「ピラカンサ」(Pyracantha)は、バラ科トキワサンザシ(ピラカンサ)属の数種類の総称。
つくば植物園の名板では、ラテン語読みの「ピラカンタ」と表示されています。
常緑小低木で明治時代に渡来。 花期:5~6月 枝に鋭い刺があります。
果実は10~11月にかけて色づきますが、毒があり、実が熟す翌年の1、2月には毒が消えて美味しくなり、野鳥はそれを知っていて食べに来るそうです。
日本では以下の3種を「ピラカンサ」と呼んでいます。
①果実は赤色で美しい「トキワサンザシ(常盤山査子)」」(Pyracantha coccinea)
別名:ホソバノトキワサンザシ ヨーロッパからアジア西部原産
最も多く栽培される種類で、一般に”ピラカンサ”として栽培されるのが本種
花は小さい5弁の白花
生育旺盛で、庭植えにすると3m以上に育つ。樹形が暴れるため、定期的な剪定が必要
葉は濃緑色で先端が尖り、幅が広い。鋸歯があり、両面とも無毛。
①’ 葉に斑が入る‘ハーレクイン’(P. coccinea 'Harlequin')
クリーム色や、ピンクの斑が入る葉を観賞する小型品種。鉢植え栽培に適する。
②果実が橙黄色の「タチバナモドキ(橘擬き)」(P. angustifolia) 中国中南部原産
果実がタチバナ(ミカン全般)に似ていることから名付けられた。
葉は細長く、裏面に灰白色の毛が密生。
③「ヒマラヤトキワサンザシ」(P. crenulata)は、トキワサンザシとよく似ていて、私には判別できないので解説のみです。
別名:カザンデマリ(花(華)山手毬)、ヒマラヤピラカンサ ヒマラヤ原産
赤い実をつけ、トキワサンザシより葉と果実が一回り小さい。
葉の先端に丸みがあり、細長く、葉の裏は無毛。花序に毛が無い。実つきは非常によい。
トキワサンザシとは葉の形で見分けるそうですが、よく似ていて判別が難しいです。
なお、ピラカンサには多くの品種や交雑種があり、より同定が厄介です。
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