田舎へ行ってご/見てご!

二地域居住(田舎暮らし)、花・写真、古民家めぐり、旅、日々のあれこれなど。

秋の実:柿の木

2023年10月21日 | 花さんぽ・花めぐり

学術上の植物名は「カキノキ(柿の木)」(Diospyros kaki:ディオスピロス・カキ)です。植物名と果実の両方を一般的に「柿」と呼びます。

学名は「Dios=神」「pyros=穀物」で、「神のたべもの」という意味。

日本からヨーロッパへ、北アメリカへと伝わったことから、種小名に「kaki」が使われた。

英語でカキフルーツ(kaki fruit)、ドイツ語、フランス語などもカキ「kaki」で通るそうです。

'071123 「秋の味覚といえば?」で柿は8位、なぜかランクが低い。

近年は、収穫されないまま放置された柿をよく見かけます。勿体ないですね!

'041120 茨城県植物園 秋の澄んだ青空に、オレンジ色のカキの実が映えます。

カキノキ科カキノキ属の落葉小高木 

'041127 樹高:4~10m

’231013 森林総合研究所(つくば市)

’マメガキ(豆柿)’の樹皮 灰褐色で、網目のように縦に細かく裂ける。

'220517 つくば植物園  ’ギオンボウ(祇園坊)’の花

花期:5~6月 4弁花で花色は白色~淡黄色

'050730 埼玉県花と緑の振興センター 未熟な果実↑

'071123 熟した果実↑ 

果期:9~12月 「桃栗三年、柿八年」と言われるが、接ぎ木をすると三~四年ほどで結実する。

渋味の原因は、果肉に水溶性のタンニンが含まれているから。

'090502 新葉 大きな卵形の葉には、強い光沢がある。

原産地は中国 食用柿の世界生産量の72%は中国、栽培面積・収穫量共、全国一位は和歌山県

干し柿用渋柿として有名な’コウシュウヒャクメガキ(甲州百目柿)’(不完全渋柿)(甲州市文化財HPより)

市町村別では、奈良県五條市が一位。同市などの郷土料理「柿の葉寿司」が有名ですね。

'041123 川口グリーンセンター ’シダレガキ(枝垂れ柿)’ 枝垂れた枝に先の尖った楕円形の実がびっしり。

カキノキの仲間では唯一きれいに枝垂れる品種。渋柿で干し柿などにしないと食べることはできない。

 

柿の種類は、一般に「渋柿」と「甘柿」に大別され、さらに「完全甘柿」「不完全甘柿」「不完全渋柿」「完全渋柿」に分けられる。

栽培品種は渋柿を含め、1000品種を超える。

甘柿」は温暖な気候でないと甘くならないため、産地は温暖な地方に限られる。

完全甘柿> 渋が元々少ない品種で樹になった状態で成熟とともに渋が抜けていくもの。代表的な品種は、「富有」と「次郎

’フユウ(富有)’ 岐阜県原産 やや扁平な丸い形。現在生産されている柿の約25%を占める。

同上

’ジロウ(次郎)’ 静岡県原産 扁平で尻は平らな形、種はほとんど入っていない。

次郎の枝変わりで収穫時期が少し早い「マエカワジロウ(前川次郎)」↑という品種 

 

不完全甘柿> 種子が多く入ると渋が抜けるもの。代表的な品種は、禅寺丸と筆柿

’フデガキ(筆柿)’ 愛知県原産の早生種。筆先のように縦長の形をしている。

'221110 つくば植物園 ’キクヒラ(菊平)’ 兵庫県伊丹市で栽培されたのが始まり。

同上 主な産地:広島県。へたの所が台のように盛り上がるの特徴

 

渋柿」の果肉にはタンニンがあり、水溶性で渋味が強い。渋柿を食用にするには果肉が軟らかくなる熟柿を待つか、タンニンを不溶性にする渋抜き加工を行う。

不完全渋柿>種子が入っても渋が一部に残るもの。代表的な品種は、平核無と刀根早生

’ヒラタネナシ(平核無)’ 新潟県原産 新潟では「おけさ柿」と呼ばれる。

形が平らで種子がない柿で、現在生産されている柿の20%弱を占める。

’エモン(衣紋)’ 千葉県など関東で多く生産されている品種

 

完全渋柿> 種子が入っても渋が抜けないもの。熟柿になれば渋は抜ける。

’ギオンボウ(祇園坊)’ 広島県で古くから栽培。果実がとても大きく、種がほとんどない。

’ヨツミゾ(四ッ溝)’ 静岡県に自生。小ぶりな果実に四つの溝があり、先がとがったハートのような形。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿