クラブとは絶対に良好な関係を保つべきだ。

レンジャースは、過去リーグ2強を争ってきたライバルである。特にリーグ戦では、次の試合に負ければが優勝が遠のく。ストラカン監督が血眼になるのもうなずける。中村俊輔はストラカン監督を説得するより、ジーコとの話合いを重視した方が良い。

アンゴラ戦に出場できなくても、ジーコ監督にさえ理解してもらえれば代表落ちはない。中村俊輔は1戦ごとを全力で戦い、得点とアシストを積み重ねよう。実力さえあれば代表が逃げていくことはないし、代表での連係プレーも問題ない。


孤軍奮闘の悲劇 大久保嘉人

2005-10-22 13:29:16 | サッカー日本代表
チームはアマチュアのアルコジャーノに1-4で惨敗したが、マジョルカの大久保が今季公式戦初ゴールを決めた。マジョルカは中盤での組み立てがなく、ロングパスの雑な攻撃だった。この状況で大久保の活躍は難しいが、少ないチャンスをものにしたことは評価できる。この試合に限らず今季のスペインリーグでは、チームは試合を支配することができず、大久保は前線に取り残され孤独な戦いが続いている。

ボールをキープできず、中盤での競り合いに勝てないことに、大久保の責任はない。前線からボールを追い常にプレシャーをかけ、チームプレイに徹している。そして自分でボールをカットし、ドリブルで切込んだり、効果的なパスだしもする。チームが低迷する中、地元紙の評価は高い。孤軍奮闘でも輝きはあるのだ。やはり1人の力では限界がある。今季の初ゴールが遅れたのも、味方のサポートがないからだ。チームの戦力を考えると、この状況はシーズン中続くだろう。

だが大久保は悲観してはいけない。この状況だからこそ、目立つということもある。組織的な中盤の組みたてから、攻撃できない以上は、自分1人で打開する努力をしよう。中盤でボールを取ったら、鋭いドリブルを披露しよう。相手デフェンスをドリブルで、何としてでも抜き去るのだ。実戦でドリブルの練習をしていると考えよう。強いチームにいたら、個人プレーは許されない。実戦の緊迫した状況で、自分の力を試せるのだ。前向きに考えてこそ進歩がある。

時間が1分でもあれば、ミドルシュートでもドリブルでも、見せ場はつくれる。ジーコ監督は大久保を見ているのだ。チームの不甲斐なさを気にすることなく、自分の道を迷わず進め!


シャムロックに打ち勝てるか? 桜庭和志

2005-10-20 21:32:55 | K-1
プライドでの復帰戦の相手がシャムロックに決定した桜庭和志。全盛期の桜庭であれば、打撃をシュートボクセで修行しなくても勝てただろう。シャムロックはパワーファイターで打撃中心である。寝技勝負でもパワー勝負だが、パンチにさえ気をつければ怖くない。

一発の威力は凄まじいが、コンビネーションがそれほどない。打撃開眼した桜庭なら、打ち負ける心配は少ないと思う。しかし桜庭は調子に乗って、ノーガードで打ち合う癖がある。無防備な攻撃は治っただろうか?又相手を見くびって思わぬ敗戦をする事もあった。それらの欠点を克服し、打撃だけでシャムロックを追い詰めることができれば、ブラジル修行も成果があったとみていい。

無理に打撃だけでKOしなくても、そこそこ打ち合ってタックルで倒せば桜庭のペースだ。ミドル級王者になるための前哨戦と考えるならば、打撃だけでシャムロックを倒すことが必要かもしれない。

総合格闘技の技術は日々進化しており、打撃能力なしには寝技に持ち込むことさえ難しい。柔術のスペシャリストのノゲイラでさえ、ボクシングを徹底的に鍛えたことによって、ヒョードルと互角の戦いをすることができた。桜庭がどの程度本気で、ブラジル修行をしたのか注目したい。


泣き言は厳禁だ! 平山相太

2005-10-20 19:58:34 | サッカー日本代表
リザーブリーグのフェイエノールト戦で、1得点を記録した平山相太。しかし体力・技術両面での課題を口にした。平山相太はプロ1年目の新人で、しかもオランダでデビューだ。きつくて当然だろう。

どうしたらいいか解からないと、泣き言は言ってはいけない。プロが言うことではない。常人よりも優れた能力があるからこそプロなのだ。練習しても状況が打開できないなら、コーチからのアドバイスや自分で研究することが必要だ。自分が目標とする選手や、基本に忠実な選手のビデオを繰り返し観て、徹底的に研究することが必要だ。

一握りの神がかった天才を除いて、オリジナリティー溢れた一流選手になることは難しい。誰もが努力を続けて、花を咲かせるのだ。最初はコピーすることが基本だ。練習と実戦の中で自分のものにできた時、オリジナルのプレーに進化するのだ。

平山相太は日本にいた時は選ばれた天才であった。世界の一流リーグに行けば、選ばれた天才が大勢いるのだ。その中で頭角を現すには、研究と練習しかない。

一つだけでも飛び抜けた技術を身につければ、視界が開けるはずだ。ヨーロッパの厚い壁が立ちふさがっているが、大きなチャンスが訪れたと考えるべきだ。乗り越えれば平山相太のワールドカップ出場も夢でなくなる。

現時点で平山相太には大きな武器がある。それは運の強さだ。力を全く発揮できなかったこの試合でも1得点したのだ。運のなせる技にしろ、この力は日本代表に勝利をもたらすかもしれない。